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ミケとわたし達
きっと、これは
しおりを挟むああ、もう嫌になる。わたしはうーんと頭を抱えるおばあちゃん隣で同じように頭を抱えうーんと唸る。
「ミケちゃん、ごめんね。わたしミケちゃんのこと思い出せなくて、あ、ミケちゃんはわたしのこと覚えているのかな?」
すると、ミケは。
「わたしも良く覚えていないにゃん」と答えるではないか。
なんだ、そっか良かったなと思うのと同時にわたしのことは覚えていないのねと、ちょっと淋しい気持ちになる。自分のことは棚に上げて。
「そっか、ミケちゃんそうなのね」
「あ、でも何となく真歌ちゃんもわたしの大切な存在だったと思うにゃん」
ミケの美しいイエローのキラキラ輝く瞳がわたしをじっと見つめる。
このミケの目をわたしは知っているような気がしてきた。そう、ずっと以前から。このとても綺麗で輝きを放つ美しい目を……。
でも、だけどなぜだか思い出せない。それはどうしてかな?
「わたし達は大切な何かを忘れているのかもしれないわね……」
おばあちゃんがわたし達の顔を見回しポツリと呟くように言った。
「大切な何かを……」
確かにおばあちゃんの言う通りだと思う。だって、このムササビカフェ食堂にわたし達は吸い寄せられるように集まってしまったのだから。
これは偶然なんかじゃない。必然だ。
「ミケちゃんとわたし達は繋がっているのかもしれないわね」
おばあちゃんはわたしの顔とミケの顔を交互に見てそれから視線を真昼ひいおばあちゃんにも向ける。
「そっか、きっとそうだよね」
「そんな気がするにゃん」
「きっと、みんなこのムササビカフェ食堂さんに必然的に吸い寄せられたのかもね」
わたし達はそう答え、高男さんとムササビの顔を見た。
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