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聖女メローナと勇者カースの章
第三話 剥奪
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勇者カース一行は、城門の前に来ていた。
理由は簡単、治癒術士のビーシャを聖女認定してもらう為だった。
「国王陛下の謁見をお願いしたい!」
「では、ギルドカードの提示をお願い致します。」
城門の近衛騎士は、カースから受け取ったギルドカードを照合した。
カースは当然通れる物だと思って余裕で構えていたが…あまりにも手続きが長くて苛立った。
「おい、いつまで掛かっているんだよ! 俺は勇者カースだぞ‼」
「いえ…カース様は勇者の資格を失っておられますね。 それと、冒険者のパーティーランクもDランクに降格なさっておいでです。 お引き取り下さい。」
「おい、何を言っているんだ?」
「ではお聞きしますが…貴方のパーティーには、聖女メローナ様がいらっしゃったはずですが、彼女はどうなされたのですか?」
「メローナは、勇者パーティーに相応しくないので朝に除名した。 代わりにこのビーシャを聖女認定して欲しくて国王陛下の元に…」
「では、ビーシャ様…ギルドカードの提示をお願いします。」
近衛騎士は、ビーシャのギルドカードを照合した。
そして近衛騎士は、ビーシャを見ながら鼻で笑いながら言った。
「たかが治癒術士如きが聖女を名乗るなんて烏滸がましい! 新たな聖女で情報の更新が遅れたと思っていたが、どうやら違う様だったな!」
「彼女こそ聖女に相応しい人間だ!」
「へぇ? どこが?」
「彼女の子の美貌こそが聖女のあか…」
「馬鹿か貴様…聖女が外見で選ばれるとでも思ったのか? それに貴様は勇者…あ、元勇者か! 仮にも勇者が聖女の偽装や虚偽申請なんかしたらどうなるか位わかっているだろ?」
カースはその事を忘れていた。
カース一行は、急いで冒険者ギルドに戻って申告をし直した…が?
「聖女メローナ様が御られない、聖女様が居ない勇者パーティーは…勇者の資格は剥奪されて、パーティーランクはDランクに降下されます。」
「何でだよ⁉ 俺達はもう少しでAランクに昇格出来た筈なのに‼」
「それは聖女メローナ様がいた場合です。 貴方達程度にAランクなんか名乗れるほどの実力なんてある訳ないでしょう!」
「俺達の事を舐めているな? メローナがパーティーにいた時だって大して役に立っていなかった。 ならギルドから課題を出してみろよ、それにクリアしたらAランクだ!」
「わかりました…では、課題にクリア出来ない場合は更にランクが下がりますが、宜しいですね?」
「あぁ、良いぜ! それで、課題は何処だよ?」
「では、中級者の洞窟に挑んで貰います。 そこのフロアボスを倒してから証を手に入れて来て下さいね。」
「へっ…中級者の洞窟かよ! 俺達は上級者の洞窟だってクリアしているのによ~」
そう言ってカースたちは、中級者の洞窟に向かって行った。
はたして…?
理由は簡単、治癒術士のビーシャを聖女認定してもらう為だった。
「国王陛下の謁見をお願いしたい!」
「では、ギルドカードの提示をお願い致します。」
城門の近衛騎士は、カースから受け取ったギルドカードを照合した。
カースは当然通れる物だと思って余裕で構えていたが…あまりにも手続きが長くて苛立った。
「おい、いつまで掛かっているんだよ! 俺は勇者カースだぞ‼」
「いえ…カース様は勇者の資格を失っておられますね。 それと、冒険者のパーティーランクもDランクに降格なさっておいでです。 お引き取り下さい。」
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「ではお聞きしますが…貴方のパーティーには、聖女メローナ様がいらっしゃったはずですが、彼女はどうなされたのですか?」
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「では、ビーシャ様…ギルドカードの提示をお願いします。」
近衛騎士は、ビーシャのギルドカードを照合した。
そして近衛騎士は、ビーシャを見ながら鼻で笑いながら言った。
「たかが治癒術士如きが聖女を名乗るなんて烏滸がましい! 新たな聖女で情報の更新が遅れたと思っていたが、どうやら違う様だったな!」
「彼女こそ聖女に相応しい人間だ!」
「へぇ? どこが?」
「彼女の子の美貌こそが聖女のあか…」
「馬鹿か貴様…聖女が外見で選ばれるとでも思ったのか? それに貴様は勇者…あ、元勇者か! 仮にも勇者が聖女の偽装や虚偽申請なんかしたらどうなるか位わかっているだろ?」
カースはその事を忘れていた。
カース一行は、急いで冒険者ギルドに戻って申告をし直した…が?
「聖女メローナ様が御られない、聖女様が居ない勇者パーティーは…勇者の資格は剥奪されて、パーティーランクはDランクに降下されます。」
「何でだよ⁉ 俺達はもう少しでAランクに昇格出来た筈なのに‼」
「それは聖女メローナ様がいた場合です。 貴方達程度にAランクなんか名乗れるほどの実力なんてある訳ないでしょう!」
「俺達の事を舐めているな? メローナがパーティーにいた時だって大して役に立っていなかった。 ならギルドから課題を出してみろよ、それにクリアしたらAランクだ!」
「わかりました…では、課題にクリア出来ない場合は更にランクが下がりますが、宜しいですね?」
「あぁ、良いぜ! それで、課題は何処だよ?」
「では、中級者の洞窟に挑んで貰います。 そこのフロアボスを倒してから証を手に入れて来て下さいね。」
「へっ…中級者の洞窟かよ! 俺達は上級者の洞窟だってクリアしているのによ~」
そう言ってカースたちは、中級者の洞窟に向かって行った。
はたして…?
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