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最終章

その他の者達のその後~その2~

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 輝斗を送ったあとの高校生3人は、その場で玖華香を慰めていた。

 「何で…輝斗君を行かせたりしたの? あの子はこの世界で幸せになる筈だったのに!」
 「玖華香、お前は輝斗君のあの怪我を見ていないからそんな事が言えるんだよ!」
 「そうだな、結構酷い姿だったぞ。 毎日暴力を受けているという話を裏付けているな。」

 世相はスマホを取り出して、2人に見せた。

 「この画像は?」
 「トランドオーケス城に召喚された時に着替えている時、輝斗君の体の写真を撮ったんだ。」
 「それをどうするんだ?」
 「輝斗君はもうこの世界にはいない…が、かかわりを持ってしまった以上…そのままで親戚の者達を許す気も無いから、この画像を警察に匿名でタレコミをしようと思う。」
 「最後の画像は、さっきの奴だよな?」
 「この画像も裏付けには持って来いだ。 テト君がこの姿で色んな人の目に着いていたからな…輝斗君の力が覚醒して反撃をしたんだろうけど、居なくなった後にその親戚達は輝斗君を悪く言う筈だから、輝斗君の誇りの為にも報いを受けさせるのさ。」
 「俺は世相がたまに恐ろしく思えて来るよ。 将来は警察にでもなるつもりか?」
 
 世相はふっと笑うと、警察に連絡をした。
 世相が話し終わると、玖華香が急に怒鳴り始めた。

 「そんな事よりも、何故輝斗君をまたあの世界に行かせたのよ‼ 私の家で輝斗君を預かれないか両親に相談しているのに…」
 「おい、玖華香…犬や猫を拾う訳じゃないんだぞ! 輝斗君側の親戚が拒んだら、お前の意見なんて通用しないし…」
 「それにな、昨日の今日でもうあの怪我なんだぞ! これ以上、この世界にいるよりは異世界の方がまだ良いだろう?」
 「私は諦めない…輝斗君に力が戻ったのなら、私達にも戻るでしょ? そして今度こそあの世界から連れて来て二度とあの世界には行かせないんだから‼」
 「戻らないよ。 輝斗君は【鍵人】という異世界に渡る事が出来る力を持つ子なんだ。 輝斗君のお陰で異世界に飛ばされた自分等には、この世界で力が戻る事は絶対にない! 断言出来る!」
 「そんな…」

 玖華香は地面に座り込んだ。
 そして輝斗が通った時空の扉の方向を見てい項垂れていた。

 「それにしても、世相の言っていた輝斗の【鍵人】という能力は本当に凄いんだな。 魔法の無いこの世界であんな事が出来るだなんてな!」
 「自分等は輝斗君のお陰で異世界に渡り、3か月程度だったけど貴重な経験をさせて貰った。 異世界では早くこっちに帰りたかったけど、機会があるのならまた行ってみたいが…無理か。」
 「世相、お前の頭脳でも無理か?」
 「無理だな…タイムマシンを作るのと同等くらいに不可能だ。」
 
 項垂れている玖華香を他所に、江尾と世相は輝斗が旅立って行った場所を見て願った。
 向こうの世界で幸せにな…と。

 ところが、彼ら高校生3人は次の回にでも出てきます。
 お楽しみに♪
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