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本編

第十四話 レベルアップ?

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 「嬢ちゃん、今日も宜しくな!」

 「はい! 精一杯狙わさせて頂きます‼︎」

 私の魔法は、狙った的には当たらずに人に向かって飛んで行く。

 ならば人に向けて放ったらどうだろうか…と思って騎士相手に放つと、真っ直ぐ飛んでいった。

 最初は騎士達もわざと狙ったのでは無いかと思っていたらしいのだけれど、その内に実践的な訓練が味わえるという事で…現在は騎士相手に魔法を放っていたのでした。

 そして今日も今日とで攻撃魔法の実験台…もとい、実戦経験をしていたのであるのだけれど?

 「行きますよ~ファイアボール!」

 初めの頃は1つずつしか放てなかったファイアボールも、現在では100個出現させる事が出来るようになりました。

 下手な大砲、数射ちゃ当たる…とは違い、私の出現させたファイアボールは…相手が避けないか躱すか防ぐ事がない限り必ず当たります。

 それが騎士達には実戦形式の緊迫した訓練になるそうです。

 上級騎士や中級騎士は対処が出来ますが、下級騎士に関しては…

 「「「「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」

 …という感じで捌き切れずに攻撃を喰らいます。

 「下級騎士達よ、お前等にはまだ危機感が足りん! 実戦はこんなに甘いものでは無いぞ‼︎」

 そしてルーナリア先生から教官にこの訓練を相談された際に、城内の訓練がマンネリになり始めているので丁度良い刺激になるという事でこの訓練を賛成してくれたんだけれど…?

 今では教官の方が指導に熱が入っているみたいでした。

 「マーテルリア、次を頼む!」

 「では、ディバインパウア‼︎」

 ディバインパウアは、炎、水、風、地属性の下級魔法を順番に放って行く技です。

 あれから1ヶ月後には四属性全て放つ事が出来ていました。

 「何を喰らっておるか! 実戦でそんな体たらくでは生き残る事は出来んぞ‼︎」

 「いえ、実戦ではここ迄の攻撃はまず有り得ませんよ‼︎」

 「言い訳なんて…見苦しい! マーテルリアよ、でっかいのをやれ‼︎」

 「はーい! フィラフルフレア!」

 フィラフルフレアはファイアボールの強化版の中級魔法で、ファイアボールより大きく…更にファイアボールと違って正面に向かって飛ぶわけではなく、頭上から降り注ぐ雨の様に飛んで来る。

 下級魔法に対応出来ている上級や中級騎士でも、フィラフルフレアに完璧に対応が出来る訳ではないので…数名はこの魔法を喰らって吹き飛んで行った。

 「「「教官、我々を殺す気ですか‼︎」」」

 「安心しろ! ルーナリア殿がポーションを用意して下さっておるから死人は出ない。 お前達は遠慮無く喰らうがいい‼︎」

 「「「「「あ、悪魔だ…」」」」」

 こんな感じで実戦魔法が続いて行くと、私は次の段階の実戦魔法をルーナリア先生から教えてもらう様になった。

 その魔法とは?
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