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第五十六話 レントグレマール王国の滅亡⁉︎
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レントグレマール王国に各国の騎士や冒険者、聖女達が集結した。
その中には勿論だけど、大聖女クライネート様もいらっしゃいました。
声の感じからして高齢の女性かとも思ったんだけど、実際にお会いしてみると還暦を迎えたばかりの若さを保っていた。
若作りが趣味なのかな…?
その後、聖女会談が設けられた。
各国の聖女達が意見を申し立てる会議なんだけど、聖女って基本的に国民に寄り添うという思想を持っている。
その為に、今は離れて行った国民達が再び帰って来る場所を守る保全派と、戦いになれば破壊は免れないという申し立てる派閥に対立した。
そして大聖女クライネート様も、その保全派の意見に賛成する者だった。
そこで私は思いました。
ここにいる保全派の方々は、戦いを経験した事がない方達なのでは無いのかと?
戦いになれば被害は免れない。
ましてや星の涙の魔物の軍勢は、レントグレマール王国に落ちて来るという話で…
建物が破壊されずに残す事なんか出来る訳がない。
そしてあろう事か、大聖女クライネート様も国王陛下と同様に無理難題を吹っ掛けてきた。
「聖女レイラ、貴女の結界魔法で魔物の軍勢を退けられる事は可能ですか?」
…何言っているんだ、この年寄りは?
どんなに頑丈な板だって、空から軍勢が降って来たら重さには耐えられずに破壊される事は分かりきっているはず?
「国王陛下にも言いましたが、それはまず不可能です!」
私は国王陛下に言った事と同じ事を話した。
すると、他の聖女達の協力を得れば…と話して来た。
聖女達の中には、私と同じ様に魔力を使える者達もいる。
だけど、その人達の話を聞くと…?
作物を栽培する畑などに結界を張る事は出来ていても、国全体に結界を展開するのは不可能だという意見が出た。
それを聞く限り、私の魔力は異常なのだと実感したのでした。
「そうですか、全員が協力しても無理ですか…」
「いやいや…そもそもですよ、仮に結界で王国を守る事が出来たと仮定します。 すると、結界に弾かれた魔物が各方面に散らばるのでは無いのでしょうか?」
「その為に騎士達や冒険者の方々が…」
「1人1殺出来るのでしたら騎士や冒険者なら対処は可能でしょうけど、ドラゴンやベヒーモスと1人で対等に相手を出来る人達って何人いらっしゃいますか?」
「わたくしは…彼等の力を信じます!」
やっぱり…この年寄りは戦いを経験した事がないんですね。
並の魔物相手なら対処は可能でしょうけど、大型の魔獣相手に1人で相手が出来ると思っているのかしらね?
「ならば、どうしたら良いのでしょうか?」
「いっその事、レントグレマール王国には滅んで貰いましょう。」
私の意見に保全派の聖女達は勿論、国王陛下も異議を申し立てた。
「分かっているのかレイラ! お前は故郷を失う事になるんだぞ‼︎」
「私は別に…レントグレマール王国がどうなろうと知った事ではありません。」
「何を馬鹿な…」
国王陛下は憤りながら私に突っかかって来た。
国王という立場なら、確かに国が滅ぶという意見には賛成出来ないという事はわかる。
けど、私にはレントグレマール王国に対して、これと言って大した思い入れも無い。
「だが、お前にとっては…」
「言っておきますが、私は侯爵家で育てられていた時は不当な扱いを強いられ、妹を溺愛して私を蔑ろにする両親。 聖女になって城に召し抱えられても、カリオスによって仕事を押し付けられて雑用の日々で当人は遊び呆けている毎日、妹に捏造の罪を着せられて婚約者を奪われてから国外追放…そんな私が王国に未練があると思いますか?」
「そ、それは…」
「他にも、妹が好き勝手に私が国民に有らぬ暴言を吐いたとかで四面楚歌に遭ったり、その所為で石を投げつけられたこともありましたね…両親に愛されていたとか、城の中でも楽しい思い出があれば、考えは変わっていたかも知れませんが…」
「むぅ……」
国王陛下は項垂れてながら、私に対して憐れみの目を送って来た。
「ならば…聖女レイラはどうなさるおつもりですか?」
「それについては考えていた事がありまして…多分、私がやろうとしている事を話せば絶対に却下されるのは目に見えておりますので、サッサと実行に移しますね!」
私は両手を空に向けると、隕石魔法のメテオフォールを放った。
すると、空から出現した巨大な隕石をレントグレマール王国に落とした。
その所為でレントグレマール王国にある城や街は木っ端微塵になり、その衝撃で爆風が舞い散った。
一応…レントグレマール王国の外側にいる人達に被害が出ない様に、王国周囲に結界を張っていたので暴風の影響は最小限で食い止める事が出来た…んだけど、王国の変わり果てた姿を見た国王陛下は、膝を地面に落として嘆いていたのでした。
「聖女レイラ、貴女は何をしたか分かっているのですか‼︎」
「分かっていますよ、だから許可を得る前にサッサと実行をしたのです。」
…とは言っても、私の計画はこれで終わりでは無い。
現在は巨大な隕石が王国の中心に突き刺さっている状態だった。
私は突き刺さっている隕石を魔力操作で回転させ始めると、ドリルの様に地面を掘り進めて行った。
私の考えついた事は、レントグレマール王国に巨大な穴を用意して、星の涙の軍勢を穴に落としてから対処をするという方法だった。
…のだけれど?
