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第一章
第十二話 理想のチーム?(シオンは何やら勘違いをし始めたようです。)
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ザッシュのチームに参加してから半日後…このチーム名は【漆黒の残響】という。
リーダーのザッシュさんを始め、この大陸では珍しい獣人で狼獣人のグレンさん、猫獣人のミーヤさん、そしてサポーターなのかな? ドワーフのレグリーさんだ。
髭が生えているので男性かと思ったら、割と可愛らしい声なので女性だという事が解った。
女性でも髭が生えるというドワーフとは実に面白い物だった。
そして聖女候補のアントワネットさん。
鑑定で見る限りでは、それほど高い聖力を持っている様には見えないけど…?
そしてこの聖女候補は結構我が儘だった。
確か聖女候補って厳しい修行により選抜される物だと聞いた事があるけど、選抜した人は目でも曇っていたのかと思った。
「こちらから不浄の反応があるわ!」
「シオン、こっちの方角には何がある?」
「そちらの方角には、ガーヴァ渓谷がありますね。 つい先日、そこの渓谷にツインヘッドドラゴンが現れて討伐されたのですが、不浄が関係しているのであれば突然変異もあり得ない話ではないですね。」
「ツインヘッドドラゴンを倒した? 冒険者か?」
「いえ、この国の騎士団です。」
「この国の騎士は優秀なんだな…ドラゴン種を倒せるほどの精鋭とは…」
僕も戦いには参加したのだが、そこは伏せておいた。
素性が知られるのはあまり良い思いをしないからだ。
「どれくらいで着く?」
「馬車で1日半ですが、現在は馬車が騎士団が占領しているので歩くしかないですが…」
「私は歩いて行くなんていやよ!」
「またか…お前の巡礼の旅なのに、何故我が儘ばかりを言うんだ!」
「私はね、お嬢様なのよ! 足を使って歩くなんて…冗談じゃないわ!」
お嬢様がどうして聖女候補なんかに?
というか、本当に良く選抜されたな…
「お嬢様? アントワネットさんは貴族だったんですか?」
「そうよ、私はこの国の伯爵家の令嬢なの!」
「この国の…? 家名はなんですか?」
「貴方みたいな平民風情に話す必要はないわ!」
「はぁ…僕も元貴族ですよ。 グラッド伯爵家です。」
「騎士家グラッド…名門の伯爵家がどうして冒険者なんかに?」
「別に良いでしょう、そんな事は…それで、アントワネットさんの家名は?」
「私はマリーゴールド伯爵家よ!」
マリーゴールド伯爵家…聞いた事あるな?
あ…マリーゴールドってあれか⁉
「おい、シオン…こいつの実家を知っているのか?」
「えぇ、没落貴族のマリーゴールド家ですね…有名な話ですよ。」
「え? 誰の家が没落ですって⁉」
「だからアントワネットさんの実家です。 えーっと、確か…数年前だったかな? 浪費家の夫人と娘の所為で伯爵家の存続が危ぶまれた領主が領民に重税を課して民を苦しめていたら、反発が起きてから王家によって伯爵家は取り潰されて伯爵家の者達はいずこかに姿を消した…と。」
「じゃあ、今のコイツの立場は…平民か?」
「そうなりますね。 ですので、元が付くお嬢様ですよ。」
「そんな話は嘘よ! 私の家は…」
「なら、アントワネットさんを連れて領地にでも行ってみますか? 命の保証は出来ませんけど…」
重税を課した領主の娘なんか連れて行ったら、どうなるかは目に見えている。
領主一家は姿を消したと言ってはいるけど、恐らく殺されているだろう。
「何だ! 平民風情がお嬢様気取りで宿に泊まりたいとか、馬車を使いたいとか抜かしていやがったのか! お前の実家にお前が使った分の金を請求しようと思っていたのに、宛が外れちまったよ。」
「うわ、酷い…一体今迄幾ら使わされたんですか?」
