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第1章
17 ケーレスの懸念
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———なんだ、アレは……。
ケーレスは、アストライアとペルセウスの戦いを遠間から見ていて、戦慄した。
初めは苦戦していたが、慣れてきたのか、遺跡を喰って甲殻が硬質化した侵食獣でも、バターのように切り裂くのである。
———夜の王も、此方に気づいていた。
充分な距離を置いていたつもりであったが、計り知れない能力によって看破されてしまった。このままでは、タナトス師の指示を遂行できないと、ケーレスは闇に身体を隠した。そしてそのまま逃走する。
ケーレスは予感していた。あの剣や槍は、自分の闇をも切り裂くであろう、と———。アレの情報を得なければ、タナトス師の元へ戻れない。
彼女はいち早くデネブに向かい、あの都市で手に入れたであろう、新しい装備の詳細を調査し、可能であれば奪うことを算段し始めた。
と、その時、ケーレスの肌が粟立った。
その者は幽鬼のようであった。
常人では在り得なかった。
ケーレスの潜り込めない闇を纏ったそれを苦々しく見つつ、声を掛ける。
「何をしに、アーテナイを出たのだ。タナトス師の指示はあったのか」
「———我はタナトスの駒ではない。行きたいときに行き、喰いたい闘争を貪り、そして死ぬのみだ……」
「せめて調査隊は潰したのだろうな?」
「あぁ、アレは弱くて、まるで喰い甲斐がなかった。一部隊のみ遊んできたが、残りは知らぬ。……ちょうどいい、おまえと死合ってみるか———」
死ぬ———。強烈に自らの死を意識し、ケーレスの心中は嵐の中の小舟のように不安になった。逃げられない……。
「ん?おまえよりも喰うに満足できそうな輩がおるな……。命は預けておいてやる。精進し、いずれ我が糧となるがいい」
勝手なことを言い放ち、その者は去っていった。方角は例の、長老派の施設に向かっていた。ケーレスは、しばし生き残った歓びを感じていたかったが、それどころではないことに気づき、禁止されていたタナトスとの量子通信回線を開いた。一刻も早く、ご報告をせねばならぬ……。《特異点》は殺されてはならぬのである。
———タナトス様、ケーレスです。
———どうしたのだ、ケーレス。この回線の利用は戒めていたはずだ。
———それが、あの者がアーテナイを放棄して、デネブ周辺の施設に現れてしまいました。そこには《特異点》ふたりが居ります。
漠然と感情の流れが伝わる奇妙な感覚の中で、ケーレスは指示を待った。平時は凪いだ水の様なタナトスの心情が、僅かに揺らいだのを感じた。歓喜である。ケーレスは訝った。
———良いのだ。アレは《特異点》の良い糧となるであろう。
そう言い、回線を閉じようとしたので、ケーレスは続けた。
———タナトス様、それともう一件。彼らは得体の知れない新装備を所持しており、それらは異能の壁を易々と突破します。おそらく、私の闇も切り裂かれることでしょう。
———その件は任せる。
端的に指示をすると、タナトス側から回線を閉じた。
ケーレスは今後の動きを再考し、施設近辺でのあの者の戦闘を監視することにした。
うそ寒い風が首筋を撫で、ケーレスは身震いした。
血臭が、鉄錆の味を風に与えていた。
———この結界からでてはいけないよ。
そう言い置き、イオは独り、森の入り口方面に消えていった。方角としては、デネブ方面ではなく、どちらかというとアーテナイ寄りである。
辺りにはいつものイオの陽炎が漂っており、至近しか瞭然とは見えない。秘密にしたいものを敢えて暴く必要性も感じなかったので、テセウスは、三人で施設内のガジェットやデバイスを漁ることにした。思っていたよりも豊富で、質が良かったのである。臨時収入として、都市に提出する以外の物は、この際、頂いてしまおうということになった。
半球状の施設の姿は、高圧に耐えることを前提にしているように思え、決して彼らが完全に侵食獣をコントロール下に置いている訳でないことを思わせた。壁は現行技術の粋を集めたようで、硬く分厚い。
それに比して、屋内は預言書と呼ばれる教典を筆頭に、価値の低い不要なものも多いが、それなりに高位だったのであろう。嗜好品をはじめとして、様々な贅沢が為されていたようだ。ヘルメスに生臭と言われる訳である。
この時、テセウスは、イオに着いて行くべきであった。
少なくとも、その方が旅路は短くなったであろう。
だが、イオの気遣いにより、テセウスは幸いであった。
嘆かずとも、憤らずとも済んだのである。
その者は、テセウスにとって、そういう相手であった。
陽炎から身を滑り込ませるように、イオはその者の背後を取り、正確に頸動脈に矛槍の刃を突き立てた。