地面を掘り進んで行った隕石が突然消えたので、地面の穴を確認すると…?
穴の底に赤い川が流れているのが見えた。
「あれ…溶岩まで達しちゃったのね?」
私の近くにいた聖女ベルセラは、私に声を掛けてきた。
「聖女レイラは魔物の軍勢を穴に落としてから対処するのでは無く、溶岩に落として殲滅させようとしていたのか!」
聖女ベルセラは感心した様に頷いているんだけど、私には全くの想定外で…?
言い訳するのも面倒なので、その意見を尊重したのでした。
「…とは言っても、火山ガスが噴き出すのは問題ですね。」
私は穴に結界を張り、火山ガスの放出を一時的に封じる事に成功した。
星の涙が発生する迄、結界を維持しなければならないんだけど…?
以前と違ってドーム型じゃなく、穴を塞ぐ真っ平な板の様な状態の結界なので、多少は楽が出来た。
…なんだけどねぇ、この後がちょっと面倒な事が起きたのよねぇ?
何が起きたかは、予想が出来ますよね?
その中には勿論だけど、大聖女クライネート様もいらっしゃいました。
声の感じからして高齢の女性かとも思ったんだけど、実際にお会いしてみると還暦を迎えたばかりの若さを保っていた。
若作りが趣味なのかな…?
その後、聖女会談が設けられた。
各国の聖女達が意見を申し立てる会議なんだけど、聖女って基本的に国民に寄り添うという思想を持っている。
その為に、今は離れて行った国民達が再び帰って来る場所を守る保全派と、戦いになれば破壊は免れないという申し立てる派閥に対立した。
そして大聖女クライネート様も、その保全派の意見に賛成する者だった。
そこで私は思いました。
ここにいる保全派の方々は、戦いを経験した事がない方達なのでは無いのかと?
戦いになれば被害は免れない。
ましてや星の涙の魔物の軍勢は、レントグレマール王国に落ちて来るという話で…
建物が破壊されずに残す事なんか出来る訳がない。
そしてあろう事か、大聖女クライネート様も国王陛下と同様に無理難題を吹っ掛けてきた。
「聖女レイラ、貴女の結界魔法で魔物の軍勢を退けられる事は可能ですか?」
…何言っているんだ、この年寄りは?
どんなに頑丈な板だって、空から軍勢が降って来たら重さには耐えられずに破壊される事は分かりきっているはず?
「国王陛下にも言いましたが、それはまず不可能です!」
私は国王陛下に言った事と同じ事を話した。
すると、他の聖女達の協力を得れば…と話して来た。
聖女達の中には、私と同じ様に魔力を使える者達もいる。
だけど、その人達の話を聞くと…?
