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サーターアンダギーと紫色の割烹着

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それからわたし達は沖縄ちゃんぽんをおかわりしてたらふく食べた。お腹も心も満たされ幸せな気持ちになり笑顔になれた。

わたし達は沖縄ちゃんぽんを食べ終え「ごちそうさまでした」と感謝の気持ちを込めて言った。

「いえいえ、こちらこそ皆さんに笑顔で食べて頂けて嬉しかったですよ」

  おばさんはそう言って顔全体をくしゃくしゃにさせて笑った。その笑顔を見ることができてわたしは幸せだった。

  今日この座間味島におもいきって来て本当に良かったと心から思った。

ーーーー


「さあ、デザートにサーターアンダギーを食べましょう」

  おばさんがサーターアンダギーをたくさん盛ったかごを持って来た。

「わ~い!  サーターアンダギーだ。あの紫色の割烹着の人を思い出すな」

 きらりちゃんはそう言ってサーターアンダギーに手を伸ばした。


  おばさんが作ってくれたサーターアンダギーもサクサクでふわふわしていてとても美味しかった。

  そして、おばさんの姿を良く見ると紫色の割烹着を着ているではないか。

「ねえ、きらりちゃん、おばさんの割烹着紫色だよ」

「あ、本当だ~紫色の割烹着の人を思い出すと思ったら割烹着まで紫色だったんだ」

  わたしときらりちゃんは顔を見合わせ笑い合った。こんなところでも紫色の割烹着を見られるなんて可笑しくなる。

「あらどうしたの?」

  おばさんは、わたし達の視線に気がつき不思議そうに首を傾げた。

「何でもありません」とわたしときらりちゃんは声を合わせて言った。

「うふふ、二人は仲良しなのね」

  おばさんは柔らかい笑顔をわたし達に向けた。

「……仲良しなのかな?」、「……仲良しわたしと愛可が?」とわたしときらりちゃんはほぼ同時に言った。

  まあ、仲良しなのかな。そういうことにしておこうかな。
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