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華夜ちゃんの友達

楽しかったお昼休み

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  楽しかったお昼休みが終わると午後の授業が始まる。

  わたし達は三人横に並んで歩き教室に向かう。正確には神様と狛犬達も歩いているのでぞろぞろと言う感じではあるけれど。因みに狛子と狛助は人間の子供の姿に戻っている。

「ねえ、その変な神様と狛犬ちゃん達もついてくるの?」

  風子ちゃんが後ろをチラチラと見ながら言った。

「うん、最近ずっと一緒に授業を受けているんだよ」

「えっ!?  さ、最近ずっと一緒に授業を受けてるの」

  風子ちゃんは目を見開き大きな声を上げた。

「風子ちゃんってば声が大きいよ」と華夜ちゃんが人差し指を唇に当てて「しーっ」と言った。

「だって、神様もどきと狛犬ちゃん達がずっと一緒に授業を受けていたなんて聞いたらびっくりするよ」

「……だよね」とわたしはなぜだか小さくなる。

「良いじゃないか。神様と狛犬達が見守る教室なんてそうそうないぞよ」

  神様は口元に手を当ててふふっと笑ってみせた。

「まあ、滅多にと言うか恐らくありませんからね」 風子ちゃんはそう言って「びっくりしたけどそれもまた良きってことにしてあげますよ」と笑った。

「ホッホッ、風子ちゃんのクラスにはきっと御利益があるぞ」

  なんて言って笑っている神様をわたしはちらっと見てどんな御利益なんだかと思ったけれど、もちろん口には出さず黙っておくのだ。

「あの……神様もどきさんはどうして校長先生の椅子にふんぞり返って座っているんですか?」

  風子ちゃんが校長先生の椅子にでーんとふんぞり返り座る神様を冷たい目で見ながら言った。

「ふむ、この椅子は座り心地が良くてな俺のお尻にぴったりなんだよ。ホッホッ。ってちょっと待てよ神様もどきさんとは失礼じゃないか」

「ねえ、華夜ちゃん、あのもどきさんはずっとこの教室で校長先生の椅子を掻っ払い偉そうに座っていたの?」

  風子ちゃんは神様を無視して華夜ちゃんに聞いている。

「おい、神様を無視するんじゃないよ。しかももどきさんとは失礼すぎるぞ」

「うふふ、座っていたよ」
「信じられない~」
「だよね。まあ、神様は居ると面白いから許してあげようよ」
「華夜ちゃんがそう言うだったらね」

「ふむ、あの娘はとんでもないな……」

「神様ってばぞんざいな扱いを受けてる~」
「神様ってば可哀想~」

  狛子と狛助はそう言いながら神様の周りをぐるぐる回りきゃははと笑う。

「狛子に狛助!!  ふ、ふざけるんじゃないぞ!」

  神様は白い肌を赤く染めご立腹のようだ。

「えっ?  わたし同情してるんだよ」
「僕もだよ」

  なんて答えきゃははと笑い神様の周りをくるくる回る狛子と狛助。

  神様はちょっと可哀想だけど教室に居ることがなんだか楽しくてわたしの頬は緩んだ。
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