16 / 55
上章
第十四話 ヒロイン登場! その名は…マミムメモ?
しおりを挟む
「どうも、テトです! 僕は現在…冒険者ギルドでギルドカードを受け取って、皆に驚かれています!」
生姜焼き丼の一見以降…
食堂に戻ったドワンゴが僕に手料理を振舞われて、今迄に食べた物の中で最高だったと自慢をして…
翌日の朝に絶対起きる筈のないギム達が僕に…
「「「「ドワンゴに作った飯をワシ等にも作ってくれるよな? な? な? な⁉」」」」
…と詰め寄られまして、僕は仕方なく昨日の屋台の人に無理を言ってお願いして、生姜焼き丼を作らされる羽目になりました。
ですが、見た目通りの胃袋を持つドワーフ族です。
丼1つでは足りる訳がありません。
せっかくドワンゴが買ってくれた米袋が2袋開いてしまいました。
そしてドワーフ5人以外に、材料を提供するからと…エルフの店主と屋台の店主、食材屋の店主の分まで作らされて…お陰で午前中作る羽目になり、午後一番で冒険者ギルドに来る事が出来ました。
ちなみに…足りなくなった米は、エルフの店主が追加用に持って来た米を分けてくれて、僕は昨日買った分以上に米を大量に入手出来て満足です。
そして皆も満足したみたいで…今後も頼むと言われたので、ドワンゴに作り方を教えて僕は回避する道を得ました。
以上、報告終わり!
そして現在は、ギルドカードを作る為に受付前の列に並んでいたのですが…
その辺は並ぶのが面倒だと言って、ギム達がギルドマスターという偉い方に話を付けて、いち早くギルドカードの申請が出来る様になりました。
ちなみに、ギム達…剛壁の英雄の5人は最高ランクのSランクだそうで、文句を言う人は誰もいないようですが…僕は性格からか、申し訳ない気持ちで一杯でした。
「それでは…テト様ですね? このカードに血を1滴戴きますが、宜しいでしょうか?」
「はい、お願いします。」
僕は手を出すと、人差し指の先端に針の様な細長い物を刺されて、血をカードに垂らしました。
そして待つ事数分…カードに情報が映されるまでの間、冒険者ギルド規約というのを教えられました。
そしてカードが完成する…前に受付の人から質問をされました。
「テト様は以前、ギルドカードを作られておられますね? 以前のカード情報がこちらに移行されますが宜しいでしょうか?」
「はい。 以前持っていたカードを紛失してしまいまして…」
「わかりました、もう少々お待ち下さい。」
僕は本当は騎士にカードを奪い取られたんだけど、それを伏せて紛失した事にしていた。
それはギムからの提案だからである。
本来、ギルドカードの紛失は冒険者ギルドの規約違反に当たり、簡単には再発行をさせて貰えないのだけど…ギム達がギルドマスターに掛け合ってくれたお陰で、特例で認められたのである。
「お待たせ致しました。 ではテト様、カードに触れて戴けますか? それでカードに情報が転写されますので…」
「はい!」
僕はカードに触れると、カードに情報が転写されたのだった。
それを受付の人が確認すると…目が飛び出るのではないかと思う位に見開いて僕のカードを見ていた。
なんだろう…何か驚く様な事でも書かれているのだろうか?
