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わたしの家にミケネコーン
3 賑やかな朝食
しおりを挟む今日の真川家の朝はいつもより賑やかだった。それはもちろんミケネコーンがいるからだ。
テーブルには紅茶とチーズとハムのケチャップがたっぷりかけられた焼きトーストにそれからサラダが並べられている。
「おはよう~夏花ちゃんにミケネコーンちゃん」
「おはよう~お母さん」
「お母さん、おはようですにゃん。あ、美味しそうな匂いがしますにゃん!」
テーブルの上に並べられている朝食にミケネコーンのその大きな目は釘付けになっている。
「おはよう、ミケネコーンちゃんに夏花ちゃん、おいおい、ミケネコーンちゃんヨダレが垂れているぞ!」
お父さんは読んでいた新聞から顔を上げて言った。
「にゃはにゃはにゃん! ミケネコーンってばヨダレを垂らしてしまいましたにゃん。いただきますにゃ~ん!」
ミケネコーンは、ぴょ~んと飛びハイチェアーに座ったかと思うと、早速むしゃむしゃにゃんとチーズハム焼きトーストを食べ始めた。
「ミケネコーンちゃんってばそんなに急いで食