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綺麗好きなうさぴーと無邪気なミケにゃん
しおりを挟むミケにゃんのお口の周りを拭いたおしぼりは真っ赤なトマト色に染まった
「にゃはは、おしぼりが真っ赤に染まったにゃん」
ミケにゃんはおしぼりを眺め楽しそうに笑っている。
一方うさぴーはお手手をなめ両手で口の周りの汚れをとっている。それから可愛らしい両手をなめては顔をゴシゴシ何度も繰り返し洗う。
うさぴーのその姿はとても可愛らしかった。うさぎは猫と同じく綺麗好きな動物だ。
ただ時には例外もいて口の周りや洋服を汚しても平気な顔をしているのだ。それが、にゃははと無邪気な笑顔を浮かべている猫のミケにゃんなのだ。
「ミケにゃんは相変わらずばっちい子だよね。まあ、おしぼりで拭いたからいいけどね」
うさぴーはそう言いながら耳を両手で髪をさーっととかすように洗っている。その仕草はなんとも言えないほど可愛らしい。
「ミケにゃんはばっちくないもんにゃん」
ミケにゃんはぷくぷくと頬を膨らませた。
もふもふなちびっこ二匹はどちらも可愛らしくて見ていて飽きない。
わたしはにこにこ笑顔を浮かべながらトマトを噛り完食した。
「さあ、そろそろ我らのもふもふ癒しの空間カフェアパートに帰るにゃん」
シロッコはそう言って芝生から立ち上がった。
わたし達は家路につく。空を見上げると羽が水色とピンク色の鮮やかな鳥や体がカラフルな水玉模様の異世界らしい鳥が空を華麗に飛んでいた。
また来てねと鳥達がわたし達を見送ってくれているように見えた。
「またね」とわたしは空を見上げ手を振った。
びしゃびしゃに濡れていたワンピースも照りつける太陽の日差しが強くてあっという間に乾いていた。
そして、テクテク歩くと花と緑に囲まれた石造りの建物もふもふ癒しの空間カフェアパートが見えてきた。
わたしの住んでいるアパートだ。今はここがただいまと言える場所になっている。
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