【完結】全てを後悔しても、もう遅いですのよ。

アノマロカリス

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第五十話 その後のヴァッシュ…

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 「そう言えば…ヴァッシュどうなったのかしら?」

 私が最後にヴァッシュを見た時は、送った無人島とは別の場所に行っていて、禁止薬の麻薬草を吸引しておかしくなっていた。

 だけど私は、その麻薬草畑を火魔法で灰にしておいたんだけど…ヴァッシュは麻薬草を収納魔法に保管しているみたいだった。

 だけど、アレから暫く経つし…収納魔法の中に入っている麻薬草も尽きた頃じゃないかな?

 そう思ってヴァッシュのいる島に遠視魔法を放つと、そこにはヴァッシュが頭を押さえながら発狂をしていた。

 「ヤク…ヤク~~~ヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤクヤク~~~~~!!!」

 私はその光景を見て…ヴァッシュはもうダメかもしれないと思っていた。

 ところが、ヴァッシュは小船のある場所に行って乗り込むと、小船を発進させたのだった。

 ヴァッシュの向かっている方角に行けば、大陸に辿り着く…と思ったんだけど、ヴァッシュは大陸には向かわずに、他の無人島に進路を向けていた。

 麻薬草のある小島は大陸から離れた場所にある為に、他にも栽培している島があるかも知れないとヴァッシュは考えている様だった。

 私は遠視魔法を拡大して見てみると、確かに他の地域にも小島は存在する。

 大陸に広まる程の麻薬草があの小島だけとは限らない。

 私は小島を1つ1つ確認して行くと…?

 他の小島にも幾つかの栽培している畑がある事を確認した。

 しかもヴァッシュは、その小島に向かって進路を取っていたんだけど…?

 これは、麻薬中毒者の勘なのでしょうか?

 私はこれ以上ヴァッシュに手を出させない為に、他の場所に栽培されている麻薬草畑を火魔法で灰にして行った。

 場所によっては、つい最近になって収穫されていた畑もあった。

 すると…ヴァッシュは、ここでも勘が働いたのか?

 私が灰にした小島に進路をとっていた筈なのに、急に方向転換して大陸の方に向けて進路を取り始めたのだった。

 「ヴァッシュは探索魔法でも使っている…のは無理そうね? あんなに発狂をしていたし、あんな状態で正常に魔法を使用できるはずなんかない筈よね?」

 だとしたら…本当に勘で動いているのかしら?

 「でも確か…違法麻薬のドラッグスを販売していた組織は一斉検挙された筈だけど?」

 私はこのニュースをレントグレマール王国で新聞を読んだ事があった。

 組織は一斉検挙されたと言う話だけど、大量に購入した者の中にはストックを持っている者もいるかも知れないだろうけど?

 だから…ヴァッシュは大陸に向けて進路を取っているのかしら?

 …とはいっても、ヴァッシュのいる位置から大陸までは、1週間で辿り着くかどうかという距離だったので、私はヴァッシュをこのまま泳がせて見せた。

 カリオスとライラの修羅場が先か、ヴァッシュの方が先か?

 どうなるのでしょうねぇ?
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