「テト…様、貴方は今迄何と戦っておられたんですか?」
「何じゃ? おい、小娘…テトのカードがどうかしたのか?」
ギムは受付嬢からカードを受け取ってからカードを見ると、ギルド内に響き渡る様な叫び声と共に驚いていた。
そして他の4人が僕のカードの情報を見ると、他の4人もギルド内の壁が響く位の大きな叫び声を上げた。
「ワシの予想では…テトのレベルは100近くだと思っていたのだが、それを遥かに上回っておる!」
「れ…レベル289って…化け物かお前は⁉」
「289? それって凄いの?」
「「「「「「「はぁ…」」」」」」」
僕がそう言うと、ギルド内から溜息が漏れていた。
僕がテレビゲームとかやっていれば、レベルの凄さも分かったかもしれないけど…ゲームなんてやった事が無いし、289というのが凄いのかが全く解らなかった。
「考えてみれば…テトはワイバーン数十匹を倒してから、ロックバードを数十匹を墜として、ベヒーモスを撃ち抜いて、ハードロッグズ山の赤龍を倒したり、山を半壊させたりしてオーガの集落やアースドラゴンを葬ったりしているからな…それくらい上がる物なのか?」
「え? ハードロッグズ山が半壊したのはテト様が…ですか?」
「あぁ、そこの主の赤龍も倒したぞ。 これが証拠な!」
ギムやギルが収納魔法から鱗や爪を取り出した。
テーブルから零れ落ちる程の鱗が山の様に積まれているのを見て、他の冒険者達は唖然としていた。
するとギルドの職員達が総出で鱗や爪を調べ始めた。
ギルドマスターが受付嬢と交代して、僕のカードの備考欄を見た。
備考欄には、通常の魔物の討伐記録は表示されないが、懸賞金の魔物や魔獣の情報が載っているのだった。
「火炎竜フレマビューラ討伐、ブラッドリーオーガの隻眼のガープ討伐、はぐれベヒーモスのグラドラ討伐、アースドラゴンの三頭龍ギドラス討伐、ディアボロティーガー4体討伐…おい、この手配書を全て剥がせ!」
「皆…名のある懸賞金魔獣じゃな! それをテトが全て倒したのか⁉」
「それじゃあ、レベルがそれだけ上がるのも納得だわい!」
会計係が計算に追われていたので、僕達はまた数時間待つ羽目になった。
この世界の通貨がまだ良く解らなかったのでどれ位の金額かは分からないけど…ギルドでは支払いの金額が無いという事で銀行から引き出せる様になった。
ギルドカードは銀行での手続きが出来る様になっているので、銀行でカードを提示すれば下ろせるという話なのだけど…
「一体幾らになったの?」
「人生を3度遊んで暮らせる程じゃな! 狙われない様に注意せんとな!」
「お前だったら狙うか? レベル289だぞ! ワシなら城の宝物庫に潜入した方が得る確率の方が高いぞ。」
「お金の通貨や価値を…今後も勉強しないといけないね。」
「それで小僧! テトのランクは幾つになるんじゃ?」
ギムが小僧と言ったのは、ギルドマスターの事だった。
ギルドマスターは、かなり悩んでいる感じだった。
「冒険者ギルドカードを受け取った者は、どんな戦歴があったとしてもFランクからスタートなんだが…これだけの討伐数とレベル289の奴をFランクからのスタートでは割に合わんしな…」
「Sランクにするのも遠慮してくれ、テトは先程話した件であまり存在を広めたくは無いんじゃ!」
「そうなると…Aランクでどうでしょうか? Sランクだと各国に報告をしなければなりませんので…」
「Aランクが妥当か! 良かったな、テトよ!」
「Aランクって…凄いの?」
「さっき規約の説明を受けていただろ?」
「あ…Sより下なんだっけ? 国に報告されるのは好まないからそれで良いよ!」
「おい、テト君をAランクで登録しておいてくれ…」
「はい、かしこまりました!」
そういって受付嬢は書類整理に追われる事になった。
ギルドマスターは溜息を吐くと、再び僕達に聞いてい来た。
「ところで、このテト君は…何者なんですか?」
「「「「「テトはワシ等の息子じゃあ!!!」」」」」
5人に圧倒されて、ギルドマスターはそれ以上言えなかった。
考えてみれば、ドワーフの子供が人間というのは明らかに変だと思う者もいるだろうが、ギム達5人は皆に対して意志を貫いたのだった。
そして長かった時間が終わり、僕はドワンゴと共に他にも必要な食材が無いかと市場を見て回っていた。
ギム達4人は、腹が減ったと言って昨日の食堂に行って、後で合流する手筈になっている。
