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4 いざ、雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家へ
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「結太君がね、牛柄ちゃんとうちの家の前で遊んでいたのよ。そしたらスズメがチュンチュンってやって来たらしいのよ」
まゆかおばあちゃんはそう言いながら結太に視線を向けた。そして、「ことりちゃんと美紀香ちゃんに話してあげてね」と言った。
「えっ! 俺が話すの?」
結太はちょっと嫌そうな顔をする。
「うん、結太君が話してくれたほうがわかりやすいと思うのよ」
まゆかおばあちゃんはうふふと笑った。
「そうかな? まあ、話すほどのことじゃないけどね……」
溜め息をつく結太にわたしは「話してよ」と言った。
「ああ、もう面倒くさいな~まゆかおばあちゃんの家の前で牛柄ちゃんがゴロンと寝転がっていたんだよ。それで、俺可愛いなと思って撫でたんだよ」
「結太も猫好きだもんね」
わたしはククッと笑う。
「そうそう小さい頃から猫好きだったよね。それで、ペットショップの前で猫飼っててごねたこともあったよね」
美紀香ちゃんはそう言ってニヒヒと笑う。
「美紀香うるさいな! 話さなくていいのかよ」
結太は口を尖らせ美紀香ちゃんを睨んだ。
「あ、ごめんね、続きを話してよ」と美紀香ちゃんは胸の前で手を合わせた。
「そんなに聞きたいのかよ。牛柄ちゃんを撫でてもふもふタイムを楽しんでいたらスズメがやって来たんだよ」
「スズメが?」
それがどうしたんだろう。
「そうスズメだよ。牛柄ちゃんがゴロゴロゴロンと寝転がっている近くにテクテク呑気にスズメは歩いてきたんだよ。そしたら」
わたしと美紀香ちゃんは固唾を呑み結太の次の言葉を待つ。まさか、牛柄ちゃんがスズメを攻撃したなんてことはないよね。
「そしたらさ、どこかのボス猫みたいな目つきの悪い猫《ヤツ》がやって来たんだよ。んで、ニャーゴ! って鳴いてスズメを襲うとしたんだ。それで俺と牛柄ちゃんがスズメをボス猫から守ったんだよ」
結太はそう言って胸を張った。鼻の穴も膨らませている。
「うふふ、それをわたしが見ていたのよ。それでね家《うち》にどうぞ~って結太君を呼んだのよ」
まゆかおばあちゃんが結太と同じように胸を張った。
「そうそう、あの日はまゆかおばあちゃんが切ってくれためちゃくちゃ甘くて美味しいスイカを食べたんだ」
結太はスイカを頭に思い浮かべているのかヨダレを垂らしている。
「へぇーそうだったんだね。結太ヨダレ垂らすな!」とわたしと美紀香ちゃんはほぼ同時に言って結太とまゆかおばあちゃんをじっと眺めた。
「うん、そしたらいつの間にかまゆかおばあちゃんや牛柄ちゃんにそれからミケたんと仲良しになったんだよ」
結太はそう言って得意げに笑った。その得意げな顔を見ているとちょっと悔しくなる。
だって、結太のくせにわたしより先にまゆかおばあちゃんや猫達と仲良くなったなんてね。ぷんぷんだ。
「そうよ。小学生の可愛いお友達が増えておばあちゃん嬉しいわ。結太君と仲良くなれたと思ったら今度はことりちゃんや美紀香ちゃんとも仲良くなれたんですもんね」
まゆかおばあちゃんのその声も顔もなんだか嬉しそうだ。そんなまゆかおばあちゃんを見ているとわたしの頬は緩む。
「まゆかおばあちゃん、これからも仲良くしてやるぜ!」
「あらあら結太君嬉しいわ」
「ちょっと、結太! 偉そうだよ。結太がまゆかおばあちゃんに仲良くしてもらってるんじゃな~い」
とわたしが言うと美紀香ちゃんも「そうだよ~」と言った。
「うるさい奴らだな」
結太は口を尖らせた。
「あはは、みんな仲良しで楽しいわね」
まゆかおばあちゃんは楽しそうに笑った。
「そうだにゃん。みんな仲良しだにゃん」
それまで黙って水ようかんを黙々と食べていたミケたんもにゃぱにゃぱと笑った。
「あ、ミケたん! お口の周りに水ようかんがくっついているよ」
「うにゃん。わたしとしたことがにゃん」
ミケたんは慌てて手の甲で口の周りや顔をゴシゴシ洗う。その姿はやっぱり猫っぽくて可愛いな。
「ミケたんは食いしん坊だからな」
「にゃぬぬ。結太こそ食いしん坊だにゃん」
ミケたんは頬をぷくっと膨らませ結太を見る。