「金貨4枚は使ったな…金を捨てた気分だよ…」
「金貨4枚なら何とか回収出来るかもしれませんよ?」
「そうなのか?」
「えぇ、現領主が元マリーゴールド伯爵家に懸賞金を出していますからね。 領主と夫人は金貨10枚で娘達は金貨5枚とか…」
アントワネットは地面にしゃがみ込んだまま虚ろな表情を浮かべている。
ザッシュは、アントワネットの髪を掴んで顔を持ち上げて言った。
「おい、平民風情の元お嬢様! お前に2つの選択肢を与えてやるよ…1つは、お前が聖女になる為の旅を完遂する為に協力するが俺様のいう事は絶対服従というのと、もう1つは、お前の元領地に行ってから現領主にお前を引き渡して懸賞金を貰うか…だ。どうする?」
「え…と…やめ…」
「ハッキリ喋れよ! 聞こえねぇだろ‼」
アントワネットは涙を流してつぶやいていた。
そして周りを見渡したが、アントワネットを庇おうとする者はいなかった。
普段の行いの所為でチームからの評価は最悪だったからだ。
僕の性格なら本来なら止めていたかもしれない。
彼女がマリーゴールド家の人間でなければだが…僕の友人もマリーゴールド家の領地に住んでいたが、重税に耐え切れなくなって命を落としているから止める気さえ起きないのだ。
「どうするんだよ! 早く言え‼」
「これからはザッシュ様の言葉には逆らいません! だから引き渡すのだけはやめて下さい‼」
「初めからそういえば良いんだよ‼ 全く、手間掛けさせやがって!」
「そうか…聖女巡礼の完遂報酬ですね。 確かかなりの金額が貰えるんでしたっけ?」
「それに名声も上がるからな。 ただ…」
「そうですね…確か聖女巡礼の旅は、7つの各大陸の1か所の浄化が目的ですが、デストローク大陸の太古の島が含まれているんですよね?」
「今の俺様達でもあの島だけは無理だ。 レベルを上げる必要もあるが、何よりこの聖女見習いが今のままだと、ほとんど役に立たん。」
「まぁ、そういう事でしたら…ガーヴァ渓谷は打って付けだと思いますよ。 ツインヘッドドラゴンはもういませんが、以前索敵魔法を使用した際には、大型の魔物の反応が幾つかありましたから…」
「シオンは魔法が使えるのか?」
「はい、武器攻撃と攻撃魔法は呪いの所為で出来ませんが、補助魔法や回復魔法にサポーターとしての補助は出来ますので…」
これで僕が戦わされる事は無いだろう。
それ以外にも、このチームには戦闘に慣れている人が多いしね。
「なら早速だが、ガーヴァ渓谷まで行ける…転移魔法はあるか?」
「街に戻る帰還魔法は使えますが、転移魔法は出来ません。 なので、移動補助魔法を使用しますので1日掛からずに着きますよ。」
「そういう事だ、元お嬢様…着いて来れなかった場合は、お前を領主に引き渡すから、引き渡されたくなかったら死ぬ気で付いて来い!」
「はい…」
「では、移動拘束魔法アクセラレーション、軽量化魔法フライトレーション、回復補助魔法リジェネート! これで大丈夫です!」
「なるほど、これは良い魔法だ! 行くぞ!」
僕が先頭に立ってチームを誘導しながら走って行った。
そして昨日のツリーハウスがあった場所に着くと、魔法を解除した。
「これは…家か?」
「はい、キャンプの代わりです。 ここを拠点として活動しましょう。」
「なぁ、シオン…お前はこの場所に来るのは初めてではないな?」
「えぇ、昨日も来ましたから…騎士のサポーターとしてですが…」
「この家もお前が作った物か?」
「はい、攻撃が出来ない分、こういう事は可能なんですよ。」
「お前を入れたのは正解だったみたいだな…報酬はここでの浄化が完遂してから冒険者ギルドで支払う…それで良いか?」
「はい、それまでの間…しっかりとサポート致します!」
少し怖い所もあるが、ザッシュさんは良いリーダーだな。
僕が心から入りたいと思うチームは、もしかしたらここかも知れない!