僕は手当たり次第の店で野菜などを全て購入した。
支払いは…レッドドラゴンの鱗の売ったお金をドワンゴが支払った。
買った野菜はドワンゴの収納魔法に入れたのだった。
「テトよ、他にも欲しい物はあるか?」
「海産物とかも欲しいかな? 貝や魚は手に入るかな?」
「それだと漁港市場じゃな! 魚類をここで売ると匂いが酷いのでな!」
僕達は漁港市場に移動をしていた。
すると数人の声がして、それに追われている僕と同じ年位の女の子が僕達の元に来て言った。
「助けて下さい! 追われているんです!」
「お主は…」
「ドワンゴ父さんの知り合い?」
「いたぞ‼ あそこだ‼」
6人の強面の人達が目の前に来た。
そして女の子を指さして言った。
「おい、お前達! そこの女を引き渡せ‼」
「この子、怯えているよ。」
「知った事か! 良いからこっちへ来い‼」
「ドワンゴ父さん、どうすれば良いの?」
「本来なら関わり合いにならない方が良いが…」
男の1人が女の子の腕を掴んで連れて行こうとしていた。
だが僕は、近くの石を1回だけリフティングしてから男に向かってシュートした。
すると、男は遠くまで吹っ飛んで行った。
「あれ? これでも威力が高いのか?」
「くっ…小僧! 何をした⁉」
「君はこっちにきて、守ってあげる。」
「はい…」
僕は女の子を背中に隠した。
すると男は僕に向かって言った。
「お前等には関係ない女だろう! こっちへ寄越せ‼」
「関係ある!」
「何の関係があるんだ!」
「彼女は、僕の…僕の…おヨメさんだ‼」
僕はその場の勢いで言った。
すると男達とドワンゴは口を開けて呆けていた。
僕は振り返って彼女を見ると、顔を赤くして俯いていた。
男達は我に返ると…
「小僧がふざけた事を抜かしてんじゃねーぞ‼」
「テト、アレを見せてやれ!」
ドワンゴはそう言って僕に石を放って来た。
僕は胸で受け取ってからリフティングを開始して5回を過ぎると、炎を纏う様になった。
「今回はやけに早いな?」
僕はその炎の塊を空に向かって蹴り上げると、上空で大爆発を起こして暴風が巻き起こった。
そして男達の数人が飛ばされて行った。
「おい、お主等…あまりしつこいと、コイツは次はお前達に向かってこれを放つぞ!」
「じょ…冗談じゃねえぞ!」
「彼女はもう狙わないよね?」
「そんな女はいらん! お前達で好きにしろ‼」
そう言って男達は去って行った。
僕とドワンゴは彼女を連れて、近くにある店に入った。
そこで料理を食べながら彼女の話を聞いた。
「私までご馳走になって申し訳ありません。」
「お主は、ハーフリングじゃな?」
「はい。 私はマーミム族・ワーヲンの娘のメーモと申します。」
「マーミム族というと、北方の森林に住む一族じゃな? そのお主が何故こんな所に?」
「私の故郷であるマーミム族の国は、人族によって滅ぼされました。 私はいち早く危険を察した臣下達に連れられて国から離れたのですが、人族の追っ手に臣下達は殺されて…そして逃げている内にここまで来たのです。」
結構ヘビーな話だった。
ドワンゴは口髭を撫でながら黙って聞いていた。
「助けて下さったこと、誠にありがとうございます!」
「それは構わないが、お主はこれからどうするんじゃ?」
「マーミム族の国はもうありません。 私は…もう頼る相手がおりません。」
「テトはどうする? さっきは勢いでこの子をおヨメさんと言っていたが…」
「う…う~~~ん?」
「助けて戴いて、これ以上厄介事に巻き込む訳には…」
「メーモが嫌じゃなければ、僕達の所に来ない? 僕も君達の国を滅ぼした人族だけど…」
「テト様は、あの者達とは違います!」
「じゃあ!」
「こんな私で良ければ…今一度名乗らせて下さい。 私はメーモ…マーミム族の国王ワーヲンの娘、メーモと申します。」
「国王の娘という事は…王女様?」
「はい、そうです。」
僕は勢いで王女様に対しておヨメさん宣言をしてしまったのか…
まぁ、ハーフリングという種族の事は良く解らないけど、メーモは凄く可愛いし…いっか。
「僕は10歳だけど、メーモは今幾つ?」
「私も10歳です、テト様…」
「テトで良いよ!…って、ドワンゴ父さん、何をにニヤニヤしているの⁉」
「息子にヨメが出来たなんて…あいつ等に聞かせたらどうなるかと考えてな!」
僕達は漁港市場で魚を買った後に、食堂に向かった。
