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最終話
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今回…1番の功労者の私が、何故か皆から罵詈雑言を浴びせられまくっています。
主に…レントグレマール王族の面々なのですがね。
「結果的に見れば、星の涙の魔物の軍勢を退けたとはいえ…王国を大破させた事は許せぬ所業だ‼︎」
それを聞いた私は頭が痛くなった。
魔凶星から星の涙で降り注いで来た魔物の軍勢達を目の当たりにしているのに、私が王国を破壊しなくても、城や街なんか跡形も無く破壊されている事に。
私の起点で、レントグレマール王国を破壊してから巨大な穴を作って落としたから大して被害が最小限に食い止められたと言うのに、あのまま降って来ていたら先陣を切っていた者達は地面に激突して衝撃で死ぬだろうけど、その後に続いていた者達は地面に着いた途端に拡散されていただろう。
そうなった場合、その場にいた各国の騎士や冒険者達では太刀打ち出来ていたかも怪しいと言うのに…そんな事も分からないのかしら?
だけど、国王陛下がそう叫んで賛同した者達と言えば…息子のカリオスと一部の戦いを知らない貴族達だった。
同国の騎士や冒険者達はというと、私の取った決断に大しては…多少の思う所はあったみたいだったけど、結果的に見れば最善だったと頷いてくれた。
私は付き合いきれなくてその場を後にしようとしたが、国王陛下とカリオスは後ろから散々ヤジを飛ばしていた。
ヤジを飛ばすしか出来ない理由は、皆の前で魔王を葬った事が関係している所為で強くは言えなかったのだった。
だけどあまりにも鬱陶しいので、また地面に穴を開けて突き落としてやろうかしら?
…なんて思ったりもした。
「はぁ、疲れた。 そういえば、大聖女クライネート様は?」
「魔王が皆と戦っている間に、何処かに姿を消したみたいね?」
本当に名ばかりの威張り腐っているババァは、役に立たないわね?
皆が魔王と戦っている間に巻き込まれて、そのままやられてくれているなら助かったんだけど。
私がそう思うのには理由があった。
今私を責めてくる者達は、レントグレマール王国の王族や貴族達だけど…?
大聖女のババァがこの場に来たら…?
なんて、フラグを立ててしまったのか…数人の聖女と共に大聖女クライネート様は姿を現した。
一体、何処に隠れていたんだか…?
「聖女レイラ、魔王討伐御苦労様でした。」
大聖女クライネート様は、私に偉そうな態度をしながらそう言った。
一体、何様のつもりなんだか…?
※ここでちょっとしたうんちくを、知っている人も聞いて下さい。
仕事をしている人に対して労いの言葉として、「お疲れ様でした。」と「御苦労様でした。」という言葉の2つがあります。
上の者が下の者に掛ける言葉として、「御苦労様でした。」は良いんだけど、年下や位の低い者が年上や位の上の者に「御苦労様でした。」は失礼な態度にあたります。
その場合は、「お疲れ様でした。」が正解で、差し障りが無い労いの言葉になります。
大聖女クライネート様が労いの言葉で、年下の私に対して「御苦労様でした。」…は、別におかしくは無いのですが…
魔王が皆と戦っている間に、何処かに隠れてやり過ごしている大聖女のババァから言われると、正直言って腹立たしい事この上無かった。
苦労や苦難を共にして…というのなら別に構わないけど、自分達だけ安全な場所に逃げていた癖に、急に現れて偉そうな態度をするのにはねぇ…なんか違くない?
まぁ、私は大人なので…子供染みた事を言わない様にするつもりでしたが、何もしてない癖に偉そうな態度をして来た大聖女のババァに対して、皮肉を込めて感謝の意を言いました。
「そりゃ、どーも。」
大聖女のババァは私の皮肉が籠った挨拶は、大聖女のババァは理解していたみたいだったけど、大聖女の取り巻き達は納得が行かないみたいで…私の不遜な態度に物申して来た。
「大聖女様に対して、なんて無礼な…」
「身の程を弁えなさい‼︎」
「はぁ…」
アンタらだって何もして無いでしょ!
