40 / 54
近所を散策(シーサーを探そう)
シーサーには意味がある
しおりを挟む
「へぇー知らなかったです。置く位置が決まっているんですね」
「はい、左右逆にはしないでくださいね。
それと、口を開けている雄は悪霊を退散させて魔物を吸い込み、雌の口を閉じている方は、災難から家を守り今ある福を逃がさないと言われています」
全然知らなかった。
魔除けになるのかな? とは思っていたけれど地元の人に話を聞くと勉強になる。
「他にも色々と説がありますが気軽に置いて頂ければと思います」
「はい。教えてくれてありがとうございます」
このあと、わたしと真理子は散々どのシーサーがいいか迷った。
もちろん真理子は何時間も迷い続けたことはいうまでもない。
様々な色のシーサーがいる。
赤色、ピンク色、黄色、緑色、青色、水色等々。表情もいろいろ。
「やっぱりさっ、このピースサインのシーサーが可愛いよね」
「だよね。珍しくみどりちゃんも迷ってな~い?」
なんて言って、イタズラっ子みたいな表情で笑う真理子。
「だって、可愛いだもん! 沢山買っちゃおうかな」
やっぱりピースサインのシーサーが欲しいな。舌を出してるのもいいなあ。
「見てみて、色によって効果が違うみたいだよ~」と真理子はシーサーの置かれている台を指差す。
「あ、本当だ、何々?」
台の上には効果一覧と書いてある紙が貼ってあり、シーサーの色の効果が手書きで書かれていた。
その手書きの文章によると、
赤色は、仕事運、健康運等々。
ピンク色は、恋愛運、幸運等々。
黄色は、金運、独創性等々。
緑色は、協調性、平常心、健康運等々。
水色は、リフレッシュ等々。
と綺麗な少し丸っこい文字で書かれていて、ちょこんとシーサーの可愛らしい絵も描かれていた。あの店員さんが書いたのかな。
「へぇ~色にも意味があるんだ! 知らなかったね」
「ねっ。何色がいいかな?」
まずは赤色のピースサインのシーサーを買おうかな。
「決めた! 一個目はこの赤色のピースサインのシーサーに決めたよ~」
「みどりちゃん、何個買うつもりなの?」
「三個だよ」
買い物カゴが置いてあったのでその中にピースサインの赤色のシーサーを入れた。ピースしていてニンマリした表情も可愛い。二個目はどれにしようかなと悩む。
棚の上には、ビールを飲むシーサーやバイクに乗るシーサー、三線を弾くシーサー等。もう本当にいろいろ並べられている。表情も様々で見ていて飽きない。
二個目はやっぱり、金運! 働きはじめたばかりだから黄色を買おうかな。
真理子じゃないけど迷ってしまう。
いろいろなシーサーに目移りしながら棚の上に置かれたシーサーを一つ一つ眺める。
黄色のシーサーはやっぱりこのニンマリとした笑顔のやつがいいなあ。ひまわりの笑顔みたいだ! それから、両手を上にあげてピースサインしているこのシーサーもいいなあ。
「真理子、どれにするか決めた?」
「全然決まらないよ~十個くらい欲しいのがあるよ」
真理子は口元に人差し指を当てて迷っているポーズ。ああ、駄目だあれは……。当分迷い続けるよ。
わたしも迷っているからいいけど、多分わたしの二倍はかかるはずだ。真理子の時間はこののんびりとしている沖縄時間にあっているのかな? わたしもたまには、ゆったりと構えた方がいいのかもしれないなと真理子のたのしそうな横顔を見てそう思った。
わたし達はじゃ~ん!
真理子は十個のシーサー、わたしは五個のシーサーを購入したのだった。
店員さん、名前を尋ねると、(橋本さんとのこと)は、
「わあ~嬉しい! こんなに沢山買って頂けるなんて」と喜んでくれてはいたけれど、あまりにも大量で心の中では苦笑いしていそうだ。
「だって欲しかったんだも~ん!」
真理子は全く気にしてない様子でスキップをしながら外に出る。
「ありがとうございました~また来てくださいね」という橋本さんの元気な声にわたし達は見送られた。
「はい、左右逆にはしないでくださいね。
それと、口を開けている雄は悪霊を退散させて魔物を吸い込み、雌の口を閉じている方は、災難から家を守り今ある福を逃がさないと言われています」
全然知らなかった。
魔除けになるのかな? とは思っていたけれど地元の人に話を聞くと勉強になる。
「他にも色々と説がありますが気軽に置いて頂ければと思います」
「はい。教えてくれてありがとうございます」
このあと、わたしと真理子は散々どのシーサーがいいか迷った。
もちろん真理子は何時間も迷い続けたことはいうまでもない。
様々な色のシーサーがいる。
赤色、ピンク色、黄色、緑色、青色、水色等々。表情もいろいろ。
「やっぱりさっ、このピースサインのシーサーが可愛いよね」
「だよね。珍しくみどりちゃんも迷ってな~い?」
なんて言って、イタズラっ子みたいな表情で笑う真理子。
「だって、可愛いだもん! 沢山買っちゃおうかな」
やっぱりピースサインのシーサーが欲しいな。舌を出してるのもいいなあ。
「見てみて、色によって効果が違うみたいだよ~」と真理子はシーサーの置かれている台を指差す。
「あ、本当だ、何々?」
台の上には効果一覧と書いてある紙が貼ってあり、シーサーの色の効果が手書きで書かれていた。
その手書きの文章によると、
赤色は、仕事運、健康運等々。
ピンク色は、恋愛運、幸運等々。
黄色は、金運、独創性等々。
緑色は、協調性、平常心、健康運等々。
水色は、リフレッシュ等々。
と綺麗な少し丸っこい文字で書かれていて、ちょこんとシーサーの可愛らしい絵も描かれていた。あの店員さんが書いたのかな。