そして食堂内では、昨日に引き続き宴会が行われていた。
すると扉から入って来た僕に、ギムや皆がメーモに注目した。
「のぉ、ドワンゴ…その子は誰じゃ?」
「テトの嫁だそうだ。 ワシ等に息子以外に娘も出来たぞぉ~~~!」
「「「「な…なにぃ~~~⁉」」」」
「宜しくお願いします!」
これで宴会はまた盛り上がり、皆は酔い潰れるまで飲み明かして食堂の酒を飲み干したのだった。
そして翌日…あれだけ飲んでもケロっとしているギム達と一緒に集落に向かって行くのだった。
・・・・・・・・・一方、昨日の男達は?・・・・・・・・・
「あの女は懸賞金が掛かっているんだ! 易々と逃がしてなる物か!」
「だが…あのガキの爆裂魔法を見ただろ? あの規模の威力を出せる奴に勝てると思っているのか?」
「奴等にも隙は必ずある筈、隙を見て女を掻っ攫うぞ‼」
この騒動はこれで終わりという訳では無かった。
そしてこの男達は、テトを魔道士か何かと勘違いをしていた。
次回、この男達が再び襲ってくるのだが…?
・・・・・・・・・作者の質問・・・・・・・・・
どうも、アノマロカリスです。
本作品をお楽しみ頂いておられる方に質問があります!
この作品は…面白いですか?
コメントに書き込みはありますが…誰1人として面白いとは書いていないので、面白くて読んでいるのか不安になりましたので…(;^_^A
良かったら、感想をお願いします!
生姜焼き丼の一見以降…
食堂に戻ったドワンゴが僕に手料理を振舞われて、今迄に食べた物の中で最高だったと自慢をして…
翌日の朝に絶対起きる筈のないギム達が僕に…
「「「「ドワンゴに作った飯をワシ等にも作ってくれるよな? な? な? な⁉」」」」
…と詰め寄られまして、僕は仕方なく昨日の屋台の人に無理を言ってお願いして、生姜焼き丼を作らされる羽目になりました。
ですが、見た目通りの胃袋を持つドワーフ族です。
丼1つでは足りる訳がありません。
せっかくドワンゴが買ってくれた米袋が2袋開いてしまいました。
そしてドワーフ5人以外に、材料を提供するからと…エルフの店主と屋台の店主、食材屋の店主の分まで作らされて…お陰で午前中作る羽目になり、午後一番で冒険者ギルドに来る事が出来ました。
ちなみに…足りなくなった米は、エルフの店主が追加用に持って来た米を分けてくれて、僕は昨日買った分以上に米を大量に入手出来て満足です。
そして皆も満足したみたいで…今後も頼むと言われたので、ドワンゴに作り方を教えて僕は回避する道を得ました。
以上、報告終わり!
そして現在は、ギルドカードを作る為に受付前の列に並んでいたのですが…
その辺は並ぶのが面倒だと言って、ギム達がギルドマスターという偉い方に話を付けて、いち早くギルドカードの申請が出来る様になりました。
ちなみに、ギム達…剛壁の英雄の5人は最高ランクのSランクだそうで、文句を言う人は誰もいないようですが…僕は性格からか、申し訳ない気持ちで一杯でした。
「それでは…テト様ですね? このカードに血を1滴戴きますが、宜しいでしょうか?」
「はい、お願いします。」
僕は手を出すと、人差し指の先端に針の様な細長い物を刺されて、血をカードに垂らしました。
そして待つ事数分…カードに情報が映されるまでの間、冒険者ギルド規約というのを教えられました。
そしてカードが完成する…前に受付の人から質問をされました。
「テト様は以前、ギルドカードを作られておられますね? 以前のカード情報がこちらに移行されますが宜しいでしょうか?」
「はい。 以前持っていたカードを紛失してしまいまして…」
「わかりました、もう少々お待ち下さい。」
僕は本当は騎士にカードを奪い取られたんだけど、それを伏せて紛失した事にしていた。
それはギムからの提案だからである。
本来、ギルドカードの紛失は冒険者ギルドの規約違反に当たり、簡単には再発行をさせて貰えないのだけど…ギム達がギルドマスターに掛け合ってくれたお陰で、特例で認められたのである。
「お待たせ致しました。 ではテト様、カードに触れて戴けますか? それでカードに情報が転写されますので…」
「はい!」
僕はカードに触れると、カードに情報が転写されたのだった。
それを受付の人が確認すると…目が飛び出るのではないかと思う位に見開いて僕のカードを見ていた。
なんだろう…何か驚く様な事でも書かれているのだろうか?