その者は身動ぎひとつせずに、
「随分と美味そうな闘争が、相手からやってきた。死合おうじゃないか、強者よ」
陽炎の中でイオは眉根を寄せて、
「……君は私の獲物ではないんだよね。可能ならば、あの子に討たせたい。けど、まだ整理がつくにはちょっと早いんだ。済まないけど、今日のところは引いてくれないかい?」
ゆっくりと丁寧に、イオは威圧混じりに告げた。
その者は腕組みをすると、
「ここで引いたら、もっと良き闘争が叶うのか?」
「うん、そうだね。きっとそれは、君の本当に望む闘争になるとは思うよ。いまここで暴れても、私が簡単に始末してお終いだしね」
飄々と語るイオには緊張は見られず、単に事実を伝えているだけだと、その者にも理解出来た。存在の格が違うと感じさせられた。
———どこに行けば、闘争と逢える。
その者の問いにイオは、
「そうだね……、一週間後の昼間に、デネブ市の駐屯地に来るといいね。言っておくけど、関係のないヒトを巻き込んだりすると、君の望みは叶わないからね」
と、釘を刺すのを忘れない。
「その時には、あっさりと全員で君を潰して終わりだよ」
イオは人差し指と親指で、虫を潰すような仕草を見せ、実際に潰した銀貨をその者に投げた。受け取るとジロジロとその様子をしらべ、
「アンタ、さては肉体を持たないタイプか……」
「タイプとは、何が言いたいのかわからないけど、実態はあるけれど、定型でないだけだよ」
実際に、イオは右手を肘から、霧にして周囲に溶かしてしまった。そして、その者の左耳の前で実体化させると、耳朶を引っ張ってみせた。
その者は、降参、と言うように両手を上げ、武装を鞘に納めた。
「いつか、死合ってくれるかな?」
「君には私は斬れないよ。私を斬ることが出来るのは、おそらくひとりだけだ」
そして、イオは歪みに隠れた地平線を指差し、告げた。
「私の指の向かう方へと歩けば、しばらくして街道に突き当たるから。そこを左方面に向かえばデネブ市になる」
イオは陽炎を自身の周辺に凝縮し、道を示した。
まばらに草木の生えた荒野に、風が一陣舞う。
彼は既に姿が無く、イオは振り返ると、
「もう、終わったよ。心配しなくても大丈夫さ、アストライア嬢」
「訊くが、アレはテセウスの探している———」
イオはアストライアの唇に指を押し当て、遮る。
そして首を振り、
「私がそれを初めに語る相手は、テセウスでないと彼が可哀想だ」
涙ながらにアストライアは頷き、一度だけ、あの者が消えていった方角を睨んだ。
風に舞う砂埃で見通せないそこに、テセウスの未来が見えていた。
アストライアは、その時には、テセウスの隣に自分も立とうと心に誓ったのであった。それが果たされるかは状況と運が決めるだろうが、誓った心の重さは本物であった。
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初めは苦戦していたが、慣れてきたのか、遺跡を喰って甲殻が硬質化した侵食獣でも、バターのように切り裂くのである。
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その者は幽鬼のようであった。
常人では在り得なかった。
ケーレスの潜り込めない闇を纏ったそれを苦々しく見つつ、声を掛ける。
「何をしに、アーテナイを出たのだ。タナトス師の指示はあったのか」
「———我はタナトスの駒ではない。行きたいときに行き、喰いたい闘争を貪り、そして死ぬのみだ……」
「せめて調査隊は潰したのだろうな?」
「あぁ、アレは弱くて、まるで喰い甲斐がなかった。一部隊のみ遊んできたが、残りは知らぬ。……ちょうどいい、おまえと死合ってみるか———」
死ぬ———。強烈に自らの死を意識し、ケーレスの心中は嵐の中の小舟のように不安になった。逃げられない……。
「ん?おまえよりも喰うに満足できそうな輩がおるな……。命は預けておいてやる。精進し、いずれ我が糧となるがいい」
勝手なことを言い放ち、その者は去っていった。方角は例の、長老派の施設に向かっていた。ケーレスは、しばし生き残った歓びを感じていたかったが、それどころではないことに気づき、禁止されていたタナトスとの量子通信回線を開いた。一刻も早く、ご報告をせねばならぬ……。《特異点》は殺されてはならぬのである。
———タナトス様、ケーレスです。
———どうしたのだ、ケーレス。この回線の利用は戒めていたはずだ。
———それが、あの者がアーテナイを放棄して、デネブ周辺の施設に現れてしまいました。そこには《特異点》ふたりが居ります。
漠然と感情の流れが伝わる奇妙な感覚の中で、ケーレスは指示を待った。平時は凪いだ水の様なタナトスの心情が、僅かに揺らいだのを感じた。歓喜である。ケーレスは訝った。
———良いのだ。アレは《特異点》の良い糧となるであろう。
そう言い、回線を閉じようとしたので、ケーレスは続けた。
———タナトス様、それともう一件。彼らは得体の知れない新装備を所持しており、それらは異能の壁を易々と突破します。おそらく、私の闇も切り裂かれることでしょう。
———その件は任せる。
端的に指示をすると、タナトス側から回線を閉じた。
ケーレスは今後の動きを再考し、施設近辺でのあの者の戦闘を監視することにした。
うそ寒い風が首筋を撫で、ケーレスは身震いした。
血臭が、鉄錆の味を風に与えていた。
———この結界からでてはいけないよ。
そう言い置き、イオは独り、森の入り口方面に消えていった。方角としては、デネブ方面ではなく、どちらかというとアーテナイ寄りである。
辺りにはいつものイオの陽炎が漂っており、至近しか瞭然とは見えない。秘密にしたいものを敢えて暴く必要性も感じなかったので、テセウスは、三人で施設内のガジェットやデバイスを漁ることにした。思っていたよりも豊富で、質が良かったのである。臨時収入として、都市に提出する以外の物は、この際、頂いてしまおうということになった。
半球状の施設の姿は、高圧に耐えることを前提にしているように思え、決して彼らが完全に侵食獣をコントロール下に置いている訳でないことを思わせた。壁は現行技術の粋を集めたようで、硬く分厚い。
それに比して、屋内は預言書と呼ばれる教典を筆頭に、価値の低い不要なものも多いが、それなりに高位だったのであろう。嗜好品をはじめとして、様々な贅沢が為されていたようだ。ヘルメスに生臭と言われる訳である。
この時、テセウスは、イオに着いて行くべきであった。
少なくとも、その方が旅路は短くなったであろう。
だが、イオの気遣いにより、テセウスは幸いであった。
嘆かずとも、憤らずとも済んだのである。
その者は、テセウスにとって、そういう相手であった。
陽炎から身を滑り込ませるように、イオはその者の背後を取り、正確に頸動脈に矛槍の刃を突き立てた。
その者は身動ぎひとつせずに、
「随分と美味そうな闘争が、相手からやってきた。死合おうじゃないか、強者よ」
陽炎の中でイオは眉根を寄せて、
「……君は私の獲物ではないんだよね。可能ならば、あの子に討たせたい。けど、まだ整理がつくにはちょっと早いんだ。済まないけど、今日のところは引いてくれないかい?」
ゆっくりと丁寧に、イオは威圧混じりに告げた。
その者は腕組みをすると、
「ここで引いたら、もっと良き闘争が叶うのか?」
「うん、そうだね。きっとそれは、君の本当に望む闘争になるとは思うよ。いまここで暴れても、私が簡単に始末してお終いだしね」
飄々と語るイオには緊張は見られず、単に事実を伝えているだけだと、その者にも理解出来た。存在の格が違うと感じさせられた。
———どこに行けば、闘争と逢える。
その者の問いにイオは、
「そうだね……、一週間後の昼間に、デネブ市の駐屯地に来るといいね。言っておくけど、関係のないヒトを巻き込んだりすると、君の望みは叶わないからね」
と、釘を刺すのを忘れない。
「その時には、あっさりと全員で君を潰して終わりだよ」
イオは人差し指と親指で、虫を潰すような仕草を見せ、実際に潰した銀貨をその者に投げた。受け取るとジロジロとその様子をしらべ、
「アンタ、さては肉体を持たないタイプか……」
「タイプとは、何が言いたいのかわからないけど、実態はあるけれど、定型でないだけだよ」
実際に、イオは右手を肘から、霧にして周囲に溶かしてしまった。そして、その者の左耳の前で実体化させると、耳朶を引っ張ってみせた。
その者は、降参、と言うように両手を上げ、武装を鞘に納めた。
「いつか、死合ってくれるかな?」
「君には私は斬れないよ。私を斬ることが出来るのは、おそらくひとりだけだ」
そして、イオは歪みに隠れた地平線を指差し、告げた。
「私の指の向かう方へと歩けば、しばらくして街道に突き当たるから。そこを左方面に向かえばデネブ市になる」
イオは陽炎を自身の周辺に凝縮し、道を示した。
まばらに草木の生えた荒野に、風が一陣舞う。
彼は既に姿が無く、イオは振り返ると、
「もう、終わったよ。心配しなくても大丈夫さ、アストライア嬢」
「訊くが、アレはテセウスの探している———」
イオはアストライアの唇に指を押し当て、遮る。
そして首を振り、
「私がそれを初めに語る相手は、テセウスでないと彼が可哀想だ」
涙ながらにアストライアは頷き、一度だけ、あの者が消えていった方角を睨んだ。
風に舞う砂埃で見通せないそこに、テセウスの未来が見えていた。
アストライアは、その時には、テセウスの隣に自分も立とうと心に誓ったのであった。それが果たされるかは状況と運が決めるだろうが、誓った心の重さは本物であった。
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