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第二章 冒険者ギルド加入試験の章
第五話 オバサンは辞めて!
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【コッコとは?】
戦闘鶏という種の気性の荒いニワトリで、大きさ的には1m~2m弱なのだが、ランクによって強さが違う。
生まれたばかりのヒヨコの状態でゴブリンと同等の強さで、ウォーリアはオーク、グラップラーはオーガ、バーバリアンはミノタウロスと同等の力を持つ。
エンペラーコッコともなると、ドラゴンと互角の強さがある種もいる。
どれも食用に向いていて、美食家に好まれる為に高額な懸賞金の為に冒険者が狩りをしている事もある。
ちなみにコッコは進化する能力を持っている個体もいて、コカトリスやバジリスクに変化する個体もいる。
*ノワールが懸念していたのは、進化する個体が含まれているかもしれないという可能性を示唆した物だった。
「まぁ、騎士時代と違って今のコッコは進化体はあまりいない事を祈りたい所だけど…どうやって倒そうかしら?」
ちなみに、コッコは知名度があまりなく一部の者しか知らない魔物の為に、見た目で判断すると痛い目を見る者が結構多い。
なので当然…
「あ、試験会場にいたオバサンだ! なんだよ、オバサンの獲物はニワトリかよ? ラッキーだよなぁ…こんな所で隠れているのはニワトリ如きが恐いのか? 冒険者に向いてないんじゃねぇかw?」
…と勘違いする者達もいる。
ちなみに…家畜として飼われているコッコはニワトリと呼ばれており、田舎でよく飼育されている為に大きさが多少違っても大して強くないと思う者が多いのである。
「はぁ…どうして私の事を見る度にオバサンというのかしらね? 城で公務をしていた時も手入れは欠かした事が無いのに…?」
「何をブツブツ言ってんだよオバサン! ニワトリ如きでビビりやがって…おい、お前等! このオバサンを手伝ってやろうぜ!」
「「「「良いぜ~!」」」
「ちょっと、辞めなさい! 貴方達‼」
そう言い終わると同時に、5人の少年達はコッコの群れの中に突撃して行った。
そして案の定、全員返り討ちに遭う羽目になるのだった。
ただし…コッコの場合は魔物なのにおかしなプライド?があり、強敵ではない相手には命を取るという真似はしない。
向かって来た者を倒す事はしても、弱者と分かった途端に気絶させてから縄張りの外に放り投げるのである。
その為に、私の近くには…無謀にもコッコに挑んで返り討ちに遭った若者達が山の様に積まれているのだった。
「人の話を聞かないから…でも、この子達のお陰でグラップラーとバーバリアンは呆れて何処かに行ってしまった様ね。 ウォーリアしかいない今ならチャンスだわ!」
私は剣を構えて、ウォーリアコッコの群れに突撃した。
そしてオスとメスの合計11匹を討伐してから、討伐証明部位を切り取った以外を収納魔法に入れた。
私は試験会場に帰ると、荷車を借りた。
試験会場の人目に付かない場所で、荷車に討伐したウォーリアコッコ11体を乗せてから会場の中に入って行った。
そして試験官に討伐証明部位の鶏冠と荷車に乗せたウォーリアコッコ11体を渡した。
これに対して試験官は、唖然とした表情を浮かべていた。
私は再び待機室に案内されて、2つ目の試験が終了するまで待っていた。
待機室の中には、ノワールを含めて7人の討伐を終わらせている者達がいたのだった。
そして試験官が入ってくる前に1人が入ってきて、合計8人が部屋にいた。
「2つ目の試験は終了した! この部屋にいる者達が合格者だ。 では最後の試験を執り行うので、試験会場に戻ってくれ!」
そう言って、私を含めた8人は、試験会場に戻って行った。
そして試験官から番号が書かれた紙を渡され、ノワールは8番だった。
「では、渡された番号順に試験官が相手をして行く。 勝てなくても不合格という訳ではないが…明らかに手を抜いた者や、やる気のない者が合格する事はまずありえないので、本気で掛かって来る様に! では、1番…来い!」
そう言って最初の1番の少年が試験官に立ち向かっていった。