「テト…様、貴方は今迄何と戦っておられたんですか?」
「何じゃ? おい、小娘…テトのカードがどうかしたのか?」
ギムは受付嬢からカードを受け取ってからカードを見ると、ギルド内に響き渡る様な叫び声と共に驚いていた。
そして他の4人が僕のカードの情報を見ると、他の4人もギルド内の壁が響く位の大きな叫び声を上げた。
「ワシの予想では…テトのレベルは100近くだと思っていたのだが、それを遥かに上回っておる!」
「れ…レベル289って…化け物かお前は⁉」
「289? それって凄いの?」
「「「「「「「はぁ…」」」」」」」
僕がそう言うと、ギルド内から溜息が漏れていた。
僕がテレビゲームとかやっていれば、レベルの凄さも分かったかもしれないけど…ゲームなんてやった事が無いし、289というのが凄いのかが全く解らなかった。
「考えてみれば…テトはワイバーン数十匹を倒してから、ロックバードを数十匹を墜として、ベヒーモスを撃ち抜いて、ハードロッグズ山の赤龍を倒したり、山を半壊させたりしてオーガの集落やアースドラゴンを葬ったりしているからな…それくらい上がる物なのか?」
「え? ハードロッグズ山が半壊したのはテト様が…ですか?」
「あぁ、そこの主の赤龍も倒したぞ。 これが証拠な!」
ギムやギルが収納魔法から鱗や爪を取り出した。
テーブルから零れ落ちる程の鱗が山の様に積まれているのを見て、他の冒険者達は唖然としていた。
するとギルドの職員達が総出で鱗や爪を調べ始めた。
ギルドマスターが受付嬢と交代して、僕のカードの備考欄を見た。
備考欄には、通常の魔物の討伐記録は表示されないが、懸賞金の魔物や魔獣の情報が載っているのだった。
「火炎竜フレマビューラ討伐、ブラッドリーオーガの隻眼のガープ討伐、はぐれベヒーモスのグラドラ討伐、アースドラゴンの三頭龍ギドラス討伐、ディアボロティーガー4体討伐…おい、この手配書を全て剥がせ!」
「皆…名のある懸賞金魔獣じゃな! それをテトが全て倒したのか⁉」
「それじゃあ、レベルがそれだけ上がるのも納得だわい!」
会計係が計算に追われていたので、僕達はまた数時間待つ羽目になった。
この世界の通貨がまだ良く解らなかったのでどれ位の金額かは分からないけど…ギルドでは支払いの金額が無いという事で銀行から引き出せる様になった。
ギルドカードは銀行での手続きが出来る様になっているので、銀行でカードを提示すれば下ろせるという話なのだけど…
「一体幾らになったの?」
「人生を3度遊んで暮らせる程じゃな! 狙われない様に注意せんとな!」
「お前だったら狙うか? レベル289だぞ! ワシなら城の宝物庫に潜入した方が得る確率の方が高いぞ。」
「お金の通貨や価値を…今後も勉強しないといけないね。」
「それで小僧! テトのランクは幾つになるんじゃ?」
ギムが小僧と言ったのは、ギルドマスターの事だった。
ギルドマスターは、かなり悩んでいる感じだった。
「冒険者ギルドカードを受け取った者は、どんな戦歴があったとしてもFランクからスタートなんだが…これだけの討伐数とレベル289の奴をFランクからのスタートでは割に合わんしな…」
「Sランクにするのも遠慮してくれ、テトは先程話した件であまり存在を広めたくは無いんじゃ!」
「そうなると…Aランクでどうでしょうか? Sランクだと各国に報告をしなければなりませんので…」
「Aランクが妥当か! 良かったな、テトよ!」
「Aランクって…凄いの?」
「さっき規約の説明を受けていただろ?」
「あ…Sより下なんだっけ? 国に報告されるのは好まないからそれで良いよ!」
「おい、テト君をAランクで登録しておいてくれ…」
「はい、かしこまりました!」
そういって受付嬢は書類整理に追われる事になった。
ギルドマスターは溜息を吐くと、再び僕達に聞いてい来た。
「ところで、このテト君は…何者なんですか?」
「「「「「テトはワシ等の息子じゃあ!!!」」」」」
5人に圧倒されて、ギルドマスターはそれ以上言えなかった。
考えてみれば、ドワーフの子供が人間というのは明らかに変だと思う者もいるだろうが、ギム達5人は皆に対して意志を貫いたのだった。
そして長かった時間が終わり、僕はドワンゴと共に他にも必要な食材が無いかと市場を見て回っていた。
ギム達4人は、腹が減ったと言って昨日の食堂に行って、後で合流する手筈になっている。
僕は手当たり次第の店で野菜などを全て購入した。
支払いは…レッドドラゴンの鱗の売ったお金をドワンゴが支払った。
買った野菜はドワンゴの収納魔法に入れたのだった。
「テトよ、他にも欲しい物はあるか?」
「海産物とかも欲しいかな? 貝や魚は手に入るかな?」
「それだと漁港市場じゃな! 魚類をここで売ると匂いが酷いのでな!」
僕達は漁港市場に移動をしていた。
すると数人の声がして、それに追われている僕と同じ年位の女の子が僕達の元に来て言った。
「助けて下さい! 追われているんです!」
「お主は…」
「ドワンゴ父さんの知り合い?」
「いたぞ‼ あそこだ‼」
6人の強面の人達が目の前に来た。
そして女の子を指さして言った。
「おい、お前達! そこの女を引き渡せ‼」
「この子、怯えているよ。」
「知った事か! 良いからこっちへ来い‼」
「ドワンゴ父さん、どうすれば良いの?」
「本来なら関わり合いにならない方が良いが…」
男の1人が女の子の腕を掴んで連れて行こうとしていた。
だが僕は、近くの石を1回だけリフティングしてから男に向かってシュートした。
すると、男は遠くまで吹っ飛んで行った。
「あれ? これでも威力が高いのか?」
「くっ…小僧! 何をした⁉」
「君はこっちにきて、守ってあげる。」
「はい…」
僕は女の子を背中に隠した。
すると男は僕に向かって言った。
「お前等には関係ない女だろう! こっちへ寄越せ‼」
「関係ある!」
「何の関係があるんだ!」
「彼女は、僕の…僕の…おヨメさんだ‼」
僕はその場の勢いで言った。
すると男達とドワンゴは口を開けて呆けていた。
僕は振り返って彼女を見ると、顔を赤くして俯いていた。
男達は我に返ると…
「小僧がふざけた事を抜かしてんじゃねーぞ‼」
「テト、アレを見せてやれ!」
ドワンゴはそう言って僕に石を放って来た。
僕は胸で受け取ってからリフティングを開始して5回を過ぎると、炎を纏う様になった。
「今回はやけに早いな?」
僕はその炎の塊を空に向かって蹴り上げると、上空で大爆発を起こして暴風が巻き起こった。
そして男達の数人が飛ばされて行った。
「おい、お主等…あまりしつこいと、コイツは次はお前達に向かってこれを放つぞ!」
「じょ…冗談じゃねえぞ!」
「彼女はもう狙わないよね?」
「そんな女はいらん! お前達で好きにしろ‼」
そう言って男達は去って行った。
