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つくも神のぬいぐるみミケ
みんなの笑顔とそれから
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「真昼ちゃんまだ、ご飯が残っているから食べながら話をしようにゃん」
小さな三毛猫のぬいぐるみのミケはそう言ったかと思うといつの間にか巨大な三毛猫のぬいぐるみの姿になっていて椅子に座っているではないか。
信じられない早業だ。
「あら、ミケちゃんってば巨大な三毛猫さんのぬいぐるみになったのね」
おばあちゃんは目を丸くしびっくりしている。
「にゃはは、やっぱりご飯は小さい体だと食べにくいからにゃんね」
そう答えたミケは得意げに胸を張った。
「では、みなさん食事を再開しましょうか」
高男さんがみんなの顔を見回し言った。
わたし達は頷き「いただきます」と手を合わせる。
カレーライスも海鮮巻き寿司も本当に美味しくて、わたしまで君に会えて良かったと感じた。
そう、このムササビカフェ食堂でここにいるみんなと奇跡的に出会えて良かったなと心から思った。
ムササビに高男さん。それからミケ。そして、このムササビカフェ食堂に来店してくれたおばあちゃんに様々なお客様。
みんなの笑顔に出会えてわたしは幸せだ。
脂ののったとろとろなサーモン入りの海鮮巻き寿司も素朴ではあるけれど、母の味を思い出すカレーライスをみんなで食べた。
うん、大満足だ。仕事中だということを忘れてしまいそうだ。
ミケもおばあちゃんも笑顔だ。もちろんムササビと高男さんも。美味しい料理とみんなの溢れる笑顔に癒され、
「ごちそうさまでした~」と完食した。
「美味しかったにゃんね」
とびっきりの笑顔を浮かべるミケの口の周りにべったりカレールウとご飯粒がくっついている。
「あらあらミケちゃんお口の周りが汚れているわよ」
おばあちゃんはクスクスと笑い手元にあるおしぼりを手に取りミケの口の周りを拭く。
「あ、真昼ちゃんありがとうにゃん」
三毛猫のぬいぐるみ姿のミケはちょっと照れた様子で頬を赤らめている。ぬいぐるみなのに表情豊かでもう可愛らしくてたまらない。
「うふふ、遠い昔を思い出すわね」
おばあちゃんはミケの口の周りをおしぼりで拭きながらどこか遠くを見つめている。
小さな三毛猫のぬいぐるみのミケはそう言ったかと思うといつの間にか巨大な三毛猫のぬいぐるみの姿になっていて椅子に座っているではないか。
信じられない早業だ。
「あら、ミケちゃんってば巨大な三毛猫さんのぬいぐるみになったのね」
おばあちゃんは目を丸くしびっくりしている。
「にゃはは、やっぱりご飯は小さい体だと食べにくいからにゃんね」
そう答えたミケは得意げに胸を張った。
「では、みなさん食事を再開しましょうか」
高男さんがみんなの顔を見回し言った。
わたし達は頷き「いただきます」と手を合わせる。
カレーライスも海鮮巻き寿司も本当に美味しくて、わたしまで君に会えて良かったと感じた。
そう、このムササビカフェ食堂でここにいるみんなと奇跡的に出会えて良かったなと心から思った。
ムササビに高男さん。それからミケ。そして、このムササビカフェ食堂に来店してくれたおばあちゃんに様々なお客様。
みんなの笑顔に出会えてわたしは幸せだ。
脂ののったとろとろなサーモン入りの海鮮巻き寿司も素朴ではあるけれど、母の味を思い出すカレーライスをみんなで食べた。
うん、大満足だ。仕事中だということを忘れてしまいそうだ。
ミケもおばあちゃんも笑顔だ。もちろんムササビと高男さんも。美味しい料理とみんなの溢れる笑顔に癒され、
「ごちそうさまでした~」と完食した。
「美味しかったにゃんね」
とびっきりの笑顔を浮かべるミケの口の周りにべったりカレールウとご飯粒がくっついている。
「あらあらミケちゃんお口の周りが汚れているわよ」
おばあちゃんはクスクスと笑い手元にあるおしぼりを手に取りミケの口の周りを拭く。
「あ、真昼ちゃんありがとうにゃん」
三毛猫のぬいぐるみ姿のミケはちょっと照れた様子で頬を赤らめている。ぬいぐるみなのに表情豊かでもう可愛らしくてたまらない。
「うふふ、遠い昔を思い出すわね」
おばあちゃんはミケの口の周りをおしぼりで拭きながらどこか遠くを見つめている。
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