どうやら、今回は公平な試験内容だなと感じていたのだった。
ただし、ノワールの前の少年がやらかす前までは…
戦闘鶏という種の気性の荒いニワトリで、大きさ的には1m~2m弱なのだが、ランクによって強さが違う。
生まれたばかりのヒヨコの状態でゴブリンと同等の強さで、ウォーリアはオーク、グラップラーはオーガ、バーバリアンはミノタウロスと同等の力を持つ。
エンペラーコッコともなると、ドラゴンと互角の強さがある種もいる。
どれも食用に向いていて、美食家に好まれる為に高額な懸賞金の為に冒険者が狩りをしている事もある。
ちなみにコッコは進化する能力を持っている個体もいて、コカトリスやバジリスクに変化する個体もいる。
*ノワールが懸念していたのは、進化する個体が含まれているかもしれないという可能性を示唆した物だった。
「まぁ、騎士時代と違って今のコッコは進化体はあまりいない事を祈りたい所だけど…どうやって倒そうかしら?」
ちなみに、コッコは知名度があまりなく一部の者しか知らない魔物の為に、見た目で判断すると痛い目を見る者が結構多い。
なので当然…
「あ、試験会場にいたオバサンだ! なんだよ、オバサンの獲物はニワトリかよ? ラッキーだよなぁ…こんな所で隠れているのはニワトリ如きが恐いのか? 冒険者に向いてないんじゃねぇかw?」
…と勘違いする者達もいる。
ちなみに…家畜として飼われているコッコはニワトリと呼ばれており、田舎でよく飼育されている為に大きさが多少違っても大して強くないと思う者が多いのである。
「はぁ…どうして私の事を見る度にオバサンというのかしらね? 城で公務をしていた時も手入れは欠かした事が無いのに…?」
「何をブツブツ言ってんだよオバサン! ニワトリ如きでビビりやがって…おい、お前等! このオバサンを手伝ってやろうぜ!」
「「「「良いぜ~!」」」
「ちょっと、辞めなさい! 貴方達‼」
そう言い終わると同時に、5人の少年達はコッコの群れの中に突撃して行った。
そして案の定、全員返り討ちに遭う羽目になるのだった。
ただし…コッコの場合は魔物なのにおかしなプライド?があり、強敵ではない相手には命を取るという真似はしない。
向かって来た者を倒す事はしても、弱者と分かった途端に気絶させてから縄張りの外に放り投げるのである。
その為に、私の近くには…無謀にもコッコに挑んで返り討ちに遭った若者達が山の様に積まれているのだった。
「人の話を聞かないから…でも、この子達のお陰でグラップラーとバーバリアンは呆れて何処かに行ってしまった様ね。 ウォーリアしかいない今ならチャンスだわ!」
私は剣を構えて、ウォーリアコッコの群れに突撃した。
そしてオスとメスの合計11匹を討伐してから、討伐証明部位を切り取った以外を収納魔法に入れた。
私は試験会場に帰ると、荷車を借りた。
試験会場の人目に付かない場所で、荷車に討伐したウォーリアコッコ11体を乗せてから会場の中に入って行った。
そして試験官に討伐証明部位の鶏冠と荷車に乗せたウォーリアコッコ11体を渡した。
これに対して試験官は、唖然とした表情を浮かべていた。
私は再び待機室に案内されて、2つ目の試験が終了するまで待っていた。
待機室の中には、ノワールを含めて7人の討伐を終わらせている者達がいたのだった。
そして試験官が入ってくる前に1人が入ってきて、合計8人が部屋にいた。
「2つ目の試験は終了した! この部屋にいる者達が合格者だ。 では最後の試験を執り行うので、試験会場に戻ってくれ!」
そう言って、私を含めた8人は、試験会場に戻って行った。
そして試験官から番号が書かれた紙を渡され、ノワールは8番だった。
「では、渡された番号順に試験官が相手をして行く。 勝てなくても不合格という訳ではないが…明らかに手を抜いた者や、やる気のない者が合格する事はまずありえないので、本気で掛かって来る様に! では、1番…来い!」
そう言って最初の1番の少年が試験官に立ち向かっていった。
どうやら、今回は公平な試験内容だなと感じていたのだった。
ただし、ノワールの前の少年がやらかす前までは…
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