僕とドワンゴは彼女を連れて、近くにある店に入った。
そこで料理を食べながら彼女の話を聞いた。
「私までご馳走になって申し訳ありません。」
「お主は、ハーフリングじゃな?」
「はい。 私はマーミム族・ワーヲンの娘のメーモと申します。」
「マーミム族というと、北方の森林に住む一族じゃな? そのお主が何故こんな所に?」
「私の故郷であるマーミム族の国は、人族によって滅ぼされました。 私はいち早く危険を察した臣下達に連れられて国から離れたのですが、人族の追っ手に臣下達は殺されて…そして逃げている内にここまで来たのです。」
結構ヘビーな話だった。
ドワンゴは口髭を撫でながら黙って聞いていた。
「助けて下さったこと、誠にありがとうございます!」
「それは構わないが、お主はこれからどうするんじゃ?」
「マーミム族の国はもうありません。 私は…もう頼る相手がおりません。」
「テトはどうする? さっきは勢いでこの子をおヨメさんと言っていたが…」
「う…う~~~ん?」
「助けて戴いて、これ以上厄介事に巻き込む訳には…」
「メーモが嫌じゃなければ、僕達の所に来ない? 僕も君達の国を滅ぼした人族だけど…」
「テト様は、あの者達とは違います!」
「じゃあ!」
「こんな私で良ければ…今一度名乗らせて下さい。 私はメーモ…マーミム族の国王ワーヲンの娘、メーモと申します。」
「国王の娘という事は…王女様?」
「はい、そうです。」
僕は勢いで王女様に対しておヨメさん宣言をしてしまったのか…
まぁ、ハーフリングという種族の事は良く解らないけど、メーモは凄く可愛いし…いっか。
「僕は10歳だけど、メーモは今幾つ?」
「私も10歳です、テト様…」
「テトで良いよ!…って、ドワンゴ父さん、何をにニヤニヤしているの⁉」
「息子にヨメが出来たなんて…あいつ等に聞かせたらどうなるかと考えてな!」
僕達は漁港市場で魚を買った後に、食堂に向かった。
そして食堂内では、昨日に引き続き宴会が行われていた。
すると扉から入って来た僕に、ギムや皆がメーモに注目した。
「のぉ、ドワンゴ…その子は誰じゃ?」
「テトの嫁だそうだ。 ワシ等に息子以外に娘も出来たぞぉ~~~!」
「「「「な…なにぃ~~~⁉」」」」
「宜しくお願いします!」
これで宴会はまた盛り上がり、皆は酔い潰れるまで飲み明かして食堂の酒を飲み干したのだった。
そして翌日…あれだけ飲んでもケロっとしているギム達と一緒に集落に向かって行くのだった。
・・・・・・・・・一方、昨日の男達は?・・・・・・・・・
「あの女は懸賞金が掛かっているんだ! 易々と逃がしてなる物か!」
「だが…あのガキの爆裂魔法を見ただろ? あの規模の威力を出せる奴に勝てると思っているのか?」
「奴等にも隙は必ずある筈、隙を見て女を掻っ攫うぞ‼」
この騒動はこれで終わりという訳では無かった。
そしてこの男達は、テトを魔道士か何かと勘違いをしていた。
次回、この男達が再び襲ってくるのだが…?
・・・・・・・・・作者の質問・・・・・・・・・
どうも、アノマロカリスです。
本作品をお楽しみ頂いておられる方に質問があります!
この作品は…面白いですか?
コメントに書き込みはありますが…誰1人として面白いとは書いていないので、面白くて読んでいるのか不安になりましたので…(;^_^A
良かったら、感想をお願いします!
