【完結】全てを後悔しても、もう遅いですのよ。

アノマロカリス

文字の大きさ
上 下
8 / 63

第六話 フレマアージュ王国に到着!

しおりを挟む
 関所を抜けてから二週間が経過しました。

 私は遂に隣国のフレマアージュ王国に到着しました。

 ここまで来るまでに色々な事や発見がありました。

 まず発見から…

 結界を解除して元の膨大の魔力が戻った状態だと、魔法の威力が桁違いに跳ね上がるという効果を知りました。

 下級魔法のファイアボールが中級魔法のフィラフルフレアという、巨大な火球を放つ魔法に匹敵する威力になっておりました。

 こんな魔力量では、上級魔法のエクスプロージョンなんて使おうものなら…

 恐らくですが、地形が変わるでしょうねぇ?

 氷魔法のブリザードを使ったら、辺り一面が雪景色に変わりましたし…

 水魔法のスプレッドを使用したら、街道が洪水になって付近の木々が何処かに流れて行ったくらいです。

 まぁ、攻撃魔法に関してはそんな感じですが…

 野宿をする際に結界を張ってから、翌日目が覚めると…?

 爪が全部折れたグリズリーが倒れていたり、黒焦げになった大量のウルフが伏していました。

 王国を覆う結界とは違い自分中心に小型の結界を張ると、襲って来た魔物を撃退する効果があるのが分かりました。

 知らない内に効果が上がっているみたいです。

 次に色々な事ですが…

 魔物の襲撃に遭った行商人を助けると、その方はフレマアージュ王国にある商会の頭目だったらしく…売り物の値引きをしてくれるという話になりました。

 これで暫くはフレマアージュ王国に滞在する際に、余りお金の消費が防げます。

 他にも…街道から少し外れた場所に襲撃に遭った破損した馬車と騎士が倒れていました。

 私は回復魔法を施し、半数の命を救うことは出来ましたが…もう半数は助ける事ができませんでした。

 そして馬車の中にはフレマアージュ王国の貴族が乗っていて、その貴族は高位の貴族らしく…フレマアージュ王国に着いたら礼をするから訪ねて来てほしいと言われました。

 あまり貴族とは関わり合いたくはないのですが、貴族の息子(10歳)に頼まれると無碍に断ることも出来ないので、仕方なく約束をしました。

 すると貴族の馬車は先に走り去って行きました。

 まぁ、そんなこんなでフレマアージュ王国に到着しました。

 フレマアージュ王国には海に面しているところで港があり、レントグレマール王国より賑わっています。

 物流も多く、物品も豊富なのですが…ハリケーンなどで災害に見舞われる事があったり、たまに出現する大型の海の生物により被害を齎せられるという事もあります。

 私は誘いを受けた貴族邸や行商人の商会に顔を出す前に、まずは冒険者ギルドに向かって…狩った魔物の素材を売りに出す為に向かいました。

 私は冒険者ギルドの扉を開けると冒険者ギルドの内は…?

 海が近い所為で日焼けをしている者達が多く、他にもこの土地の者ではない衣装を着た人も数人見かけた。

 私はその中を通り過ぎてカウンターに行くと、受付嬢にギルドカードを提示してから討伐した魔物を収納魔法から取り出してカウンター前の納品テーブルに置いた。

 すると受付嬢が飛んで来て、魔物を調べ始めた。

 「これは…貴女様がお倒しになられたのですか⁉︎」

 「討伐証明が分かるものは部位に分けて、分からないものはそのままにしておきました。」

 「そうですか…」

 受付嬢はカウンターの奥から他の職員達を呼び出して、鑑定や査定をし始めた。

 「…っていうか、これを本当に1人で倒したのか? ジャイアントディアーにブラッディバイパー、ロックバードにバドルグリズリー、オークが5体にジャイアントボア…」

 どれも一般の平民が口にする食材でした…が、バドルグリズリーとブラッディバイパーとロックバードは高級食材です。

 「えーっと…ファスティア様、これらの魔物はこのあと如何いたしますか?」

 「解体をお願いしますが、全ての肉を1種類ずつだけで…それ以外は全て買取でお願いします。」

 「畏まりました。 それとバドルグリズリーとブラッディバイパーは懸賞金の魔物なので、買取以外に別途でお支払い致します。」

 1時間後…解体が終了して私は魔物の肉を収納魔法に入れた。

 そして解体費を抜いた買取金額と懸賞金を貰ったのだけれど、かなりの金額を手に入れる事が出来たのでした。

 「これだけあれば…当分の生活費は困らないわね!」

 私は冒険者ギルドを出ようとする時にパーティーに誘われたけど、私用があるという理由でお断りを入れた。

 私は助けた行商人の商会に足を運んでいると…明らかに数人が私のあとを着いているのに気がついた。

 「人通りが多い場所では接触して来ないみたいだけど、上手く撒けられるかなぁ?」

 目的の商会にはこの通りを通れば着くみたいだから問題は無いけど、人通りから外れた道を通る時は気を付けないとね!
  
 私は目的地のバルーデンス商会に到着してから中に入った。

 着いて来ている者達が諦めてくれる事を思いながら頭目にあって話をしたのだけれど、商会を出てから歩いていると…いきなり絡まれる事になってしまったのだった。

 この者達の目的は…人相が悪そうだから多分盗賊の類だとは思うんだけど?

 ファスティアはどうなってしまうのだろうか?
 
しおりを挟む
感想 77

あなたにおすすめの小説

思い出してしまったのです

月樹《つき》
恋愛
同じ姉妹なのに、私だけ愛されない。 妹のルルだけが特別なのはどうして? 婚約者のレオナルド王子も、どうして妹ばかり可愛がるの? でもある時、鏡を見て思い出してしまったのです。 愛されないのは当然です。 だって私は…。

「聖女はもう用済み」と言って私を追放した国は、今や崩壊寸前です。私が戻れば危機を救えるようですが、私はもう、二度と国には戻りません【完結】

小平ニコ
ファンタジー
聖女として、ずっと国の平和を守ってきたラスティーナ。だがある日、婚約者であるウルナイト王子に、「聖女とか、そういうのもういいんで、国から出てってもらえます?」と言われ、国を追放される。 これからは、ウルナイト王子が召喚術で呼び出した『魔獣』が国の守護をするので、ラスティーナはもう用済みとのことらしい。王も、重臣たちも、国民すらも、嘲りの笑みを浮かべるばかりで、誰もラスティーナを庇ってはくれなかった。 失意の中、ラスティーナは国を去り、隣国に移り住む。 無慈悲に追放されたことで、しばらくは人間不信気味だったラスティーナだが、優しい人たちと出会い、現在は、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた。 そんなある日のこと。 ラスティーナは新聞の記事で、自分を追放した国が崩壊寸前であることを知る。 『自分が戻れば国を救えるかもしれない』と思うラスティーナだったが、新聞に書いてあった『ある情報』を読んだことで、国を救いたいという気持ちは、一気に無くなってしまう。 そしてラスティーナは、決別の言葉を、ハッキリと口にするのだった……

夫の告白に衝撃「家を出て行け!」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。

window
恋愛
伯爵家の長男レオナルド・フォックスと公爵令嬢の長女イリス・ミシュランは結婚した。 三人の子供に恵まれて平穏な生活を送っていた。 だがその日、夫のレオナルドの言葉で幸せな家庭は崩れてしまった。 レオナルドは幼馴染のエレナと再婚すると言い妻のイリスに家を出て行くように言う。 イリスは驚くべき告白に動揺したような表情になる。 子供の親権も放棄しろと言われてイリスは戸惑うことばかりでどうすればいいのか分からなくて混乱した。

【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!

宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。 そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。 慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。 貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。 しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。 〰️ 〰️ 〰️ 中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。 完結しました。いつもありがとうございます!

【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」

まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。 【本日付けで神を辞めることにした】 フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。 国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。 人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」 アルファポリスに先行投稿しています。 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!

【完結】お飾り妃〜寵愛は聖女様のモノ〜

恋愛
今日、私はお飾りの妃となります。 ※実際の慣習等とは異なる場合があり、あくまでこの世界観での要素もございますので御了承ください。

婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。

国樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。 声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。 愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。 古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。 よくある感じのざまぁ物語です。 ふんわり設定。ゆるーくお読みください。

逆行令嬢は聖女を辞退します

仲室日月奈
恋愛
――ああ、神様。もしも生まれ変わるなら、人並みの幸せを。 死ぬ間際に転生後の望みを心の中でつぶやき、倒れた後。目を開けると、三年前の自室にいました。しかも、今日は神殿から一行がやってきて「聖女としてお出迎え」する日ですって? 聖女なんてお断りです!

処理中です...