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第一章
第三話 味方を増やします!(異世界では、地球の技術は神がかっているみたいです)
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食堂の前に着いたが、夕食の時間だというのに、料理の匂いはあまり無い。
はて…まだ仕込みすら出来てないで、食事の時間は遅いのだろうか?
そう思って中に入った…が、テーブルの上には騎士達が料理を口に運んでいた。
僕は席に座ると、給仕が料理を運んで来た。
メニューは、干し肉にパンに野菜スープだったのだが…?
「パンが硬すぎる! 干し肉に味が無い…野菜スープは、野菜の旨味がない。 ただの水煮だよこれ…」
異世界の料理がどんな物かを密かに楽しみにしてみたけど、ここまで酷いとは⁉
これじゃあ、胃袋を掴んで人心掌握なんかしなくても、普通に料理をするだけで感謝されそうだな。
僕は厨房に乗り込んだ。
「僕の名前は慱と言います。 異世界の料理を振舞いたいと思うのですが、厨房をお借りしても宜しいですか?」
「異世界の料理ですか…気になりますね、是非にお願い致します!」
体格も良く、この中だと年長者のこの人は…多分料理長かな?
僕は材料を見た。
元いた世界と似た様な野菜はあるけど、これらは…?
僕は【鑑定】を使ってみた。
名前は若干違うけど、どれも元いた世界の野菜と同じだな…
あとは、鳥の骨と…小麦粉と…
「料理長…で良いのかな? 調味料は何がありますか?」
「岩塩とペッショウの実があります。」
岩塩と…ペッショウの実?
僕はペッショウの実を【鑑定】した。
これ、胡椒か…他の料理を見ると、実のまま鍋に入れているな…?
海外の王宮料理に実ごと入れる料理はあるけど、これだけ胡椒独特の香りはあるまい。
それに、岩塩がまるで小さな岩だな。
これを削って使っているのか…?
塩は均一でないと味がバラけるというのに。
「料理長、使ってない壺はありますか?」
「こちらに3つありますけど…」
よしよし!
では、こちらの壺に【洗浄】を行ってから、ペッショウの実をあるだけ入れてから、【乾燥】を使って風魔法で粉々にする。
次に岩塩を壺の上に置いて、風魔法で粉にする。
壺2つ分の塩が完成した。
「この鳥の骨は使っても?」
「そんなゴミをどうするのですか?」
鳥の骨がゴミだと…?
見てるがいい!
ゴミが生まれ変わる瞬間を。
鳥の骨に【洗浄】を施してから、水の張った鍋に入れる。
そこに洗った野菜を入れてから、ワインを入れて蓋をして強火で煮る。
【時間経過促進】でさっさと完成させる。
次に小麦粉を水を入れて風魔法で練る。
その後、【時間経過促進】で一次発酵と二次発酵を済ませてから、焼き始める。
そういえば、肉はあるのかな?
「料理長、肉はないのですか?」
「塩漬けされた肉はありますが…」
そうか、この世界の保存方法は冷蔵庫何て無いから、塩漬け後に涼しい場所に置くしかないのか。
だから肉がステーキではなくて、保存食の干し肉だったのかな?
塩漬けされている肉の塊を水魔法で洗い流してから、適度の大きさに切る。
塩と胡椒で下味をつけてから、フライパンで焼き始めるぞ!
フライパンを8つ用意してステーキを焼き始める。
その隙に、鍋を見て…コンソメスープが完成しているのを確認する。
パンも丁度良く焼けているな…あのやたら硬くて石みたいなパンではなく、ふわふわのパンを用意した。
「よし、肉も良い具合に焼けて来たな。」
コンソメスープに味を付けると、その香りが食堂内に充満した。
食事をしにきた騎士や兵士は、厨房の方を向いていた。
僕はそれぞれの料理を皿に盛りつけた。
メニューは、ブルステーキ、コンソメスープ、ふわふわパンだ。
先程に出てきた料理とほぼ似た様な物だが、出来が全く違う。
出来た料理は、給仕係に運ばせながら、僕は次の料理を作り続けていた。
当然の事ながら、騎士や兵士は絶賛していた。
そして、先程食事が済んだ者達も匂いにつられてやってきて、食堂は混雑した。
「まだ…こんなにいるのか⁉ 仕方ない、乗り掛かった舟だ! 全員分作ってやるさ!」
「先生! 我々も手伝います!」
料理長や料理人達も僕の手伝いをしてくれた。
そして全ての料理が騎士や兵士の腹を満たしたあと、厨房の仕事はおわっ…って、僕は何をしているんだろう?
