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第一章
第十一話 欲の無いシオン(シオンは他人事の様な反応を)
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………翌日・朝………
シオンはいつも通り、宿屋の一室で目を覚ましたら、宿屋の食堂で料理を注文した。
ここの料理はどんなに高くても銅貨が10枚程度でボリュームがあるが、出て来る食材はそれ程豪華な物ではなかった。
ところが出された料理は、貴族の料理に匹敵する程の豪華な材料を使われていた。
「僕…こんなもの注文していないけど?」
「これは宿屋からのサービスだよ! 英雄様がウチの宿に泊まっていてくれていたなんて、普段の料理じゃ申し訳ない位さ!」
「英雄…?」
僕は意味が解らなかったが、とりあえず料理を食べてからテーブルにお金を置いた。
朝から食べる物にしては豪華すぎる上に量が多すぎた。
僕は体に重さを感じながら宿を出た。
そして冒険者ギルドに向かって歩いていたのだが、街の人達が僕を見てヒソヒソと話をしていた。
普段と何か違っている気がした。
そして冒険者ギルドに入ると、中にいた冒険者達が一斉に僕の方を見た。
一体何が…?
そう思いながらクエストボードの前に来たけど、今日もFランクの依頼書は何も無かった。
すると、背後から声が掛かった。
「シオン君、少し良いかしら?」
「あ、ミザリアさん、おはようございます!」
「おはよう…じゃなくて、実はシオン君が来たらギルドマスターの部屋に来る様に言われているから迎えに来たの。」
「ギルドマスター…ですか? まさか冒険者資格を剥奪とかですか?」
「なんでそうなるのよ? シオン君、新聞は読んだの?」
「新聞…ですか? いえ、全然!」
「はぁ…とりあえず着いて来て。」
僕はミザリアさんの後に着いて行った。
そしてギルドマスターの部屋に行き、中に入るとそこには…
ギルドマスターのグラウストとカルスゲール辺境伯とガスター将軍がいたのだった。
この3人がいるという事は、騎士隊長に対しての暴力が原因しか思い当たらなかった。
あぁ…僕の冒険者人生も終わりか…
そう思ってギルドカードをテーブルの上に置いた。
「今までお世話になりました!」
そう言って頭を下げてから部屋を出ようとした。
すると、ギルドマスターのグラウストが声を上げた。
「ちょちょちょ…ちょっと待てぇ! 一体どうしたというのだ⁉」
「騎士隊長に無礼を働いたので、冒険者ギルドから冒険者除名処分かと思いまして…」
「何でそうなる⁉ お前は新聞を読んでないのか⁉」
「新聞? そういえば、ミザリアさんも同じ事を言っていましたね…」
僕はグラウストから新聞を受け取り、付箋がある場所の欄を口に出して読んだ。
「えっと…異世界から救世主召喚された英雄ダンから当時の初代のマダム・ラスティーナへ情報が提供されて作られた下着が、四代目マダム・ラスティーナがさらに改良を加えて完成したセクシーランジェリーが近日発売! これでご無沙汰だった夜の生活が燃える事間違いな…」
最後まで読む前に新聞をグラウストに奪われてしまった。
グラウストを見ると、赤面して荒い息を吐いていた。
カルスゲール辺境伯とガスター将軍は、グラウストを冷ややかな目で見ていた。
「お前は何処を読んでいるんだ⁉」
「だって、このページに付箋が貼ってあったから、その欄を見るのかと…」
「これは…妻に送る予定の…って、ここじゃない! ここの欄を読んでみろ!」
「はいはい…って⁉」
僕はグラウストから提示された項目を読んでみた。
【この街から新たな英雄が現れる! その名は、冒険者シオン・ノート。 彼はサポーターという冒険者の補助という役目だが、彼は数々の魔法を使いこなし、更にはガーヴァ渓谷に生息する暴虐の双竜を瀕死寸前まで追い詰めた。 トドメは彼と遠征に一緒だった騎士達が刺したが、彼等の話だと瀕死の重傷を負った怪我を回復魔法で治し、画期的な魔法を使用して最大のチャンスを作ってくれたと言う。】
