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第三章 新大陸に向けて…
第九話 ガーヴァメンデの職人街…と、残りの勇者
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ガーヴァメンデの職人街とは?
この街はかつて、近くの山の鉱山から採掘される鉱石を加工する為に建設された、ドワーフ族の集落だった。
だが、ドワーフ族の技術力の高さはかなりの物で…その技術に教えを乞おうとして、幾人もの職人見習いが訪れました。
その訪れた者達の中には、ドワーフ族のみならず…
人間族やエルフ族、ホビット族にハーフリング族、獣人族や妖精族など…
様々な種族がこの街に訪れて、技術を学ぶ為にやって来ました。
これが今から100年前の話で、今は集まりに集まった為に街へと規模が拡大されて、今日に至るという話です。
「やっと着いたか…」
「そうね、ここに来るまでに色々あったからね。」
「この大陸に生息する魔物は、かなり強いと聞いていたけど…ここまで厄介とはな!」
「私達だけで…いえ、勇者様達が同行をしておられなければ、ここに到着するにはもう少しかかっていたかも知れません。」
僕とラミナ、クリスとレンデルはガーヴァメンデの職人街に到着していた。
何故か一緒に着いて来た勇者3人組と共に…
まぁ、コイツらが居なければ、この街に到着するのは確かに遅れていたかも知れない。
それ位にここまでの道のりは、困難を極めたのだった。
「まさか、ガーヴァメンデの職人街って…山の中腹にある街だとは思わなかった。」
「馬車が途中までしか使えませんでしたからね。」
「馬車を降りてから、ロッククライミングを経験する事になるとはなぁ?」
「その間も、鳥系の魔物が襲って来たしな!移動だけでこんなに困難だなんて…俺達が居て良かっただろ?」
その点に関しては、勇者3人組には感謝している。
僕の召喚魔法は、まだ慣れていない所為か…移動しながらの召喚は無理だったからだ。
山登りをしながら集中力を乱す様な事は、僕にはまだ難しい。
まぁ、魔法なら問題は無いんだけど、召喚魔法に関してはこういう欠点があるのだと気付けて良かったとは思う。
でも、僕は戦士とかでは無いし、戦いなんて滅多に無い事なので…
「お前達のお陰で無事に目的地に到着する事が出来た。これからは大変な旅になるかも知れないが、無事に魔王を倒して元の世界に…」
「いやいや、ちょっと待てよホーリー。俺はまだ約束を果たして貰っていないが?」
「約束?食料を詰め込んだマジックバックは、それぞれに渡してあるだろう?それに、フルアーマーでは無い防具も作ってやったし…」
コイツらの要望は大体叶えてやったというのに、これ以上に何を望むのだろうか?
この街の付近の魔物達も、魔王による所為で強くなっているという話しなので、さっさと討伐の為に旅立って欲しいんだが…?
「俺達は、当面の間…この街付近で依頼をこなして、強さとランクを手に入れると…」
「それは聞いたが、それは各自各々の問題であって、僕には関係の無い話では無いかと…?」
「その為に、この街で活動出来る拠点を…と。」
「そんな物は、依頼をこなして稼いだ金額で宿に泊まれよ。僕等はそこまで面倒を見る気はない!」
そこまでおんぶに抱っこする気だったのかよ。
僕との生活は、確かに快適なのかも知れないが…早く脱却しないと、この先の旅がキツくなるだろう。
冒険者の旅は、快適とは程遠い物なんだし…
「そんな事を言っているお前達に、とてもじゃないが魔王を倒せるとは思えないな。他の2人の勇者達に期待をするしか無いか…」
そういえば、勇者は全部で6人転移して来たという話だった。
そのいずれもが、僕の生前に通っていた学園から来たという話だったが…?