まぁ、良いか。
「先生! 先生の作ったスープは、野菜の入ったただの水煮でした。 調理法をしりたいのですが‼」
「そうですね…1から全てを教えるには時間がありません。」
「何故ですか⁉」
「僕は国王陛下に言われて、1週間後に城から追い出されるので…」
「こんな素晴らしい料理人を追い出すなんて…陛下は何を考えておられるのだ‼」
「紙に調理法を書き込んでおきますので…何も書かれてない紙か本でもあれば、戴けませんか?」
料理長は、辞典並みに分厚い本を持って来た。
僕は頭の中にある料理の知識を【転写】で全て写した。
和食、洋食、中華などの元いた世界の料理で僕の知る限り本に写した。
後は保蔵庫だけど、まさか全ての食材が塩漬けではないだろうな?
僕は料理長に頼んで保蔵庫に案内してもらおうと、案の定…全て塩漬けだった。
野菜は違うけど。
「涼しいけど、寒くはないね…」
「この城には氷室がないので、こういう保管方法になるんです。」
「なるほどね…なら、こうさせてもらうよ!」
僕は保蔵庫の壁に手を当てて、【永久凍土】で室内の壁や天井や床を全て氷で覆った。
保蔵庫の中は、冷凍庫の中間の様な温度になった。
「氷室と同じ状態を作りだしました。 この氷は決して溶けないので、いつまでも食材を保存できますよ。」
「先生の魔法は大変素晴らしいですね! この様な物を…ありがとうございました!」
「あと、他にも食材を少し戴きたいのですが…」
「構いません! 好きに使って下さい‼」
僕は料理長の許可を得ながら、食材を少し分けて貰った。
これからの旅に醤油や味噌とかあった方がと思って作ろうと思うのだが、この場で作れば色々質問されそうだしな…?
僕は場所を変えて作ろうと思った。
「これお前等‼ 何をしている⁉」
「あ、いえ…先生の調理本を見ていて…」
「それはまず俺が先だ‼ その後なら、紙に書き写してやるから!」
まぁ、2000Pになるくらいに料理が載っているからね。
全て、自分で作った物とバイトで培った知識なんだが…。
役に立つなら良いだろう。
これで…胃袋を掴んで、人心掌握して周囲を取り込もう作戦完了だ!
そういえば、厨房にあった野菜のほとんどは、城の中庭にある農園で採れた物と誰か言っていたな…?
なら次は、農園の収穫量を増やす手助けをするか。
長年城に仕えてきたと聞いたから、取り込むには絶好の相手だw
ところで…農園はどういったら良いのだろうか…?
はて…まだ仕込みすら出来てないで、食事の時間は遅いのだろうか?
そう思って中に入った…が、テーブルの上には騎士達が料理を口に運んでいた。
僕は席に座ると、給仕が料理を運んで来た。
メニューは、干し肉にパンに野菜スープだったのだが…?
「パンが硬すぎる! 干し肉に味が無い…野菜スープは、野菜の旨味がない。 ただの水煮だよこれ…」
異世界の料理がどんな物かを密かに楽しみにしてみたけど、ここまで酷いとは⁉
これじゃあ、胃袋を掴んで人心掌握なんかしなくても、普通に料理をするだけで感謝されそうだな。
僕は厨房に乗り込んだ。
「僕の名前は慱と言います。 異世界の料理を振舞いたいと思うのですが、厨房をお借りしても宜しいですか?」
「異世界の料理ですか…気になりますね、是非にお願い致します!」
体格も良く、この中だと年長者のこの人は…多分料理長かな?
僕は材料を見た。
元いた世界と似た様な野菜はあるけど、これらは…?
僕は【鑑定】を使ってみた。
名前は若干違うけど、どれも元いた世界の野菜と同じだな…
あとは、鳥の骨と…小麦粉と…
「料理長…で良いのかな? 調味料は何がありますか?」
「岩塩とペッショウの実があります。」
岩塩と…ペッショウの実?
僕はペッショウの実を【鑑定】した。
これ、胡椒か…他の料理を見ると、実のまま鍋に入れているな…?
海外の王宮料理に実ごと入れる料理はあるけど、これだけ胡椒独特の香りはあるまい。
それに、岩塩がまるで小さな岩だな。
これを削って使っているのか…?
塩は均一でないと味がバラけるというのに。
「料理長、使ってない壺はありますか?」
「こちらに3つありますけど…」
よしよし!
では、こちらの壺に【洗浄】を行ってから、ペッショウの実をあるだけ入れてから、【乾燥】を使って風魔法で粉々にする。
次に岩塩を壺の上に置いて、風魔法で粉にする。
壺2つ分の塩が完成した。
「この鳥の骨は使っても?」
「そんなゴミをどうするのですか?」
鳥の骨がゴミだと…?
