【完結】五度の人生を不幸な出来事で幕を閉じた転生少女は、六度目の転生で幸せを掴みたい!

アノマロカリス

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第三章 モテ期到来?の章

第一話 う〜ん?

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 「ノワールよ! 俺の生涯のパートナーとなってくれ‼︎」

 冒険者になってから1週間が経った。
 史上初・試験後でいきなりAランクを手に入れた私は、モテ期が到来したかのかと思うくらいに、男性から声を掛けられ続けていた。
 ただし…自分の理想とはかけ離れた男性ばかりなので、返事はいつもNOだった。

 【私の理想!】
 高身長でイケメン!
 財力はあるに越したことはないけど、平均的に稼げれば可!
 真面目で優しくて歳の近い…イケメン!
 浮気をせずに、私だけを愛してくれる…イケメン‼︎
 必要な事なので、3回言いました!

 その筈だったんだけど…?
 初日に声を掛けて来た3人は、ホビット族・ハーフウッド族・ドワーフ族の男性だった。
 ドワーフ族の男性は、髭が生えていたので顔が良く見えなかったけど…ホビット族とハーフウッド族の男性は、まずまずのイケメンだった。
 顔だけに関しては問題は無いのだけれど…問題は身長だった。
 どの種族の男性も私より低かった。
 私は丁寧にお断りをした。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 翌日に声を掛けて来た男性は、金髪イケメンのエルフだった。
 高身長という程では無かったけど、背は同じ位だったのでOKを出そうとしようとしたのだが、彼から出た言葉で考えを辞めた。

 「ノワールよ…君を私の13人目の妻に迎えたい! 如何かな?」
 「お断りをさせて戴きます!」

 幾らイケメンでも、妻が多いのは論外である。
 浮気をしているのと大して変わらないからだ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 その翌日には、採取の依頼で街の外に出ている時だった。
 依頼の珍しい薬草を数時間掛けて見付けて収穫しようと近付いた瞬間に、突然現れたのだ。

 「君がノワールだね? 僕と生涯のパーティーメンバーになって欲しいのさ!」
 「・・・・・・・・・」

 割とイケメンで身長も高い。
 それだけ見る分なら条件に揃ってはいるのだが、彼の立っている場所に問題があった。
 数時間掛けてようやく見付けた薬草を踏み付けていたのだ。

 「何を黙っているんだい? 返事を聞かせてくれないか?」
 「返事ですか? 勿論、NOです‼︎」

 私は剣の鞘ごと彼の頭に振り下ろした。
 すると彼は、一発で失神して倒れたのだった。
 そしてすぐに彼のいた場所を見るが、薬草は見事に潰れていて…数時間が無駄になった。
 私はまた数時間掛けて薬草を見付けて依頼を達成したのだった。

 この3日間でこんな状態だった。
 モテ期到来は嬉しいけど、こうまで誰彼構わず声を掛けられるのも中々にウザい。
 これで終わりでは無いわよね?
 そう思っていたら案の定、まだまだ続くのだった。
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