1 / 63
第一章 婚約破棄の章
第一話 婚約破棄と甦った前世
しおりを挟む
『ノワール・エルティナス! 貴様とは婚約破棄だ!』
「え? 何でですかアクード様…理由をお聞かせください!」
ノワール・エルティナス伯爵令嬢は、この国の第三王子のアクード・ベリヤルに婚約破棄を告げられた。
「理由か…それはな、出てこい!」
アクード王子がそういうと、背後から女性が現れた。
その女性はアクード王子の隣に立つと、アクードはその女性の肩を抱いた。
「こういう事なのよ、お姉様!」
「これが理由だ! お前よりも妹のメルティが俺には相応しいと判明したのだ!」
ノワールは信じられずに立ち崩れていた。
今迄、アクードの妻になる為に自分の時間や社交界を犠牲にして、必死に勉強や礼儀作法に時間を費やしたというのに、それらの努力が音を立てて崩れて行った。
すると、あまりのショックで…頭の中にビジョンが甦って来た。
初めは日本という異世界で、淵東 黒樹という女子高生でゲームや漫画好きなオタク女子だったが、学校の帰り道にトラックに刎ねられて死んだ人生。
2度目は転生後に異世界で目覚めて、日本の知識をフル活用して魔女になり…魔法の発展や薬学により名を広めて行ったが、教会に異形の者として扱われ始めて、魔女狩りによって命を終わらせられた人生。
3度目は、ある王国に使える女騎士で…戦場で様々な武勲を挙げて国に貢献したのにも関わらず、魔物の侵攻に真っ先に盾として導入されて命を落とした人生。
4度目は、聖女として生まれ変わり国に仕えてから様々な事で貢献して来た筈なのに、魔王軍の侵攻で生贄にされてから散った人生。
5度目は、城に使えるメイドで、炊事・洗濯など家事関係では右に出る者がいない程に有能なメイドで、それによりとある上位貴族から声が掛かり妻として迎えたいと言われたが、同期のメイドの嫉妬により捏造された濡れ衣の罪をなすりつけられて処刑された人生。
過去に5度の人生の記憶がフラッシュバックされると、アクードに婚約破棄された事なんて小さい事に思えて吹き飛んでしまった。
ノワールはメルティとアクードを見て言った。
「婚約破棄ですが、快くお受け致します。」
「お姉様、悔しいんですよね?」
「いえ、全然! 寧ろ、婚約破棄は大歓迎よ! これで好きな人生を歩めるわ!」
「なんだノワール…先程までショックを受けた様な表情をしていたではないか!」
急に私の性格が変わった物だから、アクードとメルティは戸惑っていた。
「お姉様…無理をしていませんか?」
「無理なんて、ぜーんぜん! あ、そうだ! メルティにこれだけは言っておくわ!」
「な…なんですか?」
「そこの馬鹿王子だけど、浮気癖が酷いから気を付ける事ね。 貴女より体系の良い綺麗な子を見付けたら、すぐに捨てられるわよ!」
「な…!」
「じゃあ、私は帰るわね! バイバーイ!」
私はそう言って部屋から出ようとすると、大勢の騎士に囲まれた。
すると背後には、馬鹿王子が怖い顔で睨んでいた。
「この俺様を馬鹿王子だと⁉ 貴様…不敬罪で牢に入れてやる!」
「あら? 馬鹿に馬鹿といったら不敬罪になるのかしら? 馬鹿だから馬鹿と言っただけなのにw」
「また馬鹿と言ったな! お前等、この女を捕らえろ!」
「はぁ…黙って家に帰して欲しい物だわ!」
私は体内に流れる魔力を開放した。
すると騎士達は、その魔力の波動に逆らう事が出来ずに壁まで吹っ飛ばされた。
「うんうん! 久しぶりだったけど、上手く行ったわ!」
「馬鹿な! ノワールに魔力だと⁉ ノワールには魔力なんか宿っていなかった筈なのに…」
「貴方の婚約破棄のショックのお陰で私の能力が開放されたみたい。」
「その魔力…良いな! 婚約破棄はなしだ! 再び俺のモノになれ!」
「寝言は寝てから言って貰えます? 貴方になんか全くの魅力も感じませんし、興味もありませんので!」
私は部屋から出ようとしたけど、振り返ってからメルティに言った。
「ほら、貴女より魅力がある女性に簡単に乗り換えるでしょ、この馬鹿王子は…まぁ、頑張りなさいな!」
私はメルティにそう言い残すと、部屋から出た。
そして私は城からも出て、馬車に乗って実家であるエルティナス伯爵家に帰った。
すると、屋敷では事情を知らない両親が私を蔑む様に言って来た。
「王子の婚約者はメルティに決まったのだ! 妹に婚約者を奪われたお前を家に置いて置く理由は無くなった! だから、この家からさっさと出て行け!」
「そうよ、貴女には失望したのだから、これからは外の世界で生きていくのね!」
「なるほど…そういう事だったのね。 解りました、家から出て行きますわよ!」
私は部屋に向かって行くと、両親もクドクドと文句を言いながら着いてきた。
私は部屋にある家具やドレス、アクセサリーなどを収納魔法に入れていると、両親は唖然とした顔をしていた。
「ノワール…貴女、魔法なんて使えたの⁉」
「お前に魔法なんて…そんな能力は無かった筈だ!」
「つい先ほど使える様になりましたの。 それと、今迄お世話になりました。」
私はドレスの裾を持ってお辞儀をすると、両親は掌を返したように言って来た。