大聖女のババァと一緒に、安全な場所に避難していた癖に…
それに、周りには傷付いた騎士や冒険者達がいて、聖女の力を持っている人達は癒しの術をしているのに対し、大聖女のババァと取り巻き達は参加する事が無く、私を罵る言葉を掛けてきた。
「あ~~~もう、うるさい! 私にどうしろというのよ⁉︎」
「大聖女様に対して謝罪を……」
「そんな事よりも、周りにはまだまだ傷付いた者達が居るのに…何故貴女達は動こうとしないのよ! 大聖女…様は高齢だから仕方が無いとしても、貴女達は平気でしょう!」
「私達は他の聖女達とは身分が違うのよ‼︎」
「あ、だから…大聖女と一緒に安全な場所に隠れていたのね。 なら、戦場なんかに来ないで自国で大好きな大聖女様と一緒に引き篭もって良いじゃない‼︎」
「な、何ですって⁉︎」
この言葉に対して、取り巻きの聖女達は憤っているみたいだった。
大聖女の身分はまぁ…良いとして、他の取り巻きの聖女達は戦わないなら此処にいる意味がない。
私は至極当たり前の事を言っているだけなのに?
「おい、こっちの話はまだ終わってはないぞ‼︎」
「あ、そういえば…こっちも居たんだっけ?」
国王陛下とカリオスも話に加わって来た。
もう、いい加減にしてほしい。
私は適当に聞き流していると、その態度に腹を立てたのか…国王と取り巻きの聖女達は、周りの騎士達や冒険者達に私を取り押さえるように命令した。
だけど、騎士達や冒険者達は一切動かなかった。
それどころか、彼等は国王や聖女達に言って来た。
「何で1番の功労者を取り押さえないといけないんだよ‼︎」
「それよりも、俺達が戦っている時にお前らは何かしたのか?」
「何もしてない癖に、偉そうに命令しているんじゃねぇよ‼︎」
国王や取り巻きの聖女達は言葉を失った。
自分達が優位に立っていたと思ったら、逆に責められるという感じになってしまったからだった。
すると、私の事を庇った冒険者の1人が私に声を掛けてきた。
「オレ達が押さえておくから、アンタは今の内にこの場から離脱してくれ…」
確かに私がこの場に留まっているよりは、コッソリ姿を消した方が得策でしょうね!
私はお言葉に甘えて…姿消しの魔法を使って、皆の前から姿を消した。
恐らくだけど、ある程度の騒ぎが収まると…大聖女のババァが通信魔法を使って語り掛けてくる可能性がある。
まぁ、着拒すれば事が足りるんだけどね。
私はその場から去る前に、メナスに行き先を告げた。
すると、メナスもこの戦いが終わった後に、私の向かう場所と同じ場所に向かうという事だったので…現地で合流するという事にしておいた。
私の向かう場所?
それは行きそびれた、メナス達の故郷のオルシェフリッツ大陸の事でした。
本来なら、ダルンデス港で合流しても良いのだけれど…?
厄介な者にバレて騒ぎになるのはごめんだったので、現地で合流する事になりました。
私は船を待って乗り込むまでに、私がレントグレマール王国から居なくなったのに気づいた大聖女クライネート様から何度も何度も連絡が来ましたが、全て無視!
私は船に乗り込むと、船全体に結界を張り…船旅は快適&結界の効果で大聖女クライネート様からの連絡を遮断出来ました。
オルシェフリッツ大陸に着いてからも、移動中に結界を張る事が出来ないので、何度か連絡が来たけど…全て無視!
何の要件かはだいたい想像が付くし、私は落ち着ける場所までは一切シカトした。
それから港の宿に泊まってから数日後、メナス達の一行が港に着いたという連絡を受けた。
私は船着場に迎えに行くと、以前出会った双大剣の聖女ベルセラもメナス達と合流して来た。
何でも…私が去った後のレントグレマールでは、連絡を散々シカトした私に対して無理難題を吹っ掛けたそうだった。
だけど、魔王との戦いも姿を消して安全な場所に逃れていた者が、一番の功労者に対して悪く罵った為に、皆が呆れてその場で解散。
他の聖女達も付き合いきれないということで、皆去っていたという話だった。
ベルセラは以前の星の涙で故郷を失っていて帰る場所が無いのだったので、ステファニーが「一緒に来ない?」という誘いに一緒に来る事になったんだとか?
「まぁ、実際に何を言っていたかも想像付くけどね。」
「結構、無理難題や酷い暴言を吐いていたよ。 聖女の中には、もう…貴女の指示には従いたく無いって言っている人も何人か見掛けたしね。」
ステファニーさんもベルセラさんも、次回の星の涙には参加しないと言っていた。
冒険者ならともかく、聖女に拒否権があるのかなぁ?
…なんて思っていたけど、実際に今回の星の涙で参加していなかった聖女もいたらしい。
「じゃあ、私も…次回の参加は辞退しよっと!」
「そうした方がいいわね、一番の功労者のファスティアちゃんに対してあんな暴言を吐いていたのだから…」
私の言葉に、ステファニーさんもベルセラさんも納得して頷いていた。
「メナス、ここからスチュアート農国は遠いの?」
「そんなに離れてはいないから、案内してあげるね! すっごい田舎だけどね。」
「私はのどかな風景は割と好きよ。」
そして私達は、スチュアート農国に着いたんだけど?
想像していたよりも遥かに田舎の風景に驚いてしまった。
だけど、本来は季節毎に様々な野菜や果実が収穫出来る筈だったんだけど、ここ数年は不作という話らしかった。
私は…スチュアート農国全体に、以前にレントグレマール王国に張った結界を張り巡らせた。
これには、大聖女のババァからの連絡も遮断する目的もあったんだけど。
それから半年後には、以前の様な収穫量を入手出来るくらいに豊作になりました。
更に月日は3年後…
私は冒険者稼業を引退して、スチュアート農国に骨を埋める事にしました。
…というのも、私はこの地で結婚!
…は、まだ先なんだけど、良い人に巡り会いました。
私と同じ年で、農家の息子のデリンガルという男性です。
最初は抵抗があったんだけど、仕事も真面目だし、話していると心が落ち着くし…
今までの婚約者が最悪で、失礼だけど…ソレと重ねていた所もありました。
あ、メナスもカルーセル・カーマインとは破局して、別な男性と結婚をしました。
まぁ、そんなこんなで私は…悠々自適な生活を手に入れました。
結婚は…まだ先だと思うけど、いつになるのかなぁ?
~~~~~FIN~~~~~
…と言いたい所だけど、次回はオマケがあります。
更新は…いずれ書こうと思います。
他の者達がどうなったか…興味ありますよね?
主に…レントグレマール王族の面々なのですがね。
「結果的に見れば、星の涙の魔物の軍勢を退けたとはいえ…王国を大破させた事は許せぬ所業だ‼︎」
それを聞いた私は頭が痛くなった。
魔凶星から星の涙で降り注いで来た魔物の軍勢達を目の当たりにしているのに、私が王国を破壊しなくても、城や街なんか跡形も無く破壊されている事に。
私の起点で、レントグレマール王国を破壊してから巨大な穴を作って落としたから大して被害が最小限に食い止められたと言うのに、あのまま降って来ていたら先陣を切っていた者達は地面に激突して衝撃で死ぬだろうけど、その後に続いていた者達は地面に着いた途端に拡散されていただろう。
そうなった場合、その場にいた各国の騎士や冒険者達では太刀打ち出来ていたかも怪しいと言うのに…そんな事も分からないのかしら?
だけど、国王陛下がそう叫んで賛同した者達と言えば…息子のカリオスと一部の戦いを知らない貴族達だった。
同国の騎士や冒険者達はというと、私の取った決断に大しては…多少の思う所はあったみたいだったけど、結果的に見れば最善だったと頷いてくれた。
私は付き合いきれなくてその場を後にしようとしたが、国王陛下とカリオスは後ろから散々ヤジを飛ばしていた。
ヤジを飛ばすしか出来ない理由は、皆の前で魔王を葬った事が関係している所為で強くは言えなかったのだった。
だけどあまりにも鬱陶しいので、また地面に穴を開けて突き落としてやろうかしら?
…なんて思ったりもした。
「はぁ、疲れた。 そういえば、大聖女クライネート様は?」
「魔王が皆と戦っている間に、何処かに姿を消したみたいね?」
本当に名ばかりの威張り腐っているババァは、役に立たないわね?
皆が魔王と戦っている間に巻き込まれて、そのままやられてくれているなら助かったんだけど。
私がそう思うのには理由があった。
今私を責めてくる者達は、レントグレマール王国の王族や貴族達だけど…?
大聖女のババァがこの場に来たら…?
