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第二十六話 サバイバル・確認
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僕の名前は、ヴァッシュ。
フレマアージュ王国の第二王子です。
僕は現在…無人島で生きる為の術を確認している所です。
何故僕が無人島にいるのかというと…?
僕の好奇心で行動した結果、相手を激怒させてしまい、こうなっているのです。
ファスティアさんが僕の結界の上にスパイダーラクーンという魔法で結界を覆い、更には土魔法のアイアンパウダーで鉄化させました。
蜘蛛の糸のままなら、結界を解除した瞬間に包まれますが…
鉄化した繭なら結界を解除しても大丈夫だと思い、結界を解除してから壁に耳を当てて外の様子を聞いていました。
すると…ファスティアさんは僕を海に沈めて殺害しようと企んでいるという声が聞こえました。
僕はあまりにもショックだったのと、此処まで怒らせてしまったファスティアさんに後悔をして、地面に座り込んでしまいました。
そして何かに持ち上げられた感覚がして、そのまま放り投げられる感覚に陥りました。
何かに強く激突し、その衝撃で鉄の繭の壁に頭を打ち付けて気絶しました。
意識が覚めるとそこは…?
漆黒の闇が広がる場所でした。
唯一救いだったのは、海の底では無いという事です…が?
明らかに木々に囲まれた森の中という感じなのですが、虫が鳴く声や動物の気配すら感じない静寂な世界が広がっていました。
周りの状況を確かめるべく、火魔法で明かりを灯して周囲を照らそうとしましたが…?
すぐに魔法が切れて使えなくなりました。
「此処は…マナゼロの大地なのか⁉︎」
世界には数ヶ所、魔力の源であるマナが消失した場所があるという本を読んだ事がありました。
マナの恵まれた土地には、作物や生き物が棲む豊かな場所という話でしたが、逆にマナが無い場所には生き物はおろか、作物も育たないということが書かれていました。
それなら…虫がいない事については納得出来るという話です。
僕は日が昇ったら行動を開始しようと思い、その日は眠りに付きました。
翌朝、陽の日差しで目を覚ますと…?
森の中にいる…のは確かなのですが、木に一切の葉が付いておりませんでした。
それどころか、周りの木も枯れる寸前の古木という感じだった。
僕は周りの木を集めてから、石を打ち合って火を起こしました。
こうして起こした火は、火魔法と違って消える事はありませんでした…が、周囲を見渡しても木の実らしき物はなく、周囲は海に囲まれているので魚を取るしかありません。
僕は腰にあるナイフを取り出して、木を削って槍を作りました。
そして海に行くのですが…島の周りには魚を全く見掛けませんでした。
服を脱いでから海に飛び込みますが、どこまで行っても魚を見かける事はなく…最初に取れた物は、海の底で揺らめく海藻だけでした。
僕はその海藻を持てる分だけ持ってから陸に上がり、最初に火を起こした場所に戻って、海藻を火に炙って腹を満たしました。
「もしもこの島から無事に脱出出来たら、ファスティア様に謝罪をしなければなりませんね…」
そう…島から脱出が出来ればね。
ヴァッシュ殿下は、他にも何か無いものかと思って島を散策する事にしました。
ヴァッシュ殿下の無人島生活はまだまだ続きそうです。
フレマアージュ王国の第二王子です。
僕は現在…無人島で生きる為の術を確認している所です。
何故僕が無人島にいるのかというと…?
僕の好奇心で行動した結果、相手を激怒させてしまい、こうなっているのです。
ファスティアさんが僕の結界の上にスパイダーラクーンという魔法で結界を覆い、更には土魔法のアイアンパウダーで鉄化させました。
蜘蛛の糸のままなら、結界を解除した瞬間に包まれますが…
鉄化した繭なら結界を解除しても大丈夫だと思い、結界を解除してから壁に耳を当てて外の様子を聞いていました。
すると…ファスティアさんは僕を海に沈めて殺害しようと企んでいるという声が聞こえました。
僕はあまりにもショックだったのと、此処まで怒らせてしまったファスティアさんに後悔をして、地面に座り込んでしまいました。
そして何かに持ち上げられた感覚がして、そのまま放り投げられる感覚に陥りました。
何かに強く激突し、その衝撃で鉄の繭の壁に頭を打ち付けて気絶しました。
意識が覚めるとそこは…?
漆黒の闇が広がる場所でした。
唯一救いだったのは、海の底では無いという事です…が?
明らかに木々に囲まれた森の中という感じなのですが、虫が鳴く声や動物の気配すら感じない静寂な世界が広がっていました。
周りの状況を確かめるべく、火魔法で明かりを灯して周囲を照らそうとしましたが…?
すぐに魔法が切れて使えなくなりました。
「此処は…マナゼロの大地なのか⁉︎」
世界には数ヶ所、魔力の源であるマナが消失した場所があるという本を読んだ事がありました。
マナの恵まれた土地には、作物や生き物が棲む豊かな場所という話でしたが、逆にマナが無い場所には生き物はおろか、作物も育たないということが書かれていました。
それなら…虫がいない事については納得出来るという話です。
僕は日が昇ったら行動を開始しようと思い、その日は眠りに付きました。
翌朝、陽の日差しで目を覚ますと…?
森の中にいる…のは確かなのですが、木に一切の葉が付いておりませんでした。
それどころか、周りの木も枯れる寸前の古木という感じだった。
僕は周りの木を集めてから、石を打ち合って火を起こしました。
こうして起こした火は、火魔法と違って消える事はありませんでした…が、周囲を見渡しても木の実らしき物はなく、周囲は海に囲まれているので魚を取るしかありません。
僕は腰にあるナイフを取り出して、木を削って槍を作りました。
そして海に行くのですが…島の周りには魚を全く見掛けませんでした。
服を脱いでから海に飛び込みますが、どこまで行っても魚を見かける事はなく…最初に取れた物は、海の底で揺らめく海藻だけでした。
僕はその海藻を持てる分だけ持ってから陸に上がり、最初に火を起こした場所に戻って、海藻を火に炙って腹を満たしました。
「もしもこの島から無事に脱出出来たら、ファスティア様に謝罪をしなければなりませんね…」
そう…島から脱出が出来ればね。
ヴァッシュ殿下は、他にも何か無いものかと思って島を散策する事にしました。
ヴァッシュ殿下の無人島生活はまだまだ続きそうです。
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