「魔法が使える何て素晴らしいじゃないか! さすが我らの娘だ!」
「その力があれば、領地にも役立たせる事が出来るわ! その魔法を役立たせて…」
「何を言っているのですか、お父様にお母様? 先程仰った様に私はこの家を出て行きますので…」
「いや、その様な素晴らしい力があるのなら、追い出すなんて事はしない!」
「そうよ、貴女はいつまでもこの家にいても良いのよ!」
はぁ…
私にこんな力があると解った時点で都合の良い事を言い出したわね。
「お父様にお母様、1つ言っても宜しいですか?」
「うむ、何だ?」
「どうしたの、ノワール?」
「この私の力は、外の世界で使って行きます。 ですので…お前等の為に使う訳ねぇーだろ、バーカ!」
私はそれだけ言うと、屋敷から出て行こうとした。
だが両親は、先程とは打って変わって宥めようと猫なで声を上げて謝罪して来た。
私は無視して庭に出ると、箒を手元に呼んでから腰掛けた。
そしてある程度上空まで浮かび上がると、遠くを見て言った。
「あの山の向こうに隣国があったわね…まずはそこに向かうとしましょう。」
下を見ると両親が何かを叫んでいるが、ここまで声が届かなかった。
私は両親に手を振ると、そのまま箒で旅立って行った。
「私は今度の人生こそ、良い人を見付けて幸せになるんだから!」
ノワールの硬く心に誓ったのだった。
「え? 何でですかアクード様…理由をお聞かせください!」
ノワール・エルティナス伯爵令嬢は、この国の第三王子のアクード・ベリヤルに婚約破棄を告げられた。
「理由か…それはな、出てこい!」
アクード王子がそういうと、背後から女性が現れた。
その女性はアクード王子の隣に立つと、アクードはその女性の肩を抱いた。
「こういう事なのよ、お姉様!」
「これが理由だ! お前よりも妹のメルティが俺には相応しいと判明したのだ!」
ノワールは信じられずに立ち崩れていた。
今迄、アクードの妻になる為に自分の時間や社交界を犠牲にして、必死に勉強や礼儀作法に時間を費やしたというのに、それらの努力が音を立てて崩れて行った。
すると、あまりのショックで…頭の中にビジョンが甦って来た。
初めは日本という異世界で、淵東 黒樹という女子高生でゲームや漫画好きなオタク女子だったが、学校の帰り道にトラックに刎ねられて死んだ人生。
2度目は転生後に異世界で目覚めて、日本の知識をフル活用して魔女になり…魔法の発展や薬学により名を広めて行ったが、教会に異形の者として扱われ始めて、魔女狩りによって命を終わらせられた人生。
3度目は、ある王国に使える女騎士で…戦場で様々な武勲を挙げて国に貢献したのにも関わらず、魔物の侵攻に真っ先に盾として導入されて命を落とした人生。
4度目は、聖女として生まれ変わり国に仕えてから様々な事で貢献して来た筈なのに、魔王軍の侵攻で生贄にされてから散った人生。
5度目は、城に使えるメイドで、炊事・洗濯など家事関係では右に出る者がいない程に有能なメイドで、それによりとある上位貴族から声が掛かり妻として迎えたいと言われたが、同期のメイドの嫉妬により捏造された濡れ衣の罪をなすりつけられて処刑された人生。
過去に5度の人生の記憶がフラッシュバックされると、アクードに婚約破棄された事なんて小さい事に思えて吹き飛んでしまった。
ノワールはメルティとアクードを見て言った。
「婚約破棄ですが、快くお受け致します。」
「お姉様、悔しいんですよね?」
「いえ、全然! 寧ろ、婚約破棄は大歓迎よ! これで好きな人生を歩めるわ!」
「なんだノワール…先程までショックを受けた様な表情をしていたではないか!」
急に私の性格が変わった物だから、アクードとメルティは戸惑っていた。
「お姉様…無理をしていませんか?」
「無理なんて、ぜーんぜん! あ、そうだ! メルティにこれだけは言っておくわ!」
「な…なんですか?」
「そこの馬鹿王子だけど、浮気癖が酷いから気を付ける事ね。 貴女より体系の良い綺麗な子を見付けたら、すぐに捨てられるわよ!」
「な…!」
「じゃあ、私は帰るわね! バイバーイ!」
私はそう言って部屋から出ようとすると、大勢の騎士に囲まれた。
すると背後には、馬鹿王子が怖い顔で睨んでいた。
「この俺様を馬鹿王子だと⁉ 貴様…不敬罪で牢に入れてやる!」
「あら? 馬鹿に馬鹿といったら不敬罪になるのかしら? 馬鹿だから馬鹿と言っただけなのにw」
「また馬鹿と言ったな! お前等、この女を捕らえろ!」
「はぁ…黙って家に帰して欲しい物だわ!」
私は体内に流れる魔力を開放した。
すると騎士達は、その魔力の波動に逆らう事が出来ずに壁まで吹っ飛ばされた。
「うんうん! 久しぶりだったけど、上手く行ったわ!」
「馬鹿な! ノワールに魔力だと⁉ ノワールには魔力なんか宿っていなかった筈なのに…」
「貴方の婚約破棄のショックのお陰で私の能力が開放されたみたい。」
「その魔力…良いな! 婚約破棄はなしだ! 再び俺のモノになれ!」
「寝言は寝てから言って貰えます? 貴方になんか全くの魅力も感じませんし、興味もありませんので!」
