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ミケとわたし達

焼き団子

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「ミケちゃんがねどうしても焼き団子を食べたいって言ったんだよ」

 そう言いながらムササビも焼き団子をそれはもう美味しそうに食べている。

「ムササビちゃんも食べているよね」

 わたしはムササビが食べている焼き団子をじっと眺め言った。

「あ、これね。だって、せっかく買ったんだもん。美味しくいただかないとね」

 そう答えるムササビの口の周りはみたらしのタレがべったりとくっついていた。

「にゃはは、この焼き団子もちもちでめちゃくちゃ美味しいにゃん」

 にゃはにゃはと笑うミケの口の周りにももちろんみたらしのタレがべったりくっついている。似た者同士の二人だ。

 そんな二人をわたしやおばあちゃんに真昼ひいおばあちゃんは口元に手を当てて笑う。

「あ、そうだにゃん、これ真歌ちゃん達にだよ。高尾山名物の焼き団子をどうぞにゃん」

 ミケはにゃぱーと笑い紙袋から取り出した焼き団子をわたし達に順番に配ってくれた。

「ありがとう~」とわたし達三人は声を揃えてお礼を言った。

 ミケやムササビのことを食いしん坊だと呆れていたけれど、わたしも焼き団子を目の前にすると頬がゆるゆると緩んでしまう。

 視線をおばあちゃんと真昼ひいおばあちゃんに向けると二人の頬も緩んでいた。
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