0
お気に入りに追加
556
あなたにおすすめの小説
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~
俊郎
SF
『カスタムパートナーオンライン』。それは、唯一無二の相棒を自分好みにカスタマイズしていく、発表時点で大いに期待が寄せられた最新VRMMOだった。
が、リリース直前に運営会社は倒産。ゲームは秘密裏に、とある研究機関へ譲渡された。
現実世界に嫌気がさした松永雅夫はこのゲームを利用した実験へ誘われ、第二の人生を歩むべく参加を決めた。
しかし、雅夫の相棒は予期しないものになった。
相棒になった謎の物体にタマと名付け、第二の人生を開始した雅夫を待っていたのは、怒涛のようなユニークスキル無双。
チートとしか言えないような相乗効果を生み出すユニークスキルのお陰でステータスは異常な数値を突破して、スキルの倍率もおかしなことに。
強くなれば将来は安泰だと、困惑しながらも楽しくまったり暮らしていくお話。
この作品は小説家になろう様、ツギクル様、ノベルアップ様でも公開しています。
大体1話2000~3000字くらいでぼちぼち更新していきます。
初めてのVRMMOものなので応援よろしくお願いします。
基本コメディです。
あまり難しく考えずお読みください。
Twitterです。
更新情報等呟くと思います。良ければフォロー等宜しくお願いします。
https://twitter.com/shiroutotoshiro?s=09
おめでとうございます!スペシャルギフトが当選しました!
obbligato
ファンタジー
ごくごく普通の少年陸人(リクト)は、床下で発見した謎の巻物によってまんまと異世界に飛ばされる(笑)
次々と現れる狡猾で横暴で冷酷無慈悲な敵を半強制的に仲間に加え、彼らとの生ぬる~い友情を支えに様々な困難を乗り越え奮闘する(※時には卑劣な手や姑息な手も使いながら)冒険カオスファンタジー。
⚠主人公がチートで無双してハーレム作るなどといった王道展開は一切ございませんので、期待しないでください。
⚠これは破格ファンタジーです。シリアスで手に汗握るような本格的なファンタジーではありませんので、閲覧は自己責任でお願いします。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
そして、アドレーヌは眠る。
緋島礼桜
ファンタジー
長く続いた大戦、それにより腐りきった大地と生命を『奇跡の力』で蘇らせ終戦へと導いた女王――アドレーヌ・エナ・リンクス。
彼女はその偉業と引き換えに長い眠りについてしまいました。彼女を称え、崇め、祀った人々は彼女の名が付けられた新たな王国を創りました。
眠り続けるアドレーヌ。そこに生きる者たちによって受け継がれていく物語―――そして、辿りつく真実と結末。
これは、およそ千年続いたアドレーヌ王国の、始まりと終わりの物語です。
*あらすじ*
~第一篇~
かつての大戦により鉄くずと化し投棄された負の遺産『兵器』を回収する者たち―――狩人(ハンター)。
それを生業とし、娘と共に旅をするアーサガ・トルトはその活躍ぶりから『漆黒の弾丸』と呼ばれていた。
そんな彼はとある噂を切っ掛けに、想い人と娘の絆が揺れ動くことになる―――。
~第二篇~
アドレーヌ女王の血を継ぐ王族エミレス・ノト・リンクス王女は王国東方の街ノーテルの屋敷で暮らしていた。
中肉中背、そばかすに見た目も地味…そんな引け目から人前を避けてきた彼女はある日、とある男性と出会う。
それが、彼女の過去と未来に関わる大切な恋愛となっていく―――。
~第三篇~
かつての反乱により一斉排除の対象とされ、長い年月虐げられ続けているイニム…ネフ族。
『ネフ狩り』と呼ばれる駆逐行為は隠れ里にて暮らしていた青年キ・シエの全てを奪っていった。
愛する者、腕、両目を失った彼は名も一族の誇りすらも捨て、復讐に呑まれていく―――。
~第四篇~
最南端の村で暮らすソラはいつものように兄のお使いに王都へ行った帰り、謎の男二人組に襲われる。
辛くも通りすがりの旅人に助けられるが、その男もまた全身黒尽くめに口紅を塗った奇抜な出で立ちで…。
この出会いをきっかけに彼女の日常は一変し歴史を覆すような大事件へと巻き込まれていく―――。
*
*2020年まで某サイトで投稿していたものですがサイト閉鎖に伴い、加筆修正して完結を目標に再投稿したいと思います。
*他小説家になろう、アルファポリスでも投稿しています。
*毎週、火・金曜日に更新を予定しています。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる