【完結】五度の人生を不幸な出来事で幕を閉じた転生少女は、六度目の転生で幸せを掴みたい!

アノマロカリス

文字の大きさ
上 下
49 / 63
最終章・ノワール、貴女は幸せになれましたか?

第四話 アボテズガ・ゾレガ子爵登場! 誰かを彷彿させて不愉快です!

しおりを挟む
 私達4人は、ヴァンビルスの温泉街に着いたのだった。

 「本当だ…街になってる! 村だった素朴な頃の面影が無いわね…」
 
 ヴァンビルスの温泉街は、昔は湯治に訪れた旅の者が数人いたくらいだったけど…
 現在では観光地っぽく変わっていた。
 温泉の宿が多数あり…それ以外にも、出店や温泉水を使った料理で繁盛をしていた。

 「まぁ…聖女時代に訪れたから、200年前かな? さすがにそれだけ年数が過ぎていれば変わる…かな?」
 「この温泉に惚れ込んだ、とある貴族がこの村のパトロンになって発展させたのが最初だと言われている。 結果、事業は大成功で貴族は一気に出世したらしい。」
 「そんな物好きな貴族もいたのね…」
 「市民に寄り添った騎士爵の者だったとか…今は伯爵迄になったとか?」
 「市民あっての貴族だからね…立派な人だわ!」
 「この温泉の効能が結構効果があってね、肩こり、腰痛、関節痛、冷え性、リウマチ、ギックリ腰にも効果あるとか…両親に連れられてガンドム陛下の元に会いに行く時に立ち寄った事があるの。」
 「でも…ノワールには肩こりは無いもんな! だって、私達3人と違って重い物が無いしw」
 
 アルマの発言に殺意が沸いた…
 確かに3人に比べたら、慎ましやかな胸ですよ!

 「こんな街にも冒険者ギルドもあるのね?」
 「活火山や源泉も管理しないといけないから、それ目当てで来る者もいるらしいぞ」
 「そうなのね…って、チヨはどこ?」
 「ノワァ! ごっぢに来るさ! ごの温泉宿はわーの贔屓の店だがんな!」

 50m位離れた宿の前でチヨが手を振っていた。
 私達3人は、その宿に向かって行き…宿の中に入った。
 すると、人種よりも獣人や亜人が多く中にいた。
 私達は受付に行くと、チヨが対応をしてくれた。

 「ごれは、チヨ様でねえがぁ! まんず、ようごぞいらっしゃいまずた!」
 「んだ! 今日ざぜわになるっちゅるの~しゃわせまにあるがなんよ~!」
 
 アルマとファティマが私を見るので通訳をした。
 
 「今日はお世話になるから、宜しくお願いしますって…」
 「そう言っていたのか! まだチヨの言葉はわからんな!」
 「訛りが独特ですからね。 私の国でも訛りが強い方がいますのである程度は理解出来ますが…さすがにチヨ様ほどになるとわかりません。」
 
 私達は係りの人達に案内されて部屋に入った。
 すると、部屋の中にも温泉を引いていて…私は湯あみ着に着替えて湯船に浸かったのだった。
 なんだけど…?

 「ノワァは、恥ずかしいおどじごろなんが?」
 「お姉様、私達しかいないのに湯あみ着…必要あります?」
 「私達と違って、ノワールには隠さないと恥ずかしい位の体系なんだ。 その辺には触れないでやれ!」

 私以外は3人共裸だった。
 確かに私達しかいないから、湯あみ着は必要ないか…
 それにしても、さっきからアルマはちょいちょい私に喧嘩を売っているよね?
 私は魔力でお湯の温度を上昇させた。
 すると、アルマは途端に反応して湯船から出て行った。
 私は熱い方が好きなので、これ位が適温だし…チヨも毛皮を着ているのでお湯は少し熱い方が好きらしい。
 ファティマは騒がずに足だけ湯に付けていた。

 「あらあら、アルマ…それが貴族としての振る舞いなのかしら? テスタレディシア王国の貴族ははしたないのねw」
 「お前か…湯の温度を上昇させたのは…!」
 「さて、何の事かしら? 私は何もしてません事よ! ホホホ~」
 
 アルマは意地になって湯に入って来た。
 さて、今度はどれくらい持つかしら?
 私は湯を混ぜると、熱い湯がアルマの方に行き、表情を崩さない様に耐えていた…けど?

 「湯を混ぜるなーーー!!!」
 「なんだ、やっぱり痩せ我慢していたのねw?」
 「な…なんの…こ」
 
 アルマは真っ赤に茹でてしまった。
 私とチヨはアルマを引っ張り上げると、ファティマが水魔法でアルマにぶっ掛けていた。
 少し可哀想な気もしたけど、先程からのアルマの発言でチャラにした。
 そして温泉から出ると、部屋には料理が用意されていた。
 そこで料理を楽しみながらお酒が入ると…食べ終わった料理は片付けられて、お酒とおつまみで念願の恋バナに突入した。

 「皆には私の話はした事あるよね?」
 「ジコククーニ王国の第三王子だったんだろ? どういう奴なんだ?」
 「馬鹿の癖に高圧的な態度を取って来て、仕事は全部丸投げで遊び放題。 その癖、女癖は最悪で…私の婚約破棄の理由が妹と結婚するからと。」
 「ぐわぁ! 最悪だなその王子…私の婚約者候補もそんな感じだったな…やたら馴れ馴れしくて、首に手を掛けると服に手を入れて胸を触ろうとしてきたので、顔面を思いっ切り殴って鼻の骨を折ってやった。」
 「アルマも私と似た様な奴だったのね。 ファティマは…まだ婚約者はいないかな?」
 「いるわよ…いえ、いたかなが正解かな? エルフの森の長老の息子で、私の顔より嫌らしい目つきで体を舐め回す様に見てから、11番目の妻にならないかって…」
 「その男ってもしかして?」

 私はテスタレディシア王国の冒険者ギルドで13人目の妻に…と言って来たエルフの男の特徴を話した。

 「そう、そいつです! そして父様が激怒してからボッコボコにして、バルデェシアン王国から出禁になって…」
 「やっぱり、碌でもない奴だったか…チヨは、その前に翻訳魔法!」
 「私の時も似た様な男だった。 田舎臭い娘を貰ってやるんだから、俺様に従順になって尽くせよ!…とか言って来たので、国の皆から袋叩きになって追い出されたっけ? たしか…妖狸の一族だったかな?」
 「私達は、性別が一緒という以外に婚約者が最低な奴等ばっかりだったんだな!」
 「だから私はこの旅を終えたら、自分の選んだ良い男と結婚をして幸せになるのよ!」
 「まぁ、自分で選んだ相手なら文句はないかもね。 私も同じ妖狐族の婿を探すかな?」
 「私の結婚相手はまだ良いですね…もう500年経ったら探してみる事にします。」
 「その時は、私達は誰も生きてはいないな…私は結婚はしないで、王国に戻って騎士に復帰するさ!」
 「つまらない人生ねぇ? アルマ、野生のゴリラに興味ないw?」
 「ノワール!!!」
 「冗談よ冗談! 怒らないで~w」

 こうして夜も更けて行き…私達は疲れ果てて眠りに就いた。
 翌日…言うまでもなく、皆二日酔いになっていた。
 宿の中にある公衆浴場のサウナで汗を流してから、二日酔いを解消させると、食事をしてから宿を出た。

 「今日はね、石鉱国ヴァルキサスに行く前に少し路銀を稼ごうと思ってね、冒険者ギルドに顔出すけど良いかな?」
 「そんなに心許ないのか?」
 「そういう訳ではないんだけど、あるに越した事は無いし…街道の魔物よりも強い魔物と戦ってみたいかな?って、私達のパーティーの強さのレベルも知りたいし…」
 「確かにな、個々の強さとしての能力は高いけど、パーティーでの実戦で強敵と呼べる奴等と戦った事は無かったしな!」
 「2人もそれで良いかな?」
 「はい!」 「んだ!」

 私達は冒険者ギルドの中に入ってから、依頼ボードを確認した。

 「大物…大物…と?」
 「ん? あったか?」
 「山道に出没するフレイムゴーレムの討伐…」
 「チヨの一撃で終わりそうだな?」
 「だよね? ならこれは? ブレイジングバッファローの群れの討伐…」
 「今の私達にバッファローって強敵かな?」
 「お姉様、これはどうですか? 炎の精霊の暴走沈下…」
 「私の召喚にイフリートがいるけど?」
 「この依頼は下級精霊ですね…イフリートが居れば一瞬で終わりますね。」
 