さてと、アピールタイムの時間だよ!
リーダーのザッシュさんを始め、この大陸では珍しい獣人で狼獣人のグレンさん、猫獣人のミーヤさん、そしてサポーターなのかな? ドワーフのレグリーさんだ。
髭が生えているので男性かと思ったら、割と可愛らしい声なので女性だという事が解った。
女性でも髭が生えるというドワーフとは実に面白い物だった。
そして聖女候補のアントワネットさん。
鑑定で見る限りでは、それほど高い聖力を持っている様には見えないけど…?
そしてこの聖女候補は結構我が儘だった。
確か聖女候補って厳しい修行により選抜される物だと聞いた事があるけど、選抜した人は目でも曇っていたのかと思った。
「こちらから不浄の反応があるわ!」
「シオン、こっちの方角には何がある?」
「そちらの方角には、ガーヴァ渓谷がありますね。 つい先日、そこの渓谷にツインヘッドドラゴンが現れて討伐されたのですが、不浄が関係しているのであれば突然変異もあり得ない話ではないですね。」
「ツインヘッドドラゴンを倒した? 冒険者か?」
「いえ、この国の騎士団です。」
「この国の騎士は優秀なんだな…ドラゴン種を倒せるほどの精鋭とは…」
僕も戦いには参加したのだが、そこは伏せておいた。
素性が知られるのはあまり良い思いをしないからだ。
「どれくらいで着く?」
「馬車で1日半ですが、現在は馬車が騎士団が占領しているので歩くしかないですが…」
「私は歩いて行くなんていやよ!」
「またか…お前の巡礼の旅なのに、何故我が儘ばかりを言うんだ!」
「私はね、お嬢様なのよ! 足を使って歩くなんて…冗談じゃないわ!」
お嬢様がどうして聖女候補なんかに?
というか、本当に良く選抜されたな…
「お嬢様? アントワネットさんは貴族だったんですか?」
「そうよ、私はこの国の伯爵家の令嬢なの!」
「この国の…? 家名はなんですか?」
「貴方みたいな平民風情に話す必要はないわ!」
「はぁ…僕も元貴族ですよ。 グラッド伯爵家です。」
「騎士家グラッド…名門の伯爵家がどうして冒険者なんかに?」
「別に良いでしょう、そんな事は…それで、アントワネットさんの家名は?」
「私はマリーゴールド伯爵家よ!」
マリーゴールド伯爵家…聞いた事あるな?
あ…マリーゴールドってあれか⁉
「おい、シオン…こいつの実家を知っているのか?」
「えぇ、没落貴族のマリーゴールド家ですね…有名な話ですよ。」
「え? 誰の家が没落ですって⁉」
「だからアントワネットさんの実家です。 えーっと、確か…数年前だったかな? 浪費家の夫人と娘の所為で伯爵家の存続が危ぶまれた領主が領民に重税を課して民を苦しめていたら、反発が起きてから王家によって伯爵家は取り潰されて伯爵家の者達はいずこかに姿を消した…と。」
「じゃあ、今のコイツの立場は…平民か?」
「そうなりますね。 ですので、元が付くお嬢様ですよ。」
「そんな話は嘘よ! 私の家は…」
「なら、アントワネットさんを連れて領地にでも行ってみますか? 命の保証は出来ませんけど…」
重税を課した領主の娘なんか連れて行ったら、どうなるかは目に見えている。
領主一家は姿を消したと言ってはいるけど、恐らく殺されているだろう。
「何だ! 平民風情がお嬢様気取りで宿に泊まりたいとか、馬車を使いたいとか抜かしていやがったのか! お前の実家にお前が使った分の金を請求しようと思っていたのに、宛が外れちまったよ。」
「うわ、酷い…一体今迄幾ら使わされたんですか?」
「金貨4枚は使ったな…金を捨てた気分だよ…」
「金貨4枚なら何とか回収出来るかもしれませんよ?」
「そうなのか?」
