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4 いざ、雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家へ
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しおりを挟むわたしと美紀香ちゃんはまゆかおばあちゃんの家で美味しくて楽しくて可愛らしい猫達に癒される時間を過ごした。
「また、いつでも来てね」
「はい、まゆかおばあちゃん今日はありがとう」とわたしと美紀香ちゃんは声を合わせて言った。
「うふふ、お菓子を用意して待っているわよ。それに猫達も待っているからね」
「は~い、また来ます」
わたしはにっこりと笑った。
「わたしもまた来ま~す」
美紀香ちゃんも笑顔だ。
まゆかおばあちゃんは、玄関の外まで出てきて見送ってくれた。
真っ白なランニングシャツに派手なオレンジ色のハーフパンツを穿き、牛柄ちゃんと似た猫柄のサンダルを履いているまゆかおばあちゃんが手を振ってくれる。
わたしと美紀香ちゃんも手を振り返す。
やっぱりあのファションセンスは独特だなと思いクスッと笑みが零れた。
「化け猫のミケたんもびっくりしたけどまゆかおばあちゃんの個性的なファションセンスもなんだか楽しかったね」
美紀香ちゃんがわたしが思っていたことと同じことを言った。
「あはは、だよね。でも、なんかまゆかおばあちゃん好きだな~」
「わたしもまゆかおばあちゃん好き~いい味出してる~」
「ファションセンスも変だし庭も部屋もぐちゃぐちゃだけどなんか自由って感じだもんね」
わたしはまゆかおばあちゃんの個性的な服装とぼうぼうに生えている雑草に物で溢れている部屋を思い出しながら言った。
「うん、わたしのお母さんみたいにきっちりし過ぎてるよりちょっとだらしない方がいいかも」
「だよね~いい加減最高!」
なんて美紀香ちゃんと話ながら歩いていたその時、こちらに向かって結太が歩いてくる姿が目に入った。
「あ、結太! どこへ行くの?」
「わっ、ことりがちゅんちゅんピヨピヨに美紀香じゃないか」
結太がニッと笑った。
「ちょっと、どうしてわたしだけことりがちゅんちゅんピヨピヨ呼びなのよ!」
まったく結太の奴は憎たらしい。美紀香ちゃんは肩を揺らして笑っているし。わたしは頬をぷくっと膨らませた。
「仕方ないだろう。文句があるんだったらお前の親に言えよな。ことり。俺はコンビニへ行くんだよ。じゃあな」
結太は片手をあげてわたし達の横を通り過ぎた。
「ふん、憎たらしい奴め」
「あはは、結太はことりちゃんをからかうのが楽しいみたいだね~」
美紀香ちゃんは可笑しそうにククッと笑った。
「あのね、美紀香ちゃんはわたしの親友でしょう。どうして笑うのよ」
わたしが美紀香ちゃんの顔をぷんすかぷんぷん睨むと、「ごめ~ん」と美紀香ちゃんは謝った。
「それにしても結太の奴は夕方から出かけるなんてね」
「おつかいなんじゃない」
「あ、そっかもね」
空を見上げるとほんのりとオレンジ色に染まり始めていた。
今日の夕飯は何かな? まゆかおばあちゃんの家でたらふく食べたのにもうお腹が空いた。
たくさん食べて大きくなるぞ。
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