「へぇ~色にも意味があるんだ! 知らなかったね」
「ねっ。何色がいいかな?」
まずは赤色のピースサインのシーサーを買おうかな。
「決めた! 一個目はこの赤色のピースサインのシーサーに決めたよ~」
「みどりちゃん、何個買うつもりなの?」
「三個だよ」
買い物カゴが置いてあったのでその中にピースサインの赤色のシーサーを入れた。ピースしていてニンマリした表情も可愛い。二個目はどれにしようかなと悩む。
棚の上には、ビールを飲むシーサーやバイクに乗るシーサー、三線を弾くシーサー等。もう本当にいろいろ並べられている。表情も様々で見ていて飽きない。
二個目はやっぱり、金運! 働きはじめたばかりだから黄色を買おうかな。
真理子じゃないけど迷ってしまう。
いろいろなシーサーに目移りしながら棚の上に置かれたシーサーを一つ一つ眺める。
黄色のシーサーはやっぱりこのニンマリとした笑顔のやつがいいなあ。ひまわりの笑顔みたいだ! それから、両手を上にあげてピースサインしているこのシーサーもいいなあ。
「真理子、どれにするか決めた?」
「全然決まらないよ~十個くらい欲しいのがあるよ」
真理子は口元に人差し指を当てて迷っているポーズ。ああ、駄目だあれは……。当分迷い続けるよ。
わたしも迷っているからいいけど、多分わたしの二倍はかかるはずだ。真理子の時間はこののんびりとしている沖縄時間にあっているのかな? わたしもたまには、ゆったりと構えた方がいいのかもしれないなと真理子のたのしそうな横顔を見てそう思った。
わたし達はじゃ~ん!
真理子は十個のシーサー、わたしは五個のシーサーを購入したのだった。
店員さん、名前を尋ねると、(橋本さんとのこと)は、
「わあ~嬉しい! こんなに沢山買って頂けるなんて」と喜んでくれてはいたけれど、あまりにも大量で心の中では苦笑いしていそうだ。
「だって欲しかったんだも~ん!」
真理子は全く気にしてない様子でスキップをしながら外に出る。
「ありがとうございました~また来てくださいね」という橋本さんの元気な声にわたし達は見送られた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
真理子とみどり沖縄で古書カフェ店をはじめました~もふもふや不思議な人が集う場所
なかじまあゆこ
キャラ文芸
真理子とみどり沖縄で古書カフェ店をはじめました!そこにやって来るお客様は不思議な動物や人達でした。
真理子はある日『沖縄で夢を売りませんか? 古書カフェ店の雇われ店長募集。もふもふ』と書かれている張り紙を見つけた。その張り紙を見た真理子は、店長にどうしてもなりたいと強く思った。
友達のみどりと一緒に古書カフェ店の店長として働くことになった真理子だけど……。雇い主は猫に似た不思議な雰囲気の漂う男性だった。
ドジな真理子としっかり者のみどりの沖縄古書カフェに集まる不思議な動物や人達のちょっと不思議な物語です。
どうぞよろしくお願いします(^-^)/
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
高尾山で立ち寄ったカフェにはつくも神のぬいぐるみとムササビやもふもふがいました
なかじまあゆこ
キャラ文芸
高尾山で立ち寄ったカフェにはつくも神や不思議なムササビにあやかしがいました。
派遣で働いていた会社が突然倒産した。落ち込んでいた真歌(まか)は気晴らしに高尾山に登った。
パンの焼き上がる香りに引き寄せられ『ムササビカフェ食堂でごゆっくり』に入ると、
そこは、ちょっと不思議な店主とムササビやもふもふにそれからつくも神のぬいぐるみやあやかしのいるカフェ食堂でした。
その『ムササビカフェ食堂』で働くことになった真歌は……。
よろしくお願いします(^-^)/
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
笑顔になれる沖縄料理が食べたくて
なかじまあゆこ
ライト文芸
幼い日お母さんが帰って来なくて公園のベンチに座り泣いていた愛可(あいか)に見知らぬおばさんが手を差し伸べてくれた。その時に食べさせてもらった沖縄ちゃんぽんが忘れられない。
いつもご飯を食べると幸せな気持ちになる愛可。今日も大好きな食堂でご飯を食べていると眉目秀麗な男性に「君をスカウトします」と声をかけられたのだけど。
沖縄料理と元気になれる物語。
どうぞよろしくお願いします(^-^)/
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
金沢ひがし茶屋街 雨天様のお茶屋敷
河野美姫
キャラ文芸
古都・金沢、加賀百万石の城下町のお茶屋街で巡り会う、不思議なご縁。
雨の神様がもてなす甘味処。
祖母を亡くしたばかりの大学生のひかりは、ひとりで金沢にある祖母の家を訪れ、祖母と何度も足を運んだひがし茶屋街で銀髪の青年と出会う。
彼は、このひがし茶屋街に棲む神様で、自身が守る屋敷にやって来た者たちの傷ついた心を癒やしているのだと言う。
心の拠り所を失くしたばかりのひかりは、意図せずにその屋敷で過ごすことになってしまいーー?
神様と双子の狐の神使、そしてひとりの女子大生が紡ぐ、ひと夏の優しい物語。
アルファポリス 2021/12/22~2022/1/21
※こちらの作品はノベマ!様・エブリスタ様でも公開中(完結済)です。
(2019年に書いた作品をブラッシュアップしています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる