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近所を散策(シーサーを探そう)
シーサーには意味がある
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「へぇー知らなかったです。置く位置が決まっているんですね」
「はい、左右逆にはしないでくださいね。
それと、口を開けている雄は悪霊を退散させて魔物を吸い込み、雌の口を閉じている方は、災難から家を守り今ある福を逃がさないと言われています」
全然知らなかった。
魔除けになるのかな? とは思っていたけれど地元の人に話を聞くと勉強になる。
「他にも色々と説がありますが気軽に置いて頂ければと思います」
「はい。教えてくれてありがとうございます」
このあと、わたしと真理子は散々どのシーサーがいいか迷った。
もちろん真理子は何時間も迷い続けたことはいうまでもない。
様々な色のシーサーがいる。
赤色、ピンク色、黄色、緑色、青色、水色等々。表情もいろいろ。
「やっぱりさっ、このピースサインのシーサーが可愛いよね」
「だよね。珍しくみどりちゃんも迷ってな~い?」
なんて言って、イタズラっ子みたいな表情で笑う真理子。
「だって、可愛いだもん! 沢山買っちゃおうかな」
やっぱりピースサインのシーサーが欲しいな。舌を出してるのもいいなあ。
「見てみて、色によって効果が違うみたいだよ~」と真理子はシーサーの置かれている台を指差す。
「あ、本当だ、何々?」
台の上には効果一覧と書いてある紙が貼ってあり、シーサーの色の効果が手書きで書かれていた。
その手書きの文章によると、
赤色は、仕事運、健康運等々。
ピンク色は、恋愛運、幸運等々。
黄色は、金運、独創性等々。
緑色は、協調性、平常心、健康運等々。
水色は、リフレッシュ等々。
と綺麗な少し丸っこい文字で書かれていて、ちょこんとシーサーの可愛らしい絵も描かれていた。あの店員さんが書いたのかな。
「へぇ~色にも意味があるんだ! 知らなかったね」
「ねっ。何色がいいかな?」
まずは赤色のピースサインのシーサーを買おうかな。
「決めた! 一個目はこの赤色のピースサインのシーサーに決めたよ~」
「みどりちゃん、何個買うつもりなの?」
「三個だよ」
買い物カゴが置いてあったのでその中にピースサインの赤色のシーサーを入れた。ピースしていてニンマリした表情も可愛い。二個目はどれにしようかなと悩む。
棚の上には、ビールを飲むシーサーやバイクに乗るシーサー、三線を弾くシーサー等。もう本当にいろいろ並べられている。表情も様々で見ていて飽きない。
二個目はやっぱり、金運! 働きはじめたばかりだから黄色を買おうかな。
真理子じゃないけど迷ってしまう。
いろいろなシーサーに目移りしながら棚の上に置かれたシーサーを一つ一つ眺める。
黄色のシーサーはやっぱりこのニンマリとした笑顔のやつがいいなあ。ひまわりの笑顔みたいだ! それから、両手を上にあげてピースサインしているこのシーサーもいいなあ。
「真理子、どれにするか決めた?」
「全然決まらないよ~十個くらい欲しいのがあるよ」
真理子は口元に人差し指を当てて迷っているポーズ。ああ、駄目だあれは……。当分迷い続けるよ。
わたしも迷っているからいいけど、多分わたしの二倍はかかるはずだ。真理子の時間はこののんびりとしている沖縄時間にあっているのかな? わたしもたまには、ゆったりと構えた方がいいのかもしれないなと真理子のたのしそうな横顔を見てそう思った。
わたし達はじゃ~ん!
