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本編
第二十七話 決戦…の前のお仕置き(ざまぁ)
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私達はギアスの大穴の前に来ていた。
穴を覗くと確かに瘴気の黒い煙もあるけど、下の方に何かが蠢いているのが見える。
…の前に、ギアスの大穴の大きさを説明しておきましょう。
ギアスの大穴は広さは大体100m位で、深さは不明。
穴の周りには建造物が幾つか見られて、そこに魔道具が設置されているという形だった。
そして発動された魔道具は、穴を塞ぐ様に結界を張っているという物でした。
「この魔獣の数だと、一体何匹くらいいるのかな?」
「少なく見積もっても数万匹というところかしら?」
「では、出力無視して派手な魔法を放ちましょう!」
そんな話をしていると騎士団が到着した。
聖女がギアスの大穴の瘴気を浄化する…のは間違い無いのだけれど、その為に手助けする神殿騎士団が存在する。
…筈なんだけど、来た騎士団は王国騎士団の側でした。
そして先頭にいるのは見事なまでのつるっぱげで…陽の光を眩しく反射させる頭を持ったファステス王子でした。
…というか、何故王子がこんな場所に?
「マーテルリア、お前の死を見届けに来てやったぞ‼︎」
「私は死ぬ気はありませんが?」
「お前は聖女になった、そして瘴気の浄化をすれば聖女は死ぬ! 俺の頭をこんなにしてくれた女の無様な死に様を見てやろうと思ってな‼︎」
どこまで話しても、本当にムカつく男でした。
なのでお仕置きに…ファステス王子の足にチェーンバインドを放ってから絡め、反対側には収納魔法から出した巨大な鉄球に結合させました。
何故私が鉄球なんかを持っているのかというと、収納魔法の中の広さを確保する為には多くの物を入れる事、そして重量を稼ぐには鉄球を放り込むという事で…当時に比べたら鉄球の数は減ったけど、中にはまだありました。
「マーテルリア! これは何の真似だ⁉︎」
「これはですね…こうするんです!」
私は巨大な鉄球を身体強化で強化した状態でギアスの大穴の中に放り込みました。
すると鉄球が穴の中に落ちて行くと同時に、ファステス王子の足に絡んでいるチェーンもズルズルと穴の中に入って行きました。
「ちょ、ちょ、ちょ……ちょっと待てい‼︎」
ファステス王子は地面に足を開いて踏ん張っても、少しずつ穴の中に引き摺られています。
巨大な鉄球の重さは180kg…ファステスの体重の倍の重さがある物をファステス王子が単独でどうにか出来るわけもなく、今は死にたく無いが為に必死に抵抗しているみたいです。
「おい、見てないで助けやがれ‼︎」
ファステス王子はそう言うと、王国騎士団達はファステス王子の元に駆け寄ろうとした。
…が、私は王国騎士団達に風魔法のストームを喰らわせると、王国騎士団達は皆吹っ飛んで行った。
「ファステス王子、助けて欲しかったら言うことがありますよね?」
「そんな事を言っている場合か!」
「私の聞きたかった言葉ではありませんね。」
私はそう言うと、ファステス王子が必死になってチェーンを持って踏ん張っている所に、創造魔法で作ったレイピアで脛を叩いた。
するとファステス王子は悲痛な声を上げてからバランスを崩して穴の方に近付いて行ったが、なんとか踏み留まった。
「お前…ふざけんじゃねぇぞ‼︎」
「ふざけてませんよ~足払い!」
私はファステス王子の右足の踵を足払いすると、ファステス王子は尻餅を打ってから背中から倒れた。
「あらら…しぶといわね?」
「お前…もう辞めろ‼︎」
「辞めてほしければ、謝罪の言葉が欲しいですね。」
「誰がお前なんかに‼︎」
「ですが…このままだと穴に放り込まれてから、穴の底にいる魔獣達に一瞬で喰われますけど?」
ファステス王子は異常な迄にプライドが高い。
その所為でこんな絶望的な状態のはずなのに…まだ強がりを見せていた。
私は地面にあった細い枝で、ファステス王子の鼻の穴に入れてから動かしてみた。
「フガガ…や、辞めろ‼︎」
「辞めてほしければ言う事ありますよね?」
「何故俺がお前なんかに謝罪をしなければならない‼︎」
「先程私が無様に死ぬ所を見てやるとか言っていましたでしょう?」
「ほ…本当に辞め………ファックション‼︎」
ファステス王子は盛大なくしゃみをすると、身体の力が抜けて穴の方に落ちて行った。
暫くすると…穴の中からファステス王子の断末魔の叫び声が聞こえてきた。
……とは言っても死んだ訳ではない。
穴に落ちる前に保護魔法を施しておいたので、穴の中で魔獣達に保護魔法を打ち破る為に攻撃を喰らっているのでしょう。
保護魔法が何分持つかは分からないけど、仮に生きていた場合…さぞファステス王子は絶望的な表情を浮かべているでしょうね?