 強敵という括りで探すと中々見付からない物だった。
 Sランク用の依頼を見ると、ドラゴンや魔獣関連が数多くあるのだけれど…?
 私は受付で聞いてみる事にした。

 「私達はAランクのパーティーなのですが、Aランクに強敵らしい敵が居なくてSランクの依頼を受けたいのですが…」
 「では、ギルドカードを提示して戴けませんか? それによって判断致します。」
 
 私はギルドカードを渡すと、受付嬢はそれを見て…

 「先程、勇者認定されたノワール様ですか⁉ 大変申し訳ありませんでした! ギルドマスターに相談してきますので、少々お待ちください!」

 受付嬢が大声で叫ぶので、ギルド内にいた冒険者達が一斉にこちらの方を向いてきた。
 私達は受付前の席に座って待つ事にした。
 そして適当な飲み物を頼んでいると、少し太った男がこちらに来て言った。

 「お前が勇者ねぇ…? 女だけだと色々不便があるだろ? 俺様を仲間に入れろ!…いや、入ってやるからありがたく思え‼」
 
 私は声を掛けて来た、少し太った男を見ると…その男は私の方は一切見ておらず、他の3人の体をイヤらしいニヤケ顔で舐める様な視線で物色している感じだった。
 この感じ…誰かを彷彿とさせて不快な感じがした。

 「結構です! 間に合っていますので…」
 「ふん! 女に出来る事なんてたかが知れているだろ! 俺様が入れば、役に立つ事を約束しよう!」
 「何が出来るんだ?」
 「剣を使えるぜ! お前等は俺様の後ろに隠れて戦えばいい!」
 
 男はそう言って腰の剣を抜いてみせた。
 剣が綺麗すぎて、戦っていたという感じがしなかった。
 それに使い込まれているという感じも無く、役には立たないと判断した。

 「悪いけど、貴方では役に立たないから無理ね。」
 「なら、俺様と勝負しろ! 俺様の強さを見せてやる!」
 「アルマ…手加減してあげてね。」
 「態度による…」

 アルマは剣も抜かずに盾を構えた。
 すると、太った男はニヤケながら剣を振り被って来た。
 アルマは盾で剣を受け止めると、そのまま盾で男を殴って吹っ飛ばした。

 「なんだ、この程度か…」
 「よっわ! これで馬鹿じゃなければ来ないでしょ?」

 すると男は立ち上がってから、こちらに来たのだった。
 どうやら…馬鹿だったみたいだった。

 「俺様は本来、格闘攻撃の方が得意なんだ! 実力を見せてやるから掛かって来い!」
 「チヨ…お願い!」
 「んだ!」

 チヨは手甲を外して素手で構えた。

 「お前が相手か…もしかすると体に触れるかもしれないけど、それはお前の責任だからな!」
 
 そういって男は明らかにチヨの胸を触る目的で手を伸ばしてきた。
 だが、それを許すチヨでは無かった。
 チヨは連打を男に浴びせてから、蹴りを入れて壁まで吹っ飛ばした。
 利口な奴ならこれで気付く…筈なんだけど、馬鹿だったわ。
 すると、思っていた通りに立ち上がってこちらに向かって来た。

 「はぁ…これだけ実力差があってまだ何かあるの?」
 「俺様はな、魔法も使えるんだ! 見せてやるぜ!」
 「ファティマ…無属性でやってね。」

 ファティマは頷くと、男は水魔法を放って来た…といっても、手の平サイズの水玉だけど。
 ファティマは躱すと、無属性の魔力の塊を男に放って壁まで吹っ飛ばした。
 これで、いい加減実力がわかる筈…と思っていたけど、やっぱり立ち上がって来た。
 男はかなり怒っている感じだった。

 「こっちが下手に出ていたら付けやがりやがって! この平民の冒険者風情が! 俺様は貴族だぞ‼」
 「ふーん、そうなんだ? それで、爵位は?」
 「なんだ、偉そうに‼ 聞いて驚け‼ 俺様は、アボテズガ・ゾレガ子爵だ!」
 