他の2人の勇者達の中には、知り合いが居るかも…って、人付き合いをしてこなかった僕に知り合いが居る事はないか。
僕は勇者エイジ達とは一旦別れてから、勇者達は冒険者ギルドへ。
僕達は、お世話になる工房の方へ向かったのだった。
工房に着くと、この工房を管理しているドリース商会の関係者が出迎えてくれた。
工房内を見せてくれると、3階建ての大きな倉庫という感じだった。
だが、長い事使われてはいないみたいで…僕は工房内全体にクリーン魔法をしてから荷物をストレージから取り出すと、ラミナとクリスとレンデルはそれぞれに荷物を設置して行ってくれたのだった。
「1階は工房…にしては、鍛治作製出来るスペースがあるな?僕はストレージ内だけで完結するから、ここはレンデルの専用にするとして…2階にも作業スペースがあるので、ここは僕専用にして貰おう。3階は居住スペースだけど、部屋は3つしかないのか…」
「私はホーリー君と同じ部屋で、クリスとレンデルが個室を使うという感じで良いんじゃないかな?」
「いや、寧ろ…ラミナが部屋を使ってくれても構わないよ。僕は2階の空いているスペースに寝具を置くからさ。」
寝るだけの部屋なら、別に個室を使うまでもない。
1階に比べて2階の広さは、学園の教室位の広さがあるので、僕は多少の荷物があったとしても、ベッドを置くスペースは確保出来る。
…なんて事を考えていると、ラミナは悲しそうな顔をした。
「ホーリー君、私たちは夫婦なんだよ!夫婦は一緒に生活を共にする物なんじゃないの?」
「…と言われてもなぁ?工房内では一緒に生活をする訳だし、別に寝る時まで同じ部屋じゃなくても…」
僕はラミナの表情を見ながら、視線を下にそらした。
ラミナも成長期の所為か、少しは発達して来たかも知れないが…?
まだまだ手を出す気は毛頭ない…が?
一緒の…しかも個室で寝泊まりは、色々と歯止めが効かなくなる場合がある。
な~んて事を考えていると、急に扉を激しくノックする音がしてドキッとした。
何事かと思って扉を開けると、そこには勇者エイジが焦った顔をして立っていた。
「実は、冒険者ギルドに行った際にとんでもない人物を見かけた!」
「とんでもない人物…?勇者クラウドでもいたのか?」
「いや、アイツではない。俺が言っているとんでもない人物とは…獅子神烈王が居たんだよ‼︎」
「はぁ~?獅子神って…あの⁉︎」
獅子神烈王とは、僕の通っていた学園では有名人である。
世界的に有名な財閥の獅子神財閥の御曹司で、文武両道は愚か…何をしてもパーフェクトにこなせられるという完璧とも言われる人物だった。
ぼっちな僕でも知っているくらい有名な奴なんだけど、考えてみれば…僕の通っていた学園の中から勇者が選別されるんだったら、アイツが選ばれていてもおかしくは無かった。
「それと…もう1人の勇者もその場に居た。そいつは女で…学園のマドンナとも呼べる、麗美・グリザイア・天竺竹だ‼︎」
「はぁ~~~~~⁉︎レミも勇者に選ばれていたのか‼︎」
麗美・グリザイア・天竺竹も勿論知っている。
それは学園ではぶっち切りに可愛いと言われている女の子で、僕は彼女に告ったけど、フラれて死ぬ事になった原因を作った女だったからだ。
「よりにもよって…アイツも来たのか。しかし、アイツはコミニケーション能力は高いけど、突出する能力は無かった気がするが…?」
「何だ?ホーリーは学園のマドンナの事を知っているのか?」
「あぁ…僕は彼女とは同じクラスだったからな。」
ちなみにだが、獅子神烈王の事も良く知っている。
僕の家の工場が倒産する事になった原因で、僕が悲惨な生活を送る事になった御曹子だからだ。
まぁ、獅子神烈王の家がやり手で直接的な恨みは無いのだが…?
その当時の事を気に掛けてくれてくれていたのか、僕が学園に入学してから何かと理由を付けて会いに来る…ぼっちな僕の唯一と呼べる友達だからだ。
「不味いな…僕はあの2人には絶対に会えないな。」
「いや、俺達がここに来るまでの経緯を話したら…2人も会いたいという事で、連れて来て居て外で待って貰っているんだが…」
「な、何だと⁉︎」
勇者エイジは、僕の事を何処まで話しているかが問題だな。
生前の名前を話した様な記憶はあるが、その名前まで話していたら…?
