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第十四話 嘲罵されるライラ…・後編
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カリオスは先程に国王陛下から話をされた結界の話をライラに話した。
「…という訳で、レイラよりも優れているライラなら…王国全土に張っていたとされる結界魔法がお前にも出来るだろう?」
「姉が出来た事なら私にも出来るとは思いますが…どうやるのですか?」
ライラの問い掛けに対して、カリオスは困惑をした。
カリオスは国王陛下からレイラが王国全体に結界魔法を使っていたという話だけで、その方法までは聞いていなかった。
「その方法なら僕が知ってはおりますが…う~ん?」
「どうされましたかな、ヴァッシュ殿下?」
ヴァッシュはライラの姿を見て首を傾げた。
「失礼ですが、ライラ殿…の魔力量ではとてもではありませんが王国全土に結界を張るという事は出来ないかと思われます。」
「「「はっ?」」」
国王陛下とカリオスとバーテクスは口を揃えて素っ頓狂な声を上げた。
「ヴァッシュ殿下、失礼ですが…ここにいるライラはレイラより優れた魔力量を保持しております。」
「ですがそれは…王国に結界が張られた時の事ですよね? 結界がない今ではライラ殿の魔力量は、並の魔道士と寸分違わない魔力量にしか思えません。」
「そんな馬鹿な…」
…と言い掛けて、カリオスはふと思い出した。
結界が無くなった以降と思われる報告書に、王国の市民が生活魔法が突然使えない者が続出して困窮しているという報告が幾つかある事を記されていた。
もしもヴァッシュ殿下の話が本当だとすれば、結界前にはレイラより優れた魔力量は結界が無くなった以降は著しく低下しているのではないかと。
「カリオス殿下がそこまでおっしゃられるのでしたら、ライラ殿…魔力放出をして下さいませんか?」
「魔力放出って…どうやるんですか?」
ライラの言葉に対して、ヴァッシュは唖然とした。
魔力量が高いという話なのに、魔力放出のやり方を知らないという事に…
「あの…ライラ殿の魔力量がレイラ殿より高いと仰った理由は?」
「以前に王国内の宮廷魔術師に魔力測定器でレイラとライラを調べた際に、ライラの方がレイラよりも魔力が高い事を知りました。」
「ですが、ライラ殿は魔力放出の方法さえ知らなかった。 一般の魔道士なら、魔力放出なんて魔法を使うよりも簡単に出来るものなのですが…」
ヴァッシュはライラに魔力放出のやり方を説明すると、ライラは魔力放出に成功して現在の魔力が体外に可視化された。
…とは言っても…?
魔力を保持しているヴァッシュには見えるが、魔力を持たない国王陛下や他の者達には一切見る事ができなかった。
「やはり…この程度の魔力量では、結界を張るには全然足りませんね。」
「ヴァッシュ殿下、我々には魔力を見る事は出来ませんが…ライラの魔力量はそんなに少ないのですか?」
「ハッキリ言って、冒険者ギルドの低ランクの魔道士より多少多いというくらいで…魔力量だけで言ったら僕よりも断然少ないですね。 そんな僕ですら王国全土に結界を張る程の魔力量は無いのに、今のライラ殿がレイラ殿の代わりに…というのはとてもではありませんが無理と言わざる終えません。」
「だが、ライラはレイラより…」
「それは、レイラ殿の結界の恩恵を受けていた時の話だったのでしょう。 その時の魔力量がどの程度だったのかは知りませんが、現在の魔力量ではとても…」
「なら、レイラの元々の魔力量って?」
国王陛下は宮廷魔術師を呼び、その当時に計った魔力測定器の記された書物をヴァッシュに渡した。
ヴァッシュはその書物を見て難しい顔をしていた。
「確かに、結界が張られた時のライラ殿の魔力量は素晴らしいですね。 その当時の魔力量なら僕の魔力量を軽く凌駕します…が?」
「レイラの方はどうなんだ?」
「レイラ殿の魔力量もこの当時でこの魔力量なら、僕でも歯が立ちません。 ただ…」
「ただ?」
「だが、レイラの魔力量も結界による恩恵で高くなっていただけなのでは?」
「いえ、それはありませんね。 結界を張った本人は結界の恩恵は得られません。 それでもこの魔力量と考えますと…結界を張る前の魔力量は、伝承の聖女様…いえ、伝承の魔王に匹敵する位の魔力量という事になりますね。 正確な数値が幾つなのかは分かりかねますが、この魔力量なら王国全土に結界を張る事が出来た理由も納得出来ます。」
ヴァッシュは顎に手を当てながらうんうんと頷いていた。
それを見た国王陛下とカリオスは焦りを覚えていた。
するとライラが口を開いた。
「ヴァッシュ殿下は結界の張る方法を知っておられるのですよね? なら、その方法を教えてはいただけませんか?」
「先程も申しましたが、ライラ殿の魔力量では王国に結界を張る事は出来ません。 この城の中位なら可能だとは思いますが…」
とりあえずヴァッシュはライラに、結界の張り方の方法を説明した。
すると、ライラは結界の発動に成功して城の中の謁見の間に結界を張る事は出来た…が?
「如何でしょうか?」
「これが結界と呼ぶにはお粗末なものですね、結界というよりは薄い膜の様なもので…ちょっとした衝撃で簡単に破られますし、何よりこの中にいても恩恵や加護の類を一切感じられません。」
「そ、そんな…」
ライラはカリオスに鼓舞されながら何度も結界を発動して見せたが…?
先程の幕の様なものが多少厚くなった程度で、結界と呼ぶにはお粗末なものだった。
「何で…あんな姉に出来て私には出来ないのよ‼︎」
「圧倒的に魔力量が少な過ぎるんですよ。 レベルでも上げられれば、多少なりとも魔力量を増やす事は可能ですが…」
その話を聞いたカリオスは、ニヤリと笑みを浮かべた。
ライラは諦めムードだったが、カリオスはまだ諦めている様子はなかった。
だが…?
レベルを上げる方法が、外で魔物を倒すという話を聞いて…?
カリオスは果たしてどうするのだろうか?
「…という訳で、レイラよりも優れているライラなら…王国全土に張っていたとされる結界魔法がお前にも出来るだろう?」
「姉が出来た事なら私にも出来るとは思いますが…どうやるのですか?」
ライラの問い掛けに対して、カリオスは困惑をした。
カリオスは国王陛下からレイラが王国全体に結界魔法を使っていたという話だけで、その方法までは聞いていなかった。
「その方法なら僕が知ってはおりますが…う~ん?」
「どうされましたかな、ヴァッシュ殿下?」
ヴァッシュはライラの姿を見て首を傾げた。
「失礼ですが、ライラ殿…の魔力量ではとてもではありませんが王国全土に結界を張るという事は出来ないかと思われます。」
「「「はっ?」」」
国王陛下とカリオスとバーテクスは口を揃えて素っ頓狂な声を上げた。
「ヴァッシュ殿下、失礼ですが…ここにいるライラはレイラより優れた魔力量を保持しております。」
「ですがそれは…王国に結界が張られた時の事ですよね? 結界がない今ではライラ殿の魔力量は、並の魔道士と寸分違わない魔力量にしか思えません。」
「そんな馬鹿な…」
…と言い掛けて、カリオスはふと思い出した。
結界が無くなった以降と思われる報告書に、王国の市民が生活魔法が突然使えない者が続出して困窮しているという報告が幾つかある事を記されていた。
もしもヴァッシュ殿下の話が本当だとすれば、結界前にはレイラより優れた魔力量は結界が無くなった以降は著しく低下しているのではないかと。
「カリオス殿下がそこまでおっしゃられるのでしたら、ライラ殿…魔力放出をして下さいませんか?」
「魔力放出って…どうやるんですか?」
ライラの言葉に対して、ヴァッシュは唖然とした。
魔力量が高いという話なのに、魔力放出のやり方を知らないという事に…
「あの…ライラ殿の魔力量がレイラ殿より高いと仰った理由は?」
「以前に王国内の宮廷魔術師に魔力測定器でレイラとライラを調べた際に、ライラの方がレイラよりも魔力が高い事を知りました。」
「ですが、ライラ殿は魔力放出の方法さえ知らなかった。 一般の魔道士なら、魔力放出なんて魔法を使うよりも簡単に出来るものなのですが…」
ヴァッシュはライラに魔力放出のやり方を説明すると、ライラは魔力放出に成功して現在の魔力が体外に可視化された。
…とは言っても…?
魔力を保持しているヴァッシュには見えるが、魔力を持たない国王陛下や他の者達には一切見る事ができなかった。
「やはり…この程度の魔力量では、結界を張るには全然足りませんね。」
「ヴァッシュ殿下、我々には魔力を見る事は出来ませんが…ライラの魔力量はそんなに少ないのですか?」
「ハッキリ言って、冒険者ギルドの低ランクの魔道士より多少多いというくらいで…魔力量だけで言ったら僕よりも断然少ないですね。 そんな僕ですら王国全土に結界を張る程の魔力量は無いのに、今のライラ殿がレイラ殿の代わりに…というのはとてもではありませんが無理と言わざる終えません。」
「だが、ライラはレイラより…」
「それは、レイラ殿の結界の恩恵を受けていた時の話だったのでしょう。 その時の魔力量がどの程度だったのかは知りませんが、現在の魔力量ではとても…」
「なら、レイラの元々の魔力量って?」
国王陛下は宮廷魔術師を呼び、その当時に計った魔力測定器の記された書物をヴァッシュに渡した。
ヴァッシュはその書物を見て難しい顔をしていた。
「確かに、結界が張られた時のライラ殿の魔力量は素晴らしいですね。 その当時の魔力量なら僕の魔力量を軽く凌駕します…が?」
「レイラの方はどうなんだ?」
「レイラ殿の魔力量もこの当時でこの魔力量なら、僕でも歯が立ちません。 ただ…」
「ただ?」
「だが、レイラの魔力量も結界による恩恵で高くなっていただけなのでは?」
「いえ、それはありませんね。 結界を張った本人は結界の恩恵は得られません。 それでもこの魔力量と考えますと…結界を張る前の魔力量は、伝承の聖女様…いえ、伝承の魔王に匹敵する位の魔力量という事になりますね。 正確な数値が幾つなのかは分かりかねますが、この魔力量なら王国全土に結界を張る事が出来た理由も納得出来ます。」
ヴァッシュは顎に手を当てながらうんうんと頷いていた。
それを見た国王陛下とカリオスは焦りを覚えていた。
するとライラが口を開いた。
「ヴァッシュ殿下は結界の張る方法を知っておられるのですよね? なら、その方法を教えてはいただけませんか?」
「先程も申しましたが、ライラ殿の魔力量では王国に結界を張る事は出来ません。 この城の中位なら可能だとは思いますが…」
とりあえずヴァッシュはライラに、結界の張り方の方法を説明した。
すると、ライラは結界の発動に成功して城の中の謁見の間に結界を張る事は出来た…が?
「如何でしょうか?」
「これが結界と呼ぶにはお粗末なものですね、結界というよりは薄い膜の様なもので…ちょっとした衝撃で簡単に破られますし、何よりこの中にいても恩恵や加護の類を一切感じられません。」
「そ、そんな…」
ライラはカリオスに鼓舞されながら何度も結界を発動して見せたが…?
先程の幕の様なものが多少厚くなった程度で、結界と呼ぶにはお粗末なものだった。
「何で…あんな姉に出来て私には出来ないのよ‼︎」
「圧倒的に魔力量が少な過ぎるんですよ。 レベルでも上げられれば、多少なりとも魔力量を増やす事は可能ですが…」
その話を聞いたカリオスは、ニヤリと笑みを浮かべた。
ライラは諦めムードだったが、カリオスはまだ諦めている様子はなかった。
だが…?
レベルを上げる方法が、外で魔物を倒すという話を聞いて…?
カリオスは果たしてどうするのだろうか?
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