 私達は頭を手で押さえた。
 勝負に勝てないと思ったら、貴族階級を持ちだしてきたこの男に…

 「わかったか、この平民共! 貴族に楯突いた事を後悔させてやる…と言いたいが、俺様もそこまで鬼ではない! お前達全員俺様の配下になれ! 可愛がってやるから!」
 「「「「お断りするわ‼」」」」

 アボテズガ・ゾレガは、断れるとは思っていなくて唖然とした顔をしていた。
 そしてすぐにまた怒りだしてきた。

 「平民の癖に調子に乗るなよ‼」
 「まず、そこから間違えているわ! 私達は平民では無いから…」
 「は? なら爵位を言ってみろ!」
 「私とアルマは伯爵家、他の2人は王族よ? それで、子爵程度が…いえ、子爵すら怪しいわね? 子爵の令息じゃないの?」
 
 アボテズガ・ゾレガは言葉に詰まっていた。
 そして冷や汗が滝の様に流れていた。

 「ねぇ、ここにいる人達! この男の子爵家って何処にあるの?」
 「そいつは、この近くの子爵家の馬鹿息子だよ。」
 「そう、どうもありがとう! 私は、ジコククーニ王国のエルティナス伯爵家長女ノワールよ。」
 「私はテスタレディシア王国のバレンシアーナ伯爵家長女アルマだ!」
 「バルデェシアン王国の第三王女ファティマです。」
 「ベジツ・ターブル農国の王姫チヨだ!」
 「私達4人は、後日…ゾレガ子爵家に厳重な態度で抗議をさせて戴きます! どうなるかを覚悟しておく事ね…」

 アボテズガ・ゾレガは、すぐに地面に土下座すると額を打ち付けて血が出るまで頭を何度も下げてから、ギルドを出て行った。
 冒険者の大半は、平民が多いので貴族の横暴には逆らえずに困り果てたという。
 これで膿は排出できたので問題はないでしょう。

 「それにしても、気持ち悪い男だったわね…」
 「あの舐める様な視線…婚約者だった男を思い出したな。」
 「私も不快でした。 あんなのが他にもいたなんて…」
 「依頼さおわっだら、まだ温泉入るべよ!」

 私達は、戻って来た受付嬢からSランクの依頼を受けられる事になり、ガーディアンが守護する遺跡探査の依頼を受けたのだった。
 そしてその遺跡は…確かに強敵と呼べる魔物が数多く生息していたのだった。
しおりを挟む
感想 69

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。

ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~

紅月シン
ファンタジー
 聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。  いや嘘だ。  本当は不満でいっぱいだった。  食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。  だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。  しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。  そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。  二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。  だが彼女は知らなかった。  三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。  知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。 ※完結しました。 ※小説家になろう様にも投稿しています

婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。

拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。

辺境は独自路線で進みます! ~見下され搾取され続けるのは御免なので~

紫月 由良
恋愛
 辺境に領地を持つマリエ・オリオール伯爵令嬢は、貴族学院の食堂で婚約者であるジョルジュ・ミラボーから婚約破棄をつきつけられた。二人の仲は険悪で修復不可能だったこともあり、マリエは快諾すると学院を早退して婚約者の家に向かい、その日のうちに婚約が破棄された。辺境=田舎者という風潮によって居心地が悪くなっていたため、これを機に学院を退学して領地に引き籠ることにした。  魔法契約によりオリオール伯爵家やフォートレル辺境伯家は国から離反できないが、関わり合いを最低限にして独自路線を歩むことに――。   ※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています

悪役令嬢エリザベート物語

kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ 公爵令嬢である。 前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。 ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。 父はアフレイド・ノイズ公爵。 ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。 魔法騎士団の総団長でもある。 母はマーガレット。 隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。 兄の名前はリアム。  前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。 そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。 王太子と婚約なんてするものか。 国外追放になどなるものか。 乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。 私は人生をあきらめない。 エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。 ⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです

【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!

加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。 カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。 落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。 そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。 器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。 失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。 過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。 これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。 彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。 毎日15:10に1話ずつ更新です。 この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

処理中です...