作物を栽培する畑などに結界を張る事は出来ていても、国全体に結界を展開するのは不可能だという意見が出た。
それを聞く限り、私の魔力は異常なのだと実感したのでした。
「そうですか、全員が協力しても無理ですか…」
「いやいや…そもそもですよ、仮に結界で王国を守る事が出来たと仮定します。 すると、結界に弾かれた魔物が各方面に散らばるのでは無いのでしょうか?」
「その為に騎士達や冒険者の方々が…」
「1人1殺出来るのでしたら騎士や冒険者なら対処は可能でしょうけど、ドラゴンやベヒーモスと1人で対等に相手を出来る人達って何人いらっしゃいますか?」
「わたくしは…彼等の力を信じます!」
やっぱり…この年寄りは戦いを経験した事がないんですね。
並の魔物相手なら対処は可能でしょうけど、大型の魔獣相手に1人で相手が出来ると思っているのかしらね?
「ならば、どうしたら良いのでしょうか?」
「いっその事、レントグレマール王国には滅んで貰いましょう。」
私の意見に保全派の聖女達は勿論、国王陛下も異議を申し立てた。
「分かっているのかレイラ! お前は故郷を失う事になるんだぞ‼︎」
「私は別に…レントグレマール王国がどうなろうと知った事ではありません。」
「何を馬鹿な…」
国王陛下は憤りながら私に突っかかって来た。
国王という立場なら、確かに国が滅ぶという意見には賛成出来ないという事はわかる。
けど、私にはレントグレマール王国に対して、これと言って大した思い入れも無い。
「だが、お前にとっては…」
「言っておきますが、私は侯爵家で育てられていた時は不当な扱いを強いられ、妹を溺愛して私を蔑ろにする両親。 聖女になって城に召し抱えられても、カリオスによって仕事を押し付けられて雑用の日々で当人は遊び呆けている毎日、妹に捏造の罪を着せられて婚約者を奪われてから国外追放…そんな私が王国に未練があると思いますか?」
「そ、それは…」
「他にも、妹が好き勝手に私が国民に有らぬ暴言を吐いたとかで四面楚歌に遭ったり、その所為で石を投げつけられたこともありましたね…両親に愛されていたとか、城の中でも楽しい思い出があれば、考えは変わっていたかも知れませんが…」
「むぅ……」
国王陛下は項垂れてながら、私に対して憐れみの目を送って来た。
「ならば…聖女レイラはどうなさるおつもりですか?」
「それについては考えていた事がありまして…多分、私がやろうとしている事を話せば絶対に却下されるのは目に見えておりますので、サッサと実行に移しますね!」
私は両手を空に向けると、隕石魔法のメテオフォールを放った。
すると、空から出現した巨大な隕石をレントグレマール王国に落とした。
その所為でレントグレマール王国にある城や街は木っ端微塵になり、その衝撃で爆風が舞い散った。
一応…レントグレマール王国の外側にいる人達に被害が出ない様に、王国周囲に結界を張っていたので暴風の影響は最小限で食い止める事が出来た…んだけど、王国の変わり果てた姿を見た国王陛下は、膝を地面に落として嘆いていたのでした。
「聖女レイラ、貴女は何をしたか分かっているのですか‼︎」
「分かっていますよ、だから許可を得る前にサッサと実行をしたのです。」
…とは言っても、私の計画はこれで終わりでは無い。
現在は巨大な隕石が王国の中心に突き刺さっている状態だった。
私は突き刺さっている隕石を魔力操作で回転させ始めると、ドリルの様に地面を掘り進めて行った。
私の考えついた事は、レントグレマール王国に巨大な穴を用意して、星の涙の軍勢を穴に落としてから対処をするという方法だった。
…のだけれど?
地面を掘り進んで行った隕石が突然消えたので、地面の穴を確認すると…?
穴の底に赤い川が流れているのが見えた。
「あれ…溶岩まで達しちゃったのね?」
私の近くにいた聖女ベルセラは、私に声を掛けてきた。
「聖女レイラは魔物の軍勢を穴に落としてから対処するのでは無く、溶岩に落として殲滅させようとしていたのか!」
聖女ベルセラは感心した様に頷いているんだけど、私には全くの想定外で…?
言い訳するのも面倒なので、その意見を尊重したのでした。
「…とは言っても、火山ガスが噴き出すのは問題ですね。」
私は穴に結界を張り、火山ガスの放出を一時的に封じる事に成功した。
星の涙が発生する迄、結界を維持しなければならないんだけど…?
以前と違ってドーム型じゃなく、穴を塞ぐ真っ平な板の様な状態の結界なので、多少は楽が出来た。
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