どうか、そうではありません様に…と思っていたが、勇者エイジではなく…勇者紫乃が話してしまったらしい。
…何とか、回避する方法は無いだろうか?
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だが、ドワーフ族の技術力の高さはかなりの物で…その技術に教えを乞おうとして、幾人もの職人見習いが訪れました。
その訪れた者達の中には、ドワーフ族のみならず…
人間族やエルフ族、ホビット族にハーフリング族、獣人族や妖精族など…
様々な種族がこの街に訪れて、技術を学ぶ為にやって来ました。
これが今から100年前の話で、今は集まりに集まった為に街へと規模が拡大されて、今日に至るという話です。
「やっと着いたか…」
「そうね、ここに来るまでに色々あったからね。」
「この大陸に生息する魔物は、かなり強いと聞いていたけど…ここまで厄介とはな!」
「私達だけで…いえ、勇者様達が同行をしておられなければ、ここに到着するにはもう少しかかっていたかも知れません。」
僕とラミナ、クリスとレンデルはガーヴァメンデの職人街に到着していた。
何故か一緒に着いて来た勇者3人組と共に…
まぁ、コイツらが居なければ、この街に到着するのは確かに遅れていたかも知れない。
それ位にここまでの道のりは、困難を極めたのだった。
「まさか、ガーヴァメンデの職人街って…山の中腹にある街だとは思わなかった。」
「馬車が途中までしか使えませんでしたからね。」
「馬車を降りてから、ロッククライミングを経験する事になるとはなぁ?」
「その間も、鳥系の魔物が襲って来たしな!移動だけでこんなに困難だなんて…俺達が居て良かっただろ?」
その点に関しては、勇者3人組には感謝している。
僕の召喚魔法は、まだ慣れていない所為か…移動しながらの召喚は無理だったからだ。
山登りをしながら集中力を乱す様な事は、僕にはまだ難しい。
まぁ、魔法なら問題は無いんだけど、召喚魔法に関してはこういう欠点があるのだと気付けて良かったとは思う。
でも、僕は戦士とかでは無いし、戦いなんて滅多に無い事なので…
「お前達のお陰で無事に目的地に到着する事が出来た。これからは大変な旅になるかも知れないが、無事に魔王を倒して元の世界に…」
「いやいや、ちょっと待てよホーリー。俺はまだ約束を果たして貰っていないが?」
「約束?食料を詰め込んだマジックバックは、それぞれに渡してあるだろう?それに、フルアーマーでは無い防具も作ってやったし…」
コイツらの要望は大体叶えてやったというのに、これ以上に何を望むのだろうか?
この街の付近の魔物達も、魔王による所為で強くなっているという話しなので、さっさと討伐の為に旅立って欲しいんだが…?
「俺達は、当面の間…この街付近で依頼をこなして、強さとランクを手に入れると…」
「それは聞いたが、それは各自各々の問題であって、僕には関係の無い話では無いかと…?」
「その為に、この街で活動出来る拠点を…と。」
「そんな物は、依頼をこなして稼いだ金額で宿に泊まれよ。僕等はそこまで面倒を見る気はない!」
そこまでおんぶに抱っこする気だったのかよ。
僕との生活は、確かに快適なのかも知れないが…早く脱却しないと、この先の旅がキツくなるだろう。
冒険者の旅は、快適とは程遠い物なんだし…
「そんな事を言っているお前達に、とてもじゃないが魔王を倒せるとは思えないな。他の2人の勇者達に期待をするしか無いか…」
そういえば、勇者は全部で6人転移して来たという話だった。
そのいずれもが、僕の生前に通っていた学園から来たという話だったが…?
他の2人の勇者達の中には、知り合いが居るかも…って、人付き合いをしてこなかった僕に知り合いが居る事はないか。
僕は勇者エイジ達とは一旦別れてから、勇者達は冒険者ギルドへ。
僕達は、お世話になる工房の方へ向かったのだった。
工房に着くと、この工房を管理しているドリース商会の関係者が出迎えてくれた。
工房内を見せてくれると、3階建ての大きな倉庫という感じだった。
だが、長い事使われてはいないみたいで…僕は工房内全体にクリーン魔法をしてから荷物をストレージから取り出すと、ラミナとクリスとレンデルはそれぞれに荷物を設置して行ってくれたのだった。
「1階は工房…にしては、鍛治作製出来るスペースがあるな?僕はストレージ内だけで完結するから、ここはレンデルの専用にするとして…2階にも作業スペースがあるので、ここは僕専用にして貰おう。3階は居住スペースだけど、部屋は3つしかないのか…」
「私はホーリー君と同じ部屋で、クリスとレンデルが個室を使うという感じで良いんじゃないかな?」
「いや、寧ろ…ラミナが部屋を使ってくれても構わないよ。僕は2階の空いているスペースに寝具を置くからさ。」
寝るだけの部屋なら、別に個室を使うまでもない。
1階に比べて2階の広さは、学園の教室位の広さがあるので、僕は多少の荷物があったとしても、ベッドを置くスペースは確保出来る。
…なんて事を考えていると、ラミナは悲しそうな顔をした。
「ホーリー君、私たちは夫婦なんだよ!夫婦は一緒に生活を共にする物なんじゃないの?」
「…と言われてもなぁ?工房内では一緒に生活をする訳だし、別に寝る時まで同じ部屋じゃなくても…」
僕はラミナの表情を見ながら、視線を下にそらした。
ラミナも成長期の所為か、少しは発達して来たかも知れないが…?
まだまだ手を出す気は毛頭ない…が?
一緒の…しかも個室で寝泊まりは、色々と歯止めが効かなくなる場合がある。
な~んて事を考えていると、急に扉を激しくノックする音がしてドキッとした。
何事かと思って扉を開けると、そこには勇者エイジが焦った顔をして立っていた。
「実は、冒険者ギルドに行った際にとんでもない人物を見かけた!」
「とんでもない人物…?勇者クラウドでもいたのか?」
「いや、アイツではない。俺が言っているとんでもない人物とは…獅子神烈王が居たんだよ‼︎」
「はぁ~?獅子神って…あの⁉︎」
獅子神烈王とは、僕の通っていた学園では有名人である。
世界的に有名な財閥の獅子神財閥の御曹司で、文武両道は愚か…何をしてもパーフェクトにこなせられるという完璧とも言われる人物だった。
ぼっちな僕でも知っているくらい有名な奴なんだけど、考えてみれば…僕の通っていた学園の中から勇者が選別されるんだったら、アイツが選ばれていてもおかしくは無かった。
「それと…もう1人の勇者もその場に居た。そいつは女で…学園のマドンナとも呼べる、麗美・グリザイア・天竺竹だ‼︎」
「はぁ~~~~~⁉︎レミも勇者に選ばれていたのか‼︎」
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それは学園ではぶっち切りに可愛いと言われている女の子で、僕は彼女に告ったけど、フラれて死ぬ事になった原因を作った女だったからだ。
「よりにもよって…アイツも来たのか。しかし、アイツはコミニケーション能力は高いけど、突出する能力は無かった気がするが…?」
「何だ?ホーリーは学園のマドンナの事を知っているのか?」
「あぁ…僕は彼女とは同じクラスだったからな。」
ちなみにだが、獅子神烈王の事も良く知っている。
僕の家の工場が倒産する事になった原因で、僕が悲惨な生活を送る事になった御曹子だからだ。
まぁ、獅子神烈王の家がやり手で直接的な恨みは無いのだが…?
その当時の事を気に掛けてくれてくれていたのか、僕が学園に入学してから何かと理由を付けて会いに来る…ぼっちな僕の唯一と呼べる友達だからだ。
「不味いな…僕はあの2人には絶対に会えないな。」
「いや、俺達がここに来るまでの経緯を話したら…2人も会いたいという事で、連れて来て居て外で待って貰っているんだが…」
「な、何だと⁉︎」
勇者エイジは、僕の事を何処まで話しているかが問題だな。
生前の名前を話した様な記憶はあるが、その名前まで話していたら…?
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…何とか、回避する方法は無いだろうか?
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