「さて、前座は終わりましたね。 そろそろ穴の中の魔獣達を殲滅すると致しますか!」
私達は杖を構えた。
そして…結界を解除して貰うと、魔獣達は穴の底から這い出てくるのでした。
「行くわよ、ルナ! マリア!」
「「はい!」」
レオナリアの号令で私達は返事をした。
こうして、ギアスの大穴の魔獣退治が始まるのでした。
穴を覗くと確かに瘴気の黒い煙もあるけど、下の方に何かが蠢いているのが見える。
…の前に、ギアスの大穴の大きさを説明しておきましょう。
ギアスの大穴は広さは大体100m位で、深さは不明。
穴の周りには建造物が幾つか見られて、そこに魔道具が設置されているという形だった。
そして発動された魔道具は、穴を塞ぐ様に結界を張っているという物でした。
「この魔獣の数だと、一体何匹くらいいるのかな?」
「少なく見積もっても数万匹というところかしら?」
「では、出力無視して派手な魔法を放ちましょう!」
そんな話をしていると騎士団が到着した。
聖女がギアスの大穴の瘴気を浄化する…のは間違い無いのだけれど、その為に手助けする神殿騎士団が存在する。
…筈なんだけど、来た騎士団は王国騎士団の側でした。
そして先頭にいるのは見事なまでのつるっぱげで…陽の光を眩しく反射させる頭を持ったファステス王子でした。
…というか、何故王子がこんな場所に?
「マーテルリア、お前の死を見届けに来てやったぞ‼︎」
「私は死ぬ気はありませんが?」
「お前は聖女になった、そして瘴気の浄化をすれば聖女は死ぬ! 俺の頭をこんなにしてくれた女の無様な死に様を見てやろうと思ってな‼︎」
どこまで話しても、本当にムカつく男でした。
なのでお仕置きに…ファステス王子の足にチェーンバインドを放ってから絡め、反対側には収納魔法から出した巨大な鉄球に結合させました。
何故私が鉄球なんかを持っているのかというと、収納魔法の中の広さを確保する為には多くの物を入れる事、そして重量を稼ぐには鉄球を放り込むという事で…当時に比べたら鉄球の数は減ったけど、中にはまだありました。
「マーテルリア! これは何の真似だ⁉︎」
「これはですね…こうするんです!」
私は巨大な鉄球を身体強化で強化した状態でギアスの大穴の中に放り込みました。
すると鉄球が穴の中に落ちて行くと同時に、ファステス王子の足に絡んでいるチェーンもズルズルと穴の中に入って行きました。
「ちょ、ちょ、ちょ……ちょっと待てい‼︎」
ファステス王子は地面に足を開いて踏ん張っても、少しずつ穴の中に引き摺られています。
巨大な鉄球の重さは180kg…ファステスの体重の倍の重さがある物をファステス王子が単独でどうにか出来るわけもなく、今は死にたく無いが為に必死に抵抗しているみたいです。
「おい、見てないで助けやがれ‼︎」
ファステス王子はそう言うと、王国騎士団達はファステス王子の元に駆け寄ろうとした。
…が、私は王国騎士団達に風魔法のストームを喰らわせると、王国騎士団達は皆吹っ飛んで行った。
「ファステス王子、助けて欲しかったら言うことがありますよね?」
「そんな事を言っている場合か!」
「私の聞きたかった言葉ではありませんね。」
私はそう言うと、ファステス王子が必死になってチェーンを持って踏ん張っている所に、創造魔法で作ったレイピアで脛を叩いた。
するとファステス王子は悲痛な声を上げてからバランスを崩して穴の方に近付いて行ったが、なんとか踏み留まった。
「お前…ふざけんじゃねぇぞ‼︎」
「ふざけてませんよ~足払い!」
私はファステス王子の右足の踵を足払いすると、ファステス王子は尻餅を打ってから背中から倒れた。
「あらら…しぶといわね?」
「お前…もう辞めろ‼︎」
「辞めてほしければ、謝罪の言葉が欲しいですね。」
「誰がお前なんかに‼︎」
「ですが…このままだと穴に放り込まれてから、穴の底にいる魔獣達に一瞬で喰われますけど?」
ファステス王子は異常な迄にプライドが高い。
その所為でこんな絶望的な状態のはずなのに…まだ強がりを見せていた。
私は地面にあった細い枝で、ファステス王子の鼻の穴に入れてから動かしてみた。
「フガガ…や、辞めろ‼︎」
「辞めてほしければ言う事ありますよね?」
「何故俺がお前なんかに謝罪をしなければならない‼︎」
「先程私が無様に死ぬ所を見てやるとか言っていましたでしょう?」
「ほ…本当に辞め………ファックション‼︎」
ファステス王子は盛大なくしゃみをすると、身体の力が抜けて穴の方に落ちて行った。
暫くすると…穴の中からファステス王子の断末魔の叫び声が聞こえてきた。
……とは言っても死んだ訳ではない。
穴に落ちる前に保護魔法を施しておいたので、穴の中で魔獣達に保護魔法を打ち破る為に攻撃を喰らっているのでしょう。
保護魔法が何分持つかは分からないけど、仮に生きていた場合…さぞファステス王子は絶望的な表情を浮かべているでしょうね?
「さて、前座は終わりましたね。 そろそろ穴の中の魔獣達を殲滅すると致しますか!」
私達は杖を構えた。
そして…結界を解除して貰うと、魔獣達は穴の底から這い出てくるのでした。
「行くわよ、ルナ! マリア!」
「「はい!」」
レオナリアの号令で私達は返事をした。
こうして、ギアスの大穴の魔獣退治が始まるのでした。
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