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上章
第十五話 クケコの焦りと王女の企み…
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「どうも、クケコです! 私は今…非常に焦っています!」
城での鍛錬が終わりを見え掛けて、終了すれば外に旅に出る事が出来る!
そう思いながら鍛錬に身を入れていました。
そして私の気が休まる瞬間は、テト君のギルドカードで現在のレベルの確認をするという事でした。
それが突然、昨日テト君の情報が全て消えてただのカードになってしまったのです!
「まさか…テト君の身に良くない事でも起きたの⁉」
私はあたふたとし始めた所をセソに止められました。
「クケコ、何があった?」
「昨日まで表示されていたテト君の情報が消えちゃったの。 もしかして、テト君が…?」
「とりあえず落ち着け! お前がそんな感じだと、騎士達が怪しむだろう。」
「セソは何で冷静なの⁉ テト君の情報が消えたのよ!」
私は騎士の1人にギルドカードの仕組みを教えて貰いました。
すると、こういう事らしいです。
「ギルドカードは、紛失や消失をした場合…再発行が出来るのですが、余程の事が無い限りは再発行をして貰う事が出来ません。 再発行されると、元のギルドカードの情報が新しいカードに移行されます。」
「そうなんですか…」
「しかし…何故そんな事を?」
騎士が私の持っているカードを見た。
そして首から下げているカードとは違う物だという事がバレてしまったかもしれない…
騎士は少し考えてからその場を後にした。
・・・・・・・・・王女の部屋・・・・・・・・・
「王女様、エクレールです。」
「騎士エクレール、入りなさい!」
「失礼します!」
騎士王女の部屋に入った。
そして先程中庭で起きた事を報告した。
「聖女クケコ様が、ギルドカードを見て焦っていた様子で尋ねてみたら…ギルドカードの情報が消えると本人が死んだ事になるのかと聞かれたので、再発行すると元のカードの情報は消えて新しいカードに移ると教えました。」
「そうですか…それがどうかしたのですか?」
「聖女クケコ様の持っているギルドカードは、本人の物ではなく…テトというガキが持っていた物だったのです。」
「まさか…エクレール! 貴方は確かにあの子供を始末したのですよね?」
「魔凶大森林が広がる崖の上から突き落としました。 魔法が使える者ならいざ知らず…何も能力が無い者があの高さから落ちたら命は無いと思っていたのですが…」
王女は少し考えた。
そして答えが出ると、騎士エクレールに命令をした。
「聖女の持つ…あの子供のギルドカードを手に入れなさい!」
「それが…勇者様達3人ですが、度重なる討伐で今では我々よりレベルが高くなっていて…」
「では、何か適当な理由を付けて旅を先延ばしになさい!」
「はっ! かしこまりました!」
騎士は部屋を出て行くと、王女は手を2回叩いた。
すると、暗闇の中から黒装束を纏った者が現れた。
「お呼びでしょうか?」
「暗部を総動員して情報を集めなさい! テトという異世界から召喚した子供をです。 どうやら生きている可能性がありますので…」
「かしこまりました…」
黒装束の男は闇に消えて行った。
諜報活動の影に、忍び部隊の暗部が動き出した。
これでテトを追い詰められるだろうと、王女は笑みを浮かべていたのだった。
城での鍛錬が終わりを見え掛けて、終了すれば外に旅に出る事が出来る!
そう思いながら鍛錬に身を入れていました。
そして私の気が休まる瞬間は、テト君のギルドカードで現在のレベルの確認をするという事でした。
それが突然、昨日テト君の情報が全て消えてただのカードになってしまったのです!
「まさか…テト君の身に良くない事でも起きたの⁉」
私はあたふたとし始めた所をセソに止められました。
「クケコ、何があった?」
「昨日まで表示されていたテト君の情報が消えちゃったの。 もしかして、テト君が…?」
「とりあえず落ち着け! お前がそんな感じだと、騎士達が怪しむだろう。」
「セソは何で冷静なの⁉ テト君の情報が消えたのよ!」
私は騎士の1人にギルドカードの仕組みを教えて貰いました。
すると、こういう事らしいです。
「ギルドカードは、紛失や消失をした場合…再発行が出来るのですが、余程の事が無い限りは再発行をして貰う事が出来ません。 再発行されると、元のギルドカードの情報が新しいカードに移行されます。」
「そうなんですか…」
「しかし…何故そんな事を?」
騎士が私の持っているカードを見た。
そして首から下げているカードとは違う物だという事がバレてしまったかもしれない…
騎士は少し考えてからその場を後にした。
・・・・・・・・・王女の部屋・・・・・・・・・
「王女様、エクレールです。」
「騎士エクレール、入りなさい!」
「失礼します!」
騎士王女の部屋に入った。
そして先程中庭で起きた事を報告した。
「聖女クケコ様が、ギルドカードを見て焦っていた様子で尋ねてみたら…ギルドカードの情報が消えると本人が死んだ事になるのかと聞かれたので、再発行すると元のカードの情報は消えて新しいカードに移ると教えました。」
「そうですか…それがどうかしたのですか?」
「聖女クケコ様の持っているギルドカードは、本人の物ではなく…テトというガキが持っていた物だったのです。」
「まさか…エクレール! 貴方は確かにあの子供を始末したのですよね?」
「魔凶大森林が広がる崖の上から突き落としました。 魔法が使える者ならいざ知らず…何も能力が無い者があの高さから落ちたら命は無いと思っていたのですが…」
王女は少し考えた。
そして答えが出ると、騎士エクレールに命令をした。
「聖女の持つ…あの子供のギルドカードを手に入れなさい!」
「それが…勇者様達3人ですが、度重なる討伐で今では我々よりレベルが高くなっていて…」
「では、何か適当な理由を付けて旅を先延ばしになさい!」
「はっ! かしこまりました!」
騎士は部屋を出て行くと、王女は手を2回叩いた。
すると、暗闇の中から黒装束を纏った者が現れた。
「お呼びでしょうか?」
「暗部を総動員して情報を集めなさい! テトという異世界から召喚した子供をです。 どうやら生きている可能性がありますので…」
「かしこまりました…」
黒装束の男は闇に消えて行った。
諜報活動の影に、忍び部隊の暗部が動き出した。
これでテトを追い詰められるだろうと、王女は笑みを浮かべていたのだった。
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