「…って、何ですかこれ⁉」
「シオンよ…お前は報告会の途中で帰ったろ? あの後、ツインヘッドドラゴンが討伐されたという話を聞きつけた記者達が兄妹達に質問攻めにあってな、それでお前を紹介しようと思っていたらその場に居なかったし…」
「いや、それだったら…適当に兄さんたちがツインヘッドドラゴンを倒しました…で良いじゃないか!」
僕は目立ちたくないから賞を貰った兄さんたちを見た後にこっそり帰ったというのに…
こんな大事になっていたなんて…だから宿屋の店主が僕の事を英雄様と呼んだのか…
「この記事…カルスゲール辺境伯様の力で無かった事に出来ませんか?」
「何故だ? 君は英雄として称賛されて、冒険者ランクも上がるだろうに…」
「僕は武器での攻撃も、攻撃魔法も使えないんですよ? そんな人間がランクが上がったりしたら、他の冒険者から苦情が来るでしょうし、僕はFランクのままで良いですよ。」
「なんて欲のない…」
「僕には分不相応な話ですよ。 ましてや英雄なんて持て囃された状態では、クエストがやり難くなりますし…」
「お前の気持ちは分かったが諦めろ! これは決定事項なんだ!」
「なら僕はここでの活動を辞めて他の大陸に移ります。」
「いや、シオンは王国からの召喚状も出ているんだ。」
「謹んで御辞退致します。 僕はもう貴族ではないので、王国に呼ばれる事は拒否できますよね?」
「いや、それがな…グラッド家も考えを改めたという連絡が…」
「嘘を言わないで下さい! あの親がそう簡単に手の平を返す訳が無いでしょう!」
駄目だ…ここにいると、何が何でも僕を持ち上げようとしたがる。
僕は部屋を出ようと思って、ドアノブに手を掛けた。
「僕のランクはFランクのままで! それが出来ない場合は、この国から去ります。 いいですね?」
僕は背後から止めに入る声を無視して部屋を出た。
そしてカウンターに行くと、今回の遠征の報酬を受け取ろうと思ってカウンターに行った。
すると、依頼報酬の他に討伐報酬として報奨金が出たが、僕は本来の依頼の金貨5枚だけを受け取ってから冒険者ギルドを出た。
「全く…何が英雄だ! それにしても、この街では今後の冒険に支障が出そうだな…やはり移る事を考えるかな?」
僕は街をうろつきながら考えようとしたが、どこに行っても英雄と呼ばれるのに嫌気がさした。
なので、街の外に行って適当な時間を潰して帰ろうとしたのだった。
そんな時、外で会った冒険者に声を掛けられた。
話を聞くと…別な大陸から来た冒険者だという話で、この地で何やら大事な用があるという話なのだ。
僕は街に帰りたくないので、その冒険者に道案内とサポーターとして雇って貰えないかと聞いてみたら、許可が出たので参加する事にした。
「僕の名前はシオンと言います。 宜しくお願いします!」
「俺の名はザッシュだ。 短い間だが頼むぞ!」
僕は彼らを案内する為に旅立ったのだ。
シオンはいつも通り、宿屋の一室で目を覚ましたら、宿屋の食堂で料理を注文した。
ここの料理はどんなに高くても銅貨が10枚程度でボリュームがあるが、出て来る食材はそれ程豪華な物ではなかった。
ところが出された料理は、貴族の料理に匹敵する程の豪華な材料を使われていた。
「僕…こんなもの注文していないけど?」
「これは宿屋からのサービスだよ! 英雄様がウチの宿に泊まっていてくれていたなんて、普段の料理じゃ申し訳ない位さ!」
「英雄…?」
僕は意味が解らなかったが、とりあえず料理を食べてからテーブルにお金を置いた。
朝から食べる物にしては豪華すぎる上に量が多すぎた。
僕は体に重さを感じながら宿を出た。
そして冒険者ギルドに向かって歩いていたのだが、街の人達が僕を見てヒソヒソと話をしていた。
普段と何か違っている気がした。
そして冒険者ギルドに入ると、中にいた冒険者達が一斉に僕の方を見た。
一体何が…?
そう思いながらクエストボードの前に来たけど、今日もFランクの依頼書は何も無かった。
すると、背後から声が掛かった。
「シオン君、少し良いかしら?」
「あ、ミザリアさん、おはようございます!」
「おはよう…じゃなくて、実はシオン君が来たらギルドマスターの部屋に来る様に言われているから迎えに来たの。」
「ギルドマスター…ですか? まさか冒険者資格を剥奪とかですか?」
「なんでそうなるのよ? シオン君、新聞は読んだの?」
「新聞…ですか? いえ、全然!」
「はぁ…とりあえず着いて来て。」
僕はミザリアさんの後に着いて行った。
そしてギルドマスターの部屋に行き、中に入るとそこには…
ギルドマスターのグラウストとカルスゲール辺境伯とガスター将軍がいたのだった。
この3人がいるという事は、騎士隊長に対しての暴力が原因しか思い当たらなかった。
あぁ…僕の冒険者人生も終わりか…
そう思ってギルドカードをテーブルの上に置いた。
「今までお世話になりました!」
そう言って頭を下げてから部屋を出ようとした。
すると、ギルドマスターのグラウストが声を上げた。
「ちょちょちょ…ちょっと待てぇ! 一体どうしたというのだ⁉」
「騎士隊長に無礼を働いたので、冒険者ギルドから冒険者除名処分かと思いまして…」
「何でそうなる⁉ お前は新聞を読んでないのか⁉」
「新聞? そういえば、ミザリアさんも同じ事を言っていましたね…」
僕はグラウストから新聞を受け取り、付箋がある場所の欄を口に出して読んだ。
「えっと…異世界から救世主召喚された英雄ダンから当時の初代のマダム・ラスティーナへ情報が提供されて作られた下着が、四代目マダム・ラスティーナがさらに改良を加えて完成したセクシーランジェリーが近日発売! これでご無沙汰だった夜の生活が燃える事間違いな…」
最後まで読む前に新聞をグラウストに奪われてしまった。
グラウストを見ると、赤面して荒い息を吐いていた。
カルスゲール辺境伯とガスター将軍は、グラウストを冷ややかな目で見ていた。
「お前は何処を読んでいるんだ⁉」
「だって、このページに付箋が貼ってあったから、その欄を見るのかと…」
「これは…妻に送る予定の…って、ここじゃない! ここの欄を読んでみろ!」
「はいはい…って⁉」
僕はグラウストから提示された項目を読んでみた。
【この街から新たな英雄が現れる! その名は、冒険者シオン・ノート。 彼はサポーターという冒険者の補助という役目だが、彼は数々の魔法を使いこなし、更にはガーヴァ渓谷に生息する暴虐の双竜を瀕死寸前まで追い詰めた。 トドメは彼と遠征に一緒だった騎士達が刺したが、彼等の話だと瀕死の重傷を負った怪我を回復魔法で治し、画期的な魔法を使用して最大のチャンスを作ってくれたと言う。】
「…って、何ですかこれ⁉」
「シオンよ…お前は報告会の途中で帰ったろ? あの後、ツインヘッドドラゴンが討伐されたという話を聞きつけた記者達が兄妹達に質問攻めにあってな、それでお前を紹介しようと思っていたらその場に居なかったし…」
「いや、それだったら…適当に兄さんたちがツインヘッドドラゴンを倒しました…で良いじゃないか!」
僕は目立ちたくないから賞を貰った兄さんたちを見た後にこっそり帰ったというのに…
こんな大事になっていたなんて…だから宿屋の店主が僕の事を英雄様と呼んだのか…
「この記事…カルスゲール辺境伯様の力で無かった事に出来ませんか?」
「何故だ? 君は英雄として称賛されて、冒険者ランクも上がるだろうに…」
「僕は武器での攻撃も、攻撃魔法も使えないんですよ? そんな人間がランクが上がったりしたら、他の冒険者から苦情が来るでしょうし、僕はFランクのままで良いですよ。」
「なんて欲のない…」
「僕には分不相応な話ですよ。 ましてや英雄なんて持て囃された状態では、クエストがやり難くなりますし…」
「お前の気持ちは分かったが諦めろ! これは決定事項なんだ!」
「なら僕はここでの活動を辞めて他の大陸に移ります。」
「いや、シオンは王国からの召喚状も出ているんだ。」
「謹んで御辞退致します。 僕はもう貴族ではないので、王国に呼ばれる事は拒否できますよね?」
「いや、それがな…グラッド家も考えを改めたという連絡が…」
「嘘を言わないで下さい! あの親がそう簡単に手の平を返す訳が無いでしょう!」
駄目だ…ここにいると、何が何でも僕を持ち上げようとしたがる。
僕は部屋を出ようと思って、ドアノブに手を掛けた。
「僕のランクはFランクのままで! それが出来ない場合は、この国から去ります。 いいですね?」
僕は背後から止めに入る声を無視して部屋を出た。
そしてカウンターに行くと、今回の遠征の報酬を受け取ろうと思ってカウンターに行った。
すると、依頼報酬の他に討伐報酬として報奨金が出たが、僕は本来の依頼の金貨5枚だけを受け取ってから冒険者ギルドを出た。
「全く…何が英雄だ! それにしても、この街では今後の冒険に支障が出そうだな…やはり移る事を考えるかな?」
僕は街をうろつきながら考えようとしたが、どこに行っても英雄と呼ばれるのに嫌気がさした。
なので、街の外に行って適当な時間を潰して帰ろうとしたのだった。
そんな時、外で会った冒険者に声を掛けられた。
話を聞くと…別な大陸から来た冒険者だという話で、この地で何やら大事な用があるという話なのだ。
僕は街に帰りたくないので、その冒険者に道案内とサポーターとして雇って貰えないかと聞いてみたら、許可が出たので参加する事にした。
「僕の名前はシオンと言います。 宜しくお願いします!」
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