「はいはい、ミケたんも結太君も食いしん坊よ」
まゆかおばあちゃんはケラケラ笑った。
なんて楽しく話をしながらわたし達は冷たい麦茶と水ようかんを食べた。
まゆかおばあちゃんはそう言いながら結太に視線を向けた。そして、「ことりちゃんと美紀香ちゃんに話してあげてね」と言った。
「えっ! 俺が話すの?」
結太はちょっと嫌そうな顔をする。
「うん、結太君が話してくれたほうがわかりやすいと思うのよ」
まゆかおばあちゃんはうふふと笑った。
「そうかな? まあ、話すほどのことじゃないけどね……」
溜め息をつく結太にわたしは「話してよ」と言った。
「ああ、もう面倒くさいな~まゆかおばあちゃんの家の前で牛柄ちゃんがゴロンと寝転がっていたんだよ。それで、俺可愛いなと思って撫でたんだよ」
「結太も猫好きだもんね」
わたしはククッと笑う。
「そうそう小さい頃から猫好きだったよね。それで、ペットショップの前で猫飼っててごねたこともあったよね」
美紀香ちゃんはそう言ってニヒヒと笑う。
「美紀香うるさいな! 話さなくていいのかよ」
結太は口を尖らせ美紀香ちゃんを睨んだ。
「あ、ごめんね、続きを話してよ」と美紀香ちゃんは胸の前で手を合わせた。
「そんなに聞きたいのかよ。牛柄ちゃんを撫でてもふもふタイムを楽しんでいたらスズメがやって来たんだよ」
「スズメが?」
それがどうしたんだろう。
「そうスズメだよ。牛柄ちゃんがゴロゴロゴロンと寝転がっている近くにテクテク呑気にスズメは歩いてきたんだよ。そしたら」
わたしと美紀香ちゃんは固唾を呑み結太の次の言葉を待つ。まさか、牛柄ちゃんがスズメを攻撃したなんてことはないよね。
「そしたらさ、どこかのボス猫みたいな目つきの悪い猫《ヤツ》がやって来たんだよ。んで、ニャーゴ! って鳴いてスズメを襲うとしたんだ。それで俺と牛柄ちゃんがスズメをボス猫から守ったんだよ」
結太はそう言って胸を張った。鼻の穴も膨らませている。
「うふふ、それをわたしが見ていたのよ。それでね家《うち》にどうぞ~って結太君を呼んだのよ」
まゆかおばあちゃんが結太と同じように胸を張った。
「そうそう、あの日はまゆかおばあちゃんが切ってくれためちゃくちゃ甘くて美味しいスイカを食べたんだ」
結太はスイカを頭に思い浮かべているのかヨダレを垂らしている。
「へぇーそうだったんだね。結太ヨダレ垂らすな!」とわたしと美紀香ちゃんはほぼ同時に言って結太とまゆかおばあちゃんをじっと眺めた。
「うん、そしたらいつの間にかまゆかおばあちゃんや牛柄ちゃんにそれからミケたんと仲良しになったんだよ」
結太はそう言って得意げに笑った。その得意げな顔を見ているとちょっと悔しくなる。
だって、結太のくせにわたしより先にまゆかおばあちゃんや猫達と仲良くなったなんてね。ぷんぷんだ。
「そうよ。小学生の可愛いお友達が増えておばあちゃん嬉しいわ。結太君と仲良くなれたと思ったら今度はことりちゃんや美紀香ちゃんとも仲良くなれたんですもんね」
まゆかおばあちゃんのその声も顔もなんだか嬉しそうだ。そんなまゆかおばあちゃんを見ているとわたしの頬は緩む。
「まゆかおばあちゃん、これからも仲良くしてやるぜ!」
「あらあら結太君嬉しいわ」
「ちょっと、結太! 偉そうだよ。結太がまゆかおばあちゃんに仲良くしてもらってるんじゃな~い」
とわたしが言うと美紀香ちゃんも「そうだよ~」と言った。
「うるさい奴らだな」
結太は口を尖らせた。
「あはは、みんな仲良しで楽しいわね」
まゆかおばあちゃんは楽しそうに笑った。
「そうだにゃん。みんな仲良しだにゃん」
それまで黙って水ようかんを黙々と食べていたミケたんもにゃぱにゃぱと笑った。
「あ、ミケたん! お口の周りに水ようかんがくっついているよ」
「うにゃん。わたしとしたことがにゃん」
ミケたんは慌てて手の甲で口の周りや顔をゴシゴシ洗う。その姿はやっぱり猫っぽくて可愛いな。
「ミケたんは食いしん坊だからな」
「にゃぬぬ。結太こそ食いしん坊だにゃん」
ミケたんは頬をぷくっと膨らませ結太を見る。
「はいはい、ミケたんも結太君も食いしん坊よ」
まゆかおばあちゃんはケラケラ笑った。
なんて楽しく話をしながらわたし達は冷たい麦茶と水ようかんを食べた。
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