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第七話
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「今度は食品だと⁉︎」
「はい、デンコロモシを使用したいと思います。」
この世界の平民の食事と言えば、主にパンと男爵の芋、豆とデンコロモシが主食になっています。
中位貴族以上の貴族達は、主食になるということはないのですが…?
下位貴族で金の無い貧乏生活をしている者達…フェルサージ男爵家がまさにそうでしたね。
私の実家の主食も、平民と大して違いがありませんでした。
ただ…平民はお金がない為に我慢をしなければなりませんが…
私の我が儘な両親や妹のネフティスは、当然我慢が出来るわけもなく…
私の食事のグレードを下げる代わりに、自分達は肉を摂取しておりました。
フェルサージ男爵家での私の扱いは酷いものだったので、食事無しで無ければ平民の食事でも別に良いのですが…?
両親と妹が贅沢をしている為に、私に回る食事の量は少なくなっておりました。
なので、少量でもお腹を満たせる調理法を色々考えておりました。
その中で発見したのが、デンコロモシの弾け揚げ(ポップコーンだと思って下さい)です。
読者の皆様は…とうもろこしという食べ物を不思議に思った事はありませんか?
芯から外した種を熱したフライパンや熱した油、電子レンジに入れると弾けてポップコーンになるのに対し…
ころもをつけて油で揚げても、パンにマヨネーズを付けてコーンを載せて焼いても、ポップコーンにはならないという。
フェルサージ男爵家は平民に近い生活をしていますが、一応貴族なので調味料の類が平民の家に比べれば豊富にあります。
もしも平民の皆様が、自由に火を付けたり、油を好きに使える財力があれば…ポップコーンには辿り着いていたと思います。
ですが、火を起こすには薪が必要ですし、油を得る場合には木の実の種から抽出しないといけません。
私は油を使ってデンコロモシを調理している過程で、弾け揚げを知りました。
軽い食感なので腹を満たすには数を食べないといけませんが、それでも種の状態で食べるよりは満足感がありました。
デンコロモシを使って調理をしてから、ファグリューに出しました。
ファグリューは恐る恐る手に取ってから、口に入れました。
「あまり感じた事が無い食感だが…これはこれで美味いな!」
「これがデルード商会で取り扱う…」
「確かにこれなら流行るかも知れないが、これだけはなぁ?」
「安心して下さい! 食品はまだまだこれだけじゃありませんので…」
私はそう言うと、ファグリューは驚いた顔をしていた。
…そう、まだまだこれだけじゃないんですよねぇ?
「はい、デンコロモシを使用したいと思います。」
この世界の平民の食事と言えば、主にパンと男爵の芋、豆とデンコロモシが主食になっています。
中位貴族以上の貴族達は、主食になるということはないのですが…?
下位貴族で金の無い貧乏生活をしている者達…フェルサージ男爵家がまさにそうでしたね。
私の実家の主食も、平民と大して違いがありませんでした。
ただ…平民はお金がない為に我慢をしなければなりませんが…
私の我が儘な両親や妹のネフティスは、当然我慢が出来るわけもなく…
私の食事のグレードを下げる代わりに、自分達は肉を摂取しておりました。
フェルサージ男爵家での私の扱いは酷いものだったので、食事無しで無ければ平民の食事でも別に良いのですが…?
両親と妹が贅沢をしている為に、私に回る食事の量は少なくなっておりました。
なので、少量でもお腹を満たせる調理法を色々考えておりました。
その中で発見したのが、デンコロモシの弾け揚げ(ポップコーンだと思って下さい)です。
読者の皆様は…とうもろこしという食べ物を不思議に思った事はありませんか?
芯から外した種を熱したフライパンや熱した油、電子レンジに入れると弾けてポップコーンになるのに対し…
ころもをつけて油で揚げても、パンにマヨネーズを付けてコーンを載せて焼いても、ポップコーンにはならないという。
フェルサージ男爵家は平民に近い生活をしていますが、一応貴族なので調味料の類が平民の家に比べれば豊富にあります。
もしも平民の皆様が、自由に火を付けたり、油を好きに使える財力があれば…ポップコーンには辿り着いていたと思います。
ですが、火を起こすには薪が必要ですし、油を得る場合には木の実の種から抽出しないといけません。
私は油を使ってデンコロモシを調理している過程で、弾け揚げを知りました。
軽い食感なので腹を満たすには数を食べないといけませんが、それでも種の状態で食べるよりは満足感がありました。
デンコロモシを使って調理をしてから、ファグリューに出しました。
ファグリューは恐る恐る手に取ってから、口に入れました。
「あまり感じた事が無い食感だが…これはこれで美味いな!」
「これがデルード商会で取り扱う…」
「確かにこれなら流行るかも知れないが、これだけはなぁ?」
「安心して下さい! 食品はまだまだこれだけじゃありませんので…」
私はそう言うと、ファグリューは驚いた顔をしていた。
…そう、まだまだこれだけじゃないんですよねぇ?
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