なんて、フラグを立ててしまったのか…数人の聖女と共に大聖女クライネート様は姿を現した。
一体、何処に隠れていたんだか…?
「聖女レイラ、魔王討伐御苦労様でした。」
大聖女クライネート様は、私に偉そうな態度をしながらそう言った。
一体、何様のつもりなんだか…?
※ここでちょっとしたうんちくを、知っている人も聞いて下さい。
仕事をしている人に対して労いの言葉として、「お疲れ様でした。」と「御苦労様でした。」という言葉の2つがあります。
上の者が下の者に掛ける言葉として、「御苦労様でした。」は良いんだけど、年下や位の低い者が年上や位の上の者に「御苦労様でした。」は失礼な態度にあたります。
その場合は、「お疲れ様でした。」が正解で、差し障りが無い労いの言葉になります。
大聖女クライネート様が労いの言葉で、年下の私に対して「御苦労様でした。」…は、別におかしくは無いのですが…
魔王が皆と戦っている間に、何処かに隠れてやり過ごしている大聖女のババァから言われると、正直言って腹立たしい事この上無かった。
苦労や苦難を共にして…というのなら別に構わないけど、自分達だけ安全な場所に逃げていた癖に、急に現れて偉そうな態度をするのにはねぇ…なんか違くない?
まぁ、私は大人なので…子供染みた事を言わない様にするつもりでしたが、何もしてない癖に偉そうな態度をして来た大聖女のババァに対して、皮肉を込めて感謝の意を言いました。
「そりゃ、どーも。」
大聖女のババァは私の皮肉が籠った挨拶は、大聖女のババァは理解していたみたいだったけど、大聖女の取り巻き達は納得が行かないみたいで…私の不遜な態度に物申して来た。
「大聖女様に対して、なんて無礼な…」
「身の程を弁えなさい‼︎」
「はぁ…」
アンタらだって何もして無いでしょ!
大聖女のババァと一緒に、安全な場所に避難していた癖に…
それに、周りには傷付いた騎士や冒険者達がいて、聖女の力を持っている人達は癒しの術をしているのに対し、大聖女のババァと取り巻き達は参加する事が無く、私を罵る言葉を掛けてきた。
「あ~~~もう、うるさい! 私にどうしろというのよ⁉︎」
「大聖女様に対して謝罪を……」
「そんな事よりも、周りにはまだまだ傷付いた者達が居るのに…何故貴女達は動こうとしないのよ! 大聖女…様は高齢だから仕方が無いとしても、貴女達は平気でしょう!」
「私達は他の聖女達とは身分が違うのよ‼︎」
「あ、だから…大聖女と一緒に安全な場所に隠れていたのね。 なら、戦場なんかに来ないで自国で大好きな大聖女様と一緒に引き篭もって良いじゃない‼︎」
「な、何ですって⁉︎」
この言葉に対して、取り巻きの聖女達は憤っているみたいだった。
大聖女の身分はまぁ…良いとして、他の取り巻きの聖女達は戦わないなら此処にいる意味がない。
私は至極当たり前の事を言っているだけなのに?
「おい、こっちの話はまだ終わってはないぞ‼︎」
「あ、そういえば…こっちも居たんだっけ?」
国王陛下とカリオスも話に加わって来た。
もう、いい加減にしてほしい。
私は適当に聞き流していると、その態度に腹を立てたのか…国王と取り巻きの聖女達は、周りの騎士達や冒険者達に私を取り押さえるように命令した。
だけど、騎士達や冒険者達は一切動かなかった。
それどころか、彼等は国王や聖女達に言って来た。
「何で1番の功労者を取り押さえないといけないんだよ‼︎」
「それよりも、俺達が戦っている時にお前らは何かしたのか?」
「何もしてない癖に、偉そうに命令しているんじゃねぇよ‼︎」
国王や取り巻きの聖女達は言葉を失った。
自分達が優位に立っていたと思ったら、逆に責められるという感じになってしまったからだった。
すると、私の事を庇った冒険者の1人が私に声を掛けてきた。
「オレ達が押さえておくから、アンタは今の内にこの場から離脱してくれ…」
確かに私がこの場に留まっているよりは、コッソリ姿を消した方が得策でしょうね!
私はお言葉に甘えて…姿消しの魔法を使って、皆の前から姿を消した。
恐らくだけど、ある程度の騒ぎが収まると…大聖女のババァが通信魔法を使って語り掛けてくる可能性がある。
まぁ、着拒すれば事が足りるんだけどね。
私はその場から去る前に、メナスに行き先を告げた。
すると、メナスもこの戦いが終わった後に、私の向かう場所と同じ場所に向かうという事だったので…現地で合流するという事にしておいた。
私の向かう場所?
それは行きそびれた、メナス達の故郷のオルシェフリッツ大陸の事でした。
本来なら、ダルンデス港で合流しても良いのだけれど…?
厄介な者にバレて騒ぎになるのはごめんだったので、現地で合流する事になりました。
私は船を待って乗り込むまでに、私がレントグレマール王国から居なくなったのに気づいた大聖女クライネート様から何度も何度も連絡が来ましたが、全て無視!
私は船に乗り込むと、船全体に結界を張り…船旅は快適&結界の効果で大聖女クライネート様からの連絡を遮断出来ました。
オルシェフリッツ大陸に着いてからも、移動中に結界を張る事が出来ないので、何度か連絡が来たけど…全て無視!
何の要件かはだいたい想像が付くし、私は落ち着ける場所までは一切シカトした。
それから港の宿に泊まってから数日後、メナス達の一行が港に着いたという連絡を受けた。
私は船着場に迎えに行くと、以前出会った双大剣の聖女ベルセラもメナス達と合流して来た。
何でも…私が去った後のレントグレマールでは、連絡を散々シカトした私に対して無理難題を吹っ掛けたそうだった。
だけど、魔王との戦いも姿を消して安全な場所に逃れていた者が、一番の功労者に対して悪く罵った為に、皆が呆れてその場で解散。
他の聖女達も付き合いきれないということで、皆去っていたという話だった。
ベルセラは以前の星の涙で故郷を失っていて帰る場所が無いのだったので、ステファニーが「一緒に来ない?」という誘いに一緒に来る事になったんだとか?
「まぁ、実際に何を言っていたかも想像付くけどね。」
「結構、無理難題や酷い暴言を吐いていたよ。 聖女の中には、もう…貴女の指示には従いたく無いって言っている人も何人か見掛けたしね。」
ステファニーさんもベルセラさんも、次回の星の涙には参加しないと言っていた。
冒険者ならともかく、聖女に拒否権があるのかなぁ?
…なんて思っていたけど、実際に今回の星の涙で参加していなかった聖女もいたらしい。
「じゃあ、私も…次回の参加は辞退しよっと!」
「そうした方がいいわね、一番の功労者のファスティアちゃんに対してあんな暴言を吐いていたのだから…」
私の言葉に、ステファニーさんもベルセラさんも納得して頷いていた。
「メナス、ここからスチュアート農国は遠いの?」
「そんなに離れてはいないから、案内してあげるね! すっごい田舎だけどね。」
「私はのどかな風景は割と好きよ。」
そして私達は、スチュアート農国に着いたんだけど?
想像していたよりも遥かに田舎の風景に驚いてしまった。
だけど、本来は季節毎に様々な野菜や果実が収穫出来る筈だったんだけど、ここ数年は不作という話らしかった。
私は…スチュアート農国全体に、以前にレントグレマール王国に張った結界を張り巡らせた。
これには、大聖女のババァからの連絡も遮断する目的もあったんだけど。
それから半年後には、以前の様な収穫量を入手出来るくらいに豊作になりました。
更に月日は3年後…
私は冒険者稼業を引退して、スチュアート農国に骨を埋める事にしました。
…というのも、私はこの地で結婚!
…は、まだ先なんだけど、良い人に巡り会いました。
私と同じ年で、農家の息子のデリンガルという男性です。
最初は抵抗があったんだけど、仕事も真面目だし、話していると心が落ち着くし…
今までの婚約者が最悪で、失礼だけど…ソレと重ねていた所もありました。
あ、メナスもカルーセル・カーマインとは破局して、別な男性と結婚をしました。
まぁ、そんなこんなで私は…悠々自適な生活を手に入れました。
結婚は…まだ先だと思うけど、いつになるのかなぁ?
~~~~~FIN~~~~~
…と言いたい所だけど、次回はオマケがあります。
更新は…いずれ書こうと思います。
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