私を手放して、後悔は致しませんね？

第二十四話

物語がそう上手くいかない理由…？

それは、カーネラが王族達との仲があまり宜しくない…訳では全くありません。

むしろ王族達は、噂のノブレス・オブリージュ商会の代表が家族になる事について、凄く喜んでいる位です。

なら、その婚姻を邪魔しようとする貴族の派閥が存在する…？

まぁ、そういう事もなくはないでしょう。

貴族によっては、王族との関係を持ちたいという者達は少なからず居ますからね。

ですが、そういった輩でも…ノブレス・オブリージュ商会の財力には全く歯が立ちません。

ノブレス・オブリージュ商会の総資産額は、大国に匹敵する程の財力を保有しておりますので。

並の貴族の財力では、全く歯が立ちません。

なら、物語がそう上手くいかない理由…それは！

元旦那であるファグリューがまだ諦めていない事でした。

…が、現在では破産手続きを進めている程に困窮している状態で、とてもじゃありませんが…カーネラに構っている余裕はありません。

それ以前に、カーネラに会う事もすらままならない状態でしょう。

インフラがあまり整備されていない世界での渡航運賃は、決して安くはありませんし…破産手続きを進めている程に困窮している状態の人間に払えられる金額ではありません。

でも、この男…ファグリューは、何の幸運を持っている男なのか…？

ある方法を使って、カーネラに会う為に大陸を横断する事が出来て会いに来たのです。

さて、ファグリューが使ったある方法とは…？

１つだけ言っておきましょう。

決して、綺麗な方法ではありません。