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沖縄で働きます
夕食
しおりを挟む夕食の時間になり荒橋さんが再度やってきて食堂の案内をしてくれた。
夕食の時間帯は夜十九時~二十二時迄。
勤務日は二十時迄のシフトが多いのでそれ以降とのことで少し遅めの夕食だ。休みの日は外食でも食堂で食べてもどちらでもよいそうだ。
ちなみに朝食は朝五時~九時迄とのこと。
今日は仕事はないので十九時に夕食を取ることにした。
そして、食堂の中に入るとよい香りがぷーんとしてきた。
テーブルには二人の女性が席に着き食事をはじめていた。
「先に紹介しておきますね」
「あら新人さん?」
二人の女性達はわたしと真理子の方に振り返った。
「わたしは、森浜百合子《もりはまゆりこ》です。よろしくね」
と笑顔で挨拶をしてくれた。
年齢は三十代前半くらいだろうか。髪を後ろで結わえていてあまり化粧気のない女性だ。
「わたしは、永石南《ながいしみなみ》でーす。出身は東京都でーす」
と人懐っこい感じの女性で多分まだ二十代前半かなといったところだ。
肩までの髪にゆるくパーマをかけたヘアスタイルで、目がくりんとしていて可愛らしい女の子だ。
わたし達も、
「並木みどりです。よろしくお願いします」
「梅木真理子です。よろしくお願いします」と挨拶をした。
楽しい職場になるといいな。
挨拶が終わると荒橋さんが食事のメニューについて教えてくれた。
本日の定食メニューは二種類。ちなみに今日は『コロッケ定食』と『豚のしょうが焼き定食』それから軽食はうどん、蕎麦、カレーライスがあるとのこと。
わたしは『コロッケ定食』を選んだ。
真理子の奴は例のごとくまたまた悩みに悩んで、わたしと同じ『コロッケ定食』に決めた。
森浜さんと永石さんも笑っているではないか。真理子よ。
暫くすると寮のおばちゃんが食事を運んできてくれた。コロッケ定食はコロッケに豚肉の炒め物。それからお味噌汁にご飯。
いい匂いがした。食欲がそそられる。
「いただきまーす」
永石さんと森浜さんと楽しく話した。
二人共いろいろ自分たちのことも話してくれた。
永石さんは東京都出身の二十一歳。面白いこと楽しいこと何かを見つけたくてリゾバを始め気づいたら楽しくなり一年も続けているとのこと。
森浜さんは岡山県出身の三十一才。
ずっと地元で事務の仕事をしていたけど、毎日がつまらなくて同じ日々の繰り返しに飽き、最後のチャンスかと思いリゾバにチャレンジしてみたそうだ。まだ一ヶ月目とのことだ。
楽しい夕食の時間を終えて部屋に戻った。
そして、ベッドに横になると気づくと眠っていて夢の中へと旅立ってしまったのだった。
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