見てるがいい!
ゴミが生まれ変わる瞬間を。
鳥の骨に【洗浄】を施してから、水の張った鍋に入れる。
そこに洗った野菜を入れてから、ワインを入れて蓋をして強火で煮る。
【時間経過促進】でさっさと完成させる。
次に小麦粉を水を入れて風魔法で練る。
その後、【時間経過促進】で一次発酵と二次発酵を済ませてから、焼き始める。
そういえば、肉はあるのかな?
「料理長、肉はないのですか?」
「塩漬けされた肉はありますが…」
そうか、この世界の保存方法は冷蔵庫何て無いから、塩漬け後に涼しい場所に置くしかないのか。
だから肉がステーキではなくて、保存食の干し肉だったのかな?
塩漬けされている肉の塊を水魔法で洗い流してから、適度の大きさに切る。
塩と胡椒で下味をつけてから、フライパンで焼き始めるぞ!
フライパンを8つ用意してステーキを焼き始める。
その隙に、鍋を見て…コンソメスープが完成しているのを確認する。
パンも丁度良く焼けているな…あのやたら硬くて石みたいなパンではなく、ふわふわのパンを用意した。
「よし、肉も良い具合に焼けて来たな。」
コンソメスープに味を付けると、その香りが食堂内に充満した。
食事をしにきた騎士や兵士は、厨房の方を向いていた。
僕はそれぞれの料理を皿に盛りつけた。
メニューは、ブルステーキ、コンソメスープ、ふわふわパンだ。
先程に出てきた料理とほぼ似た様な物だが、出来が全く違う。
出来た料理は、給仕係に運ばせながら、僕は次の料理を作り続けていた。
当然の事ながら、騎士や兵士は絶賛していた。
そして、先程食事が済んだ者達も匂いにつられてやってきて、食堂は混雑した。
「まだ…こんなにいるのか⁉ 仕方ない、乗り掛かった舟だ! 全員分作ってやるさ!」
「先生! 我々も手伝います!」
料理長や料理人達も僕の手伝いをしてくれた。
そして全ての料理が騎士や兵士の腹を満たしたあと、厨房の仕事はおわっ…って、僕は何をしているんだろう?
まぁ、良いか。
「先生! 先生の作ったスープは、野菜の入ったただの水煮でした。 調理法をしりたいのですが‼」
「そうですね…1から全てを教えるには時間がありません。」
「何故ですか⁉」
「僕は国王陛下に言われて、1週間後に城から追い出されるので…」
「こんな素晴らしい料理人を追い出すなんて…陛下は何を考えておられるのだ‼」
「紙に調理法を書き込んでおきますので…何も書かれてない紙か本でもあれば、戴けませんか?」
料理長は、辞典並みに分厚い本を持って来た。
僕は頭の中にある料理の知識を【転写】で全て写した。
和食、洋食、中華などの元いた世界の料理で僕の知る限り本に写した。
後は保蔵庫だけど、まさか全ての食材が塩漬けではないだろうな?
僕は料理長に頼んで保蔵庫に案内してもらおうと、案の定…全て塩漬けだった。
野菜は違うけど。
「涼しいけど、寒くはないね…」
「この城には氷室がないので、こういう保管方法になるんです。」
「なるほどね…なら、こうさせてもらうよ!」
僕は保蔵庫の壁に手を当てて、【永久凍土】で室内の壁や天井や床を全て氷で覆った。
保蔵庫の中は、冷凍庫の中間の様な温度になった。
「氷室と同じ状態を作りだしました。 この氷は決して溶けないので、いつまでも食材を保存できますよ。」
「先生の魔法は大変素晴らしいですね! この様な物を…ありがとうございました!」
「あと、他にも食材を少し戴きたいのですが…」
「構いません! 好きに使って下さい‼」
僕は料理長の許可を得ながら、食材を少し分けて貰った。
これからの旅に醤油や味噌とかあった方がと思って作ろうと思うのだが、この場で作れば色々質問されそうだしな…?
僕は場所を変えて作ろうと思った。
「これお前等‼ 何をしている⁉」
「あ、いえ…先生の調理本を見ていて…」
「それはまず俺が先だ‼ その後なら、紙に書き写してやるから!」
まぁ、2000Pになるくらいに料理が載っているからね。
全て、自分で作った物とバイトで培った知識なんだが…。
役に立つなら良いだろう。
これで…胃袋を掴んで、人心掌握して周囲を取り込もう作戦完了だ!
そういえば、厨房にあった野菜のほとんどは、城の中庭にある農園で採れた物と誰か言っていたな…?
なら次は、農園の収穫量を増やす手助けをするか。
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