わたし雑草がぼうぼうと生えているおばあちゃんの家にお邪魔します!(猫と不思議な生き物が住みついています)

なかじまあゆこ

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4 いざ、雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家へ

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 居間に入ると何時代から使っているのかなと思える年期の入った木製のテーブルの上にグラスに注がれた麦茶とサンドイッチが置かれていた。

「わっ、サンドイッチだ~」
「美味しそう~」

 わたしと美紀香ちゃんは声を上げた。

「お昼のサンドイッチの残りだけどね。どうぞ食べてね」

 おばあちゃんはそう言いながら座布団に腰を下ろした。

 わたし達も座布団に腰を下ろし「ありがとうございます。いただきま~す」と声合わせて言った。

 
 わたしは先ず麦茶をごくごく飲んだ。喉がすっきりした。

 それからサンドイッチを大きな口を開けて頬張った。チーズ、ツナにレタスのサンドイッチだった。

 たっぷりのマヨネーズにチーズとツナが良く合いレタスもフレッシュでシャキッとしていてとっても美味しかった。

「おばあちゃん、美味しいよ~」

 わたしは満面の笑みを浮かべて言った。

「うん、美味しい~」と美紀香ちゃんも満面の笑みを浮かべている。

「喜んでもらえて嬉しいね」

 おばあちゃんはにんまりと笑った。

 その時、縁側からてくてくにゃんにゃんと三毛猫と牛柄ちゃんが居間に入ってきた。

「あ、猫ちゃんだ~」

 美紀香ちゃんが嬉しそうな声を上げた。


「あらあら、ミケたんと牛柄ちゃん入ってきたのね」

 おばあちゃんはにゃんにゃんと歩く猫達に声をかけた。

「お、おばあちゃん! その牛柄模様の猫ちゃん牛柄ちゃんって名前なんですか!」

 わたしは思わず大きな声を出してしまった。だって、わたしが勝手に付けた名前と同じなんだから。

「そうよ。牛の模様によく似てるから牛柄ちゃんと名付けたのよ」

 おばあちゃんは麦茶をズズッと啜りながら言った。

「わたしと同じ発想だ~わたしもその子のこと牛柄ちゃんって呼んでいたんです」

 わたしはちょっと鼻息を荒くした。

 「あらあら、お嬢ちゃんも牛柄ちゃんって呼んでたのね。偶然だわ。それはそうとお嬢ちゃん達お名前は? おばあちゃんは山浜《やまはま》まゆかよ」と言った。

「わたしは小鳥浜ことり。小学五年生です」
「わたしは紫美紀香同じく小学五年生です」

 とわたし達も自己紹介をした。

「ことりちゃんに美紀香ちゃんね可愛らしい名前ね」

 おばあちゃんはうふふと微笑みを浮かべた。

「ありがとうございま~す」とわたしと美紀香ちゃんの声は揃った。

「おばあちゃんの名前もまゆかちゃんって可愛らしいですね」

 わたしは本当に可愛らしい名前だなと思った。ことりより断然良い。

「ありがとう。昔の人間のわりに可愛らしい名前でしょう?」

 おばあちゃんは口元に手を当ててうふふと笑う。

「あはは、昔の人間ってにゃん。わたしの方が昔の猫だよにゃん」

 ん? 今、にゃんて言ったよね‥‥‥。しかも、昔の猫って言ったよね?

 この声は。あ、そうだった。おばあちゃん改めまゆかおばあちゃんの目の前に三毛猫のミケたんがいる。
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