沖縄のシーサーとミケネコーンとわたしの楽しい冒険をどうぞ~

なかじまあゆこ

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沖縄のキラキラ輝く海へテレポートしたのかな

2 沖縄の海にこんにちは

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「ちょっと~ミケネコーンちゃんってば待ってよ~」

「そうだよ、待ちなさ~い」

  わたしとみっきーがにゃんにゃんと砂浜を走るミケネコーンを呼び止めたけれど、ミケネコーンは砂浜を走り続け海に飛び込んだ。

「ミケネコーンちゃんは海に入ったね」

「うん、猫なのにね……」

「猫怪獣らしいよ……」

「そっか、猫怪獣なんだね」

  ミケネコーンが猫なのか怪獣であるのかということよりも今はどうしてわたし達は海にいるのかそのことの方が問題だと思う。

「ねえ、夏花ちゃん。ここは沖縄の浪の上ビーチじゃない?」

  みっきーが海を眺めながら言った。

「えっ!?  ここは沖縄の浪の上ビーチなの~」

「うん、わたし、五年生の時にこの海で泳いだもん」

「……そういえばわたしも見覚えがあるよ……」

  沖縄に引っ越した従姉の由利亜ちゃんの家に家族と遊びに行った小学三年生の夏の日にこの海で泳いだ記憶が甦ってきた。

「わたし達は沖縄にいるんだね!」、「沖縄にいるんだよ~」とわたしとみっきーは手を握り合い叫んだ。


  「どうして沖縄にいるんだろう?  どうして目の前に海があるのかな?  不思議だよね」

「不思議だね……」

  わたしとみっきーは不思議だねと言い合いふーっと息を吐く。

「ミケネコーンちゃんは泳いでるね」

「うん、呑気な子だよね」

  わたし達は木製の長いベンチシートに腰を下ろし海を眺めているのだけど体の小さなミケネコーンは豆粒みたいに見える。

「泳ぎたいけど水着持ってきてないもんね」

「ミケネコーンちゃんはかりゆしシャツで泳いでいるけどね」

  わたしもせっかく海にいるのだから泳ぎたいなと思うけれど制服のままでは泳げない。

「小学校の低学年だったら服のまんま泳いじゃうかもね」

「ミケネコーンちゃんが羨ましいね」

「だよね。中一って中途半端だよね」

「うん、子供だけど小学生みたいに無邪気になれないね。足だけ入ろっか?」

  みっきーは立ち上がり大きく伸びをした。

  わたしも立ち上がり、「うん、海に足だけ入ろうか」と言って笑った。

  そう言ったのとほぼ同時にわたしとみっきーは海に向かって走り出した。
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