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第十五話 焦るドレクス達
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「最近は本当に凄ぇな、ドレクス達はよぉ‼︎」
「ここの所は連戦連勝じゃねぇか‼︎」
私達は今日も魔獣を討伐してかなりの金額を得ていた。
更には冒険者ランクも上がり、パーティーランクも上がっていた。
周囲から褒められているはずのドレクス達なのだが、メナス以外は苦い表情をしていた。
遡る事数日前…
あのブルードラゴンの襲撃以降に、ドレクス達のパーティーには指名依頼がわんさか届いた。
主な依頼は討伐依頼で、魔獣討伐の依頼だった。
冒険者ギルド側もドラゴンを討伐出来るパーティーなら、魔獣の討伐なら可能だと思っていたみたいで…
災害級に近い魔獣の討伐の依頼が多々あった。
ドレクス達は今迄に魔獣を討伐した経験はあまりなかった。
なので私が弱体魔法で魔獣を捕縛したり、支援魔法で強化したドレクス達が攻撃をしたりして、トドメは私がする感じで葬って行った。
パーティーで活動していても、攻撃を一切当てないで経験値は入らない。
なので、この方法で片っ端から倒して行くと…ドレクス達はかなりのレベルアップを果たした。
…のだけど?
私とメナスが買い物で出ている時に、ドレクス達は冒険者ギルドの酒場では無く…少し高級な酒場の個室に入って話をしていた。
「このままではダメだな…」
「ファスティアのお陰でレベルもランクも上がってはいるが…」
「拙者達はファスティアに寄生しているような…ヒモの様な状態ではござらんか?」
「「「はぁ~~~」」」
ファスティアが正式に加入したことにより、戦闘がかなり楽になった。
まさか自分達が魔獣相手に立ち回れるとは夢にも思わなかったからだ。
ただ、あまりにも楽な戦いが続いて行った所為で…自分達の強さが見失い始めていたのだった。
「このまま楽を覚えてしまうと、俺達は本当にファスティアに依存する戦い方が当たり前になってしまう。」
「メナスと同じ年なのに、俺達の方が足手纏いの様な感じだもんな。」
「なら、いっその事…拙者達だけで魔獣に挑んでみるというのは如何だろうか?」
レドナースの言葉にドレクスとフレクスは沈黙した。
確かに自分達の実力を知るにはそれが手っ取り早い。
だが、魔獣と言っても様々な種類がいる。
大型の魔獣相手には絶対に敵わないだろうが、自分達と寸分違わない魔獣なら…?
そう思いながらドレクス達は、魔獣討伐の依頼書を見比べていた。
「…とは言ってもなぁ、魔獣と魔物では同じ大きさでも段違いな強さだぞ?」
「ファスティアには極力頼りたくは無いが、魔獣が相手になると…」
「ファスティアには危なくなったと感じたら助けに入ってもらうという感じにして、それまでは某達が相手をするという方法を取る形に願うのはどうだろうか?」
ドレクス達は支援魔法で強化されて楽に倒せる様な事になったのが何度続いても、自分達の実力は把握していた。
その点は褒められるべき事である。
若い者の場合では、楽に倒せ続けられていると自分の力と勘違いをして自惚れる者が出て来るが…ドレクス達にはその思想は全く無い。
そして翌日から決行するのだが…?
確かにファスティアの加護無しで魔獣を倒せない事はなかった…が、かなりの重傷を負いつつも何とか倒せられるレベルという事を痛感したのだった。
「このままでは本当にダメだな! お前等…強くなるぞ‼︎」
「「おぉ!」」
それから数日後…ファスティアの強さは相変わらずだが、ドレクス達もそれなりの強さを身に付けつつあった。
だが数日後、少し厄介な依頼がドレクス達に舞い込んで来たのだった。
その依頼とは…?
「ここの所は連戦連勝じゃねぇか‼︎」
私達は今日も魔獣を討伐してかなりの金額を得ていた。
更には冒険者ランクも上がり、パーティーランクも上がっていた。
周囲から褒められているはずのドレクス達なのだが、メナス以外は苦い表情をしていた。
遡る事数日前…
あのブルードラゴンの襲撃以降に、ドレクス達のパーティーには指名依頼がわんさか届いた。
主な依頼は討伐依頼で、魔獣討伐の依頼だった。
冒険者ギルド側もドラゴンを討伐出来るパーティーなら、魔獣の討伐なら可能だと思っていたみたいで…
災害級に近い魔獣の討伐の依頼が多々あった。
ドレクス達は今迄に魔獣を討伐した経験はあまりなかった。
なので私が弱体魔法で魔獣を捕縛したり、支援魔法で強化したドレクス達が攻撃をしたりして、トドメは私がする感じで葬って行った。
パーティーで活動していても、攻撃を一切当てないで経験値は入らない。
なので、この方法で片っ端から倒して行くと…ドレクス達はかなりのレベルアップを果たした。
…のだけど?
私とメナスが買い物で出ている時に、ドレクス達は冒険者ギルドの酒場では無く…少し高級な酒場の個室に入って話をしていた。
「このままではダメだな…」
「ファスティアのお陰でレベルもランクも上がってはいるが…」
「拙者達はファスティアに寄生しているような…ヒモの様な状態ではござらんか?」
「「「はぁ~~~」」」
ファスティアが正式に加入したことにより、戦闘がかなり楽になった。
まさか自分達が魔獣相手に立ち回れるとは夢にも思わなかったからだ。
ただ、あまりにも楽な戦いが続いて行った所為で…自分達の強さが見失い始めていたのだった。
「このまま楽を覚えてしまうと、俺達は本当にファスティアに依存する戦い方が当たり前になってしまう。」
「メナスと同じ年なのに、俺達の方が足手纏いの様な感じだもんな。」
「なら、いっその事…拙者達だけで魔獣に挑んでみるというのは如何だろうか?」
レドナースの言葉にドレクスとフレクスは沈黙した。
確かに自分達の実力を知るにはそれが手っ取り早い。
だが、魔獣と言っても様々な種類がいる。
大型の魔獣相手には絶対に敵わないだろうが、自分達と寸分違わない魔獣なら…?
そう思いながらドレクス達は、魔獣討伐の依頼書を見比べていた。
「…とは言ってもなぁ、魔獣と魔物では同じ大きさでも段違いな強さだぞ?」
「ファスティアには極力頼りたくは無いが、魔獣が相手になると…」
「ファスティアには危なくなったと感じたら助けに入ってもらうという感じにして、それまでは某達が相手をするという方法を取る形に願うのはどうだろうか?」
ドレクス達は支援魔法で強化されて楽に倒せる様な事になったのが何度続いても、自分達の実力は把握していた。
その点は褒められるべき事である。
若い者の場合では、楽に倒せ続けられていると自分の力と勘違いをして自惚れる者が出て来るが…ドレクス達にはその思想は全く無い。
そして翌日から決行するのだが…?
確かにファスティアの加護無しで魔獣を倒せない事はなかった…が、かなりの重傷を負いつつも何とか倒せられるレベルという事を痛感したのだった。
「このままでは本当にダメだな! お前等…強くなるぞ‼︎」
「「おぉ!」」
それから数日後…ファスティアの強さは相変わらずだが、ドレクス達もそれなりの強さを身に付けつつあった。
だが数日後、少し厄介な依頼がドレクス達に舞い込んで来たのだった。
その依頼とは…?
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