真理子は十個のシーサー、わたしは五個のシーサーを購入したのだった。
店員さん、名前を尋ねると、(橋本さんとのこと)は、
「わあ~嬉しい! こんなに沢山買って頂けるなんて」と喜んでくれてはいたけれど、あまりにも大量で心の中では苦笑いしていそうだ。
「だって欲しかったんだも~ん!」
真理子は全く気にしてない様子でスキップをしながら外に出る。
「ありがとうございました~また来てくださいね」という橋本さんの元気な声にわたし達は見送られた。
「はい、左右逆にはしないでくださいね。
それと、口を開けている雄は悪霊を退散させて魔物を吸い込み、雌の口を閉じている方は、災難から家を守り今ある福を逃がさないと言われています」
全然知らなかった。
魔除けになるのかな? とは思っていたけれど地元の人に話を聞くと勉強になる。
「他にも色々と説がありますが気軽に置いて頂ければと思います」
「はい。教えてくれてありがとうございます」
このあと、わたしと真理子は散々どのシーサーがいいか迷った。
もちろん真理子は何時間も迷い続けたことはいうまでもない。
様々な色のシーサーがいる。
赤色、ピンク色、黄色、緑色、青色、水色等々。表情もいろいろ。
「やっぱりさっ、このピースサインのシーサーが可愛いよね」
「だよね。珍しくみどりちゃんも迷ってな~い?」
なんて言って、イタズラっ子みたいな表情で笑う真理子。
「だって、可愛いだもん! 沢山買っちゃおうかな」
やっぱりピースサインのシーサーが欲しいな。舌を出してるのもいいなあ。
「見てみて、色によって効果が違うみたいだよ~」と真理子はシーサーの置かれている台を指差す。
「あ、本当だ、何々?」
台の上には効果一覧と書いてある紙が貼ってあり、シーサーの色の効果が手書きで書かれていた。
その手書きの文章によると、
赤色は、仕事運、健康運等々。
ピンク色は、恋愛運、幸運等々。
黄色は、金運、独創性等々。
緑色は、協調性、平常心、健康運等々。
水色は、リフレッシュ等々。
と綺麗な少し丸っこい文字で書かれていて、ちょこんとシーサーの可愛らしい絵も描かれていた。あの店員さんが書いたのかな。
「へぇ~色にも意味があるんだ! 知らなかったね」
「ねっ。何色がいいかな?」
まずは赤色のピースサインのシーサーを買おうかな。
「決めた! 一個目はこの赤色のピースサインのシーサーに決めたよ~」
「みどりちゃん、何個買うつもりなの?」
「三個だよ」
買い物カゴが置いてあったのでその中にピースサインの赤色のシーサーを入れた。ピースしていてニンマリした表情も可愛い。二個目はどれにしようかなと悩む。
棚の上には、ビールを飲むシーサーやバイクに乗るシーサー、三線を弾くシーサー等。もう本当にいろいろ並べられている。表情も様々で見ていて飽きない。
二個目はやっぱり、金運! 働きはじめたばかりだから黄色を買おうかな。
真理子じゃないけど迷ってしまう。
いろいろなシーサーに目移りしながら棚の上に置かれたシーサーを一つ一つ眺める。
黄色のシーサーはやっぱりこのニンマリとした笑顔のやつがいいなあ。ひまわりの笑顔みたいだ! それから、両手を上にあげてピースサインしているこのシーサーもいいなあ。
「真理子、どれにするか決めた?」
「全然決まらないよ~十個くらい欲しいのがあるよ」
真理子は口元に人差し指を当てて迷っているポーズ。ああ、駄目だあれは……。当分迷い続けるよ。
わたしも迷っているからいいけど、多分わたしの二倍はかかるはずだ。真理子の時間はこののんびりとしている沖縄時間にあっているのかな? わたしもたまには、ゆったりと構えた方がいいのかもしれないなと真理子のたのしそうな横顔を見てそう思った。
わたし達はじゃ~ん!
真理子は十個のシーサー、わたしは五個のシーサーを購入したのだった。
店員さん、名前を尋ねると、(橋本さんとのこと)は、
「わあ~嬉しい! こんなに沢山買って頂けるなんて」と喜んでくれてはいたけれど、あまりにも大量で心の中では苦笑いしていそうだ。
「だって欲しかったんだも~ん!」
真理子は全く気にしてない様子でスキップをしながら外に出る。
「ありがとうございました~また来てくださいね」という橋本さんの元気な声にわたし達は見送られた。
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