【不定期】自意識過剰の勘違い勇者は、今日も聖女に縋りつく！

聖女マーファと少年ガルタの章

序章

　俺とマーファは、家が近所の幼馴染だった。

　マーファは村で1番の美少女と言っても過言では無い。

　そして俺は…村1番のイケメンだった。

　俺は常にモテまくりだが、それでもマーファが振り向く事はなかった。

　何度も何度も接触し、プレゼントを贈り…ようやくマーファが俺の方に傾きかけた頃、12歳でジョブを得る為の神託の儀が行われた。

　俺は…剣士のジョブを引いた。

　剣士のジョブを引いた者は、いずれは世に名が残る剣聖や剣豪になる素質を秘めていて、両親は凄く喜んだ。

　そしてマーファは…聖女を引いたのだった。

　聖女はパーティーで成長を遂げて行くと、その中のリーダーが勇者に認定されるというものだった。

　なら…やる事はもう決まっている！

　俺がパーティーを結成してから、マーファをパーティーに入れて…いずれは俺が勇者になる！

　そう決心した俺は、早速その旨を伝える為にマーファの家を訪ねたが…

　マーファは既に王都の大神殿に旅立った後だった。

　このままでは、マーファと離れ離れになって…折角傾きかけた俺の気持ちが無くなってしまう！

　そう感じた俺は、マーファを追いかける為に王都に行く事にした。

　これは俺…ガルタと聖女マーファの物語だ！

　俺とマーファの物語は、此処から始まる！

　という訳で、聖女マーファと少年ガルタの物語の始まり始まり～！