「えぇ、現領主が元マリーゴールド伯爵家に懸賞金を出していますからね。 領主と夫人は金貨10枚で娘達は金貨5枚とか…」
アントワネットは地面にしゃがみ込んだまま虚ろな表情を浮かべている。
ザッシュは、アントワネットの髪を掴んで顔を持ち上げて言った。
「おい、平民風情の元お嬢様! お前に2つの選択肢を与えてやるよ…1つは、お前が聖女になる為の旅を完遂する為に協力するが俺様のいう事は絶対服従というのと、もう1つは、お前の元領地に行ってから現領主にお前を引き渡して懸賞金を貰うか…だ。どうする?」
「え…と…やめ…」
「ハッキリ喋れよ! 聞こえねぇだろ‼」
アントワネットは涙を流してつぶやいていた。
そして周りを見渡したが、アントワネットを庇おうとする者はいなかった。
普段の行いの所為でチームからの評価は最悪だったからだ。
僕の性格なら本来なら止めていたかもしれない。
彼女がマリーゴールド家の人間でなければだが…僕の友人もマリーゴールド家の領地に住んでいたが、重税に耐え切れなくなって命を落としているから止める気さえ起きないのだ。
「どうするんだよ! 早く言え‼」
「これからはザッシュ様の言葉には逆らいません! だから引き渡すのだけはやめて下さい‼」
「初めからそういえば良いんだよ‼ 全く、手間掛けさせやがって!」
「そうか…聖女巡礼の完遂報酬ですね。 確かかなりの金額が貰えるんでしたっけ?」
「それに名声も上がるからな。 ただ…」
「そうですね…確か聖女巡礼の旅は、7つの各大陸の1か所の浄化が目的ですが、デストローク大陸の太古の島が含まれているんですよね?」
「今の俺様達でもあの島だけは無理だ。 レベルを上げる必要もあるが、何よりこの聖女見習いが今のままだと、ほとんど役に立たん。」
「まぁ、そういう事でしたら…ガーヴァ渓谷は打って付けだと思いますよ。 ツインヘッドドラゴンはもういませんが、以前索敵魔法を使用した際には、大型の魔物の反応が幾つかありましたから…」
「シオンは魔法が使えるのか?」
「はい、武器攻撃と攻撃魔法は呪いの所為で出来ませんが、補助魔法や回復魔法にサポーターとしての補助は出来ますので…」
これで僕が戦わされる事は無いだろう。
それ以外にも、このチームには戦闘に慣れている人が多いしね。
「なら早速だが、ガーヴァ渓谷まで行ける…転移魔法はあるか?」
「街に戻る帰還魔法は使えますが、転移魔法は出来ません。 なので、移動補助魔法を使用しますので1日掛からずに着きますよ。」
「そういう事だ、元お嬢様…着いて来れなかった場合は、お前を領主に引き渡すから、引き渡されたくなかったら死ぬ気で付いて来い!」
「はい…」
「では、移動拘束魔法アクセラレーション、軽量化魔法フライトレーション、回復補助魔法リジェネート! これで大丈夫です!」
「なるほど、これは良い魔法だ! 行くぞ!」
僕が先頭に立ってチームを誘導しながら走って行った。
そして昨日のツリーハウスがあった場所に着くと、魔法を解除した。
「これは…家か?」
「はい、キャンプの代わりです。 ここを拠点として活動しましょう。」
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「えぇ、昨日も来ましたから…騎士のサポーターとしてですが…」
「この家もお前が作った物か?」
「はい、攻撃が出来ない分、こういう事は可能なんですよ。」
「お前を入れたのは正解だったみたいだな…報酬はここでの浄化が完遂してから冒険者ギルドで支払う…それで良いか?」
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