私は部屋から出ようとしたけど、振り返ってからメルティに言った。
「ほら、貴女より魅力がある女性に簡単に乗り換えるでしょ、この馬鹿王子は…まぁ、頑張りなさいな!」
私はメルティにそう言い残すと、部屋から出た。
そして私は城からも出て、馬車に乗って実家であるエルティナス伯爵家に帰った。
すると、屋敷では事情を知らない両親が私を蔑む様に言って来た。
「王子の婚約者はメルティに決まったのだ! 妹に婚約者を奪われたお前を家に置いて置く理由は無くなった! だから、この家からさっさと出て行け!」
「そうよ、貴女には失望したのだから、これからは外の世界で生きていくのね!」
「なるほど…そういう事だったのね。 解りました、家から出て行きますわよ!」
私は部屋に向かって行くと、両親もクドクドと文句を言いながら着いてきた。
私は部屋にある家具やドレス、アクセサリーなどを収納魔法に入れていると、両親は唖然とした顔をしていた。
「ノワール…貴女、魔法なんて使えたの⁉」
「お前に魔法なんて…そんな能力は無かった筈だ!」
「つい先ほど使える様になりましたの。 それと、今迄お世話になりました。」
私はドレスの裾を持ってお辞儀をすると、両親は掌を返したように言って来た。
「魔法が使える何て素晴らしいじゃないか! さすが我らの娘だ!」
「その力があれば、領地にも役立たせる事が出来るわ! その魔法を役立たせて…」
「何を言っているのですか、お父様にお母様? 先程仰った様に私はこの家を出て行きますので…」
「いや、その様な素晴らしい力があるのなら、追い出すなんて事はしない!」
「そうよ、貴女はいつまでもこの家にいても良いのよ!」
はぁ…
私にこんな力があると解った時点で都合の良い事を言い出したわね。
「お父様にお母様、1つ言っても宜しいですか?」
「うむ、何だ?」
「どうしたの、ノワール?」
「この私の力は、外の世界で使って行きます。 ですので…お前等の為に使う訳ねぇーだろ、バーカ!」
私はそれだけ言うと、屋敷から出て行こうとした。
だが両親は、先程とは打って変わって宥めようと猫なで声を上げて謝罪して来た。
私は無視して庭に出ると、箒を手元に呼んでから腰掛けた。
そしてある程度上空まで浮かび上がると、遠くを見て言った。
「あの山の向こうに隣国があったわね…まずはそこに向かうとしましょう。」
下を見ると両親が何かを叫んでいるが、ここまで声が届かなかった。
私は両親に手を振ると、そのまま箒で旅立って行った。
「私は今度の人生こそ、良い人を見付けて幸せになるんだから!」
ノワールの硬く心に誓ったのだった。
49
あなたにおすすめの小説
平民令嬢、異世界で追放されたけど、妖精契約で元貴族を見返します
タマ マコト
ファンタジー
平民令嬢セリア・アルノートは、聖女召喚の儀式に巻き込まれ異世界へと呼ばれる。
しかし魔力ゼロと判定された彼女は、元婚約者にも見捨てられ、理由も告げられぬまま夜の森へ追放された。
行き場を失った境界の森で、セリアは妖精ルゥシェと出会い、「生きたいか」という問いに答えた瞬間、対等な妖精契約を結ぶ。
人間に捨てられた少女は、妖精に選ばれたことで、世界の均衡を揺るがす存在となっていく。
【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。
かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。
謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇!
※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!
ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。
婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。
「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」
「「「は?」」」
「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」
前代未聞の出来事。
王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。
これでハッピーエンド。
一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。
その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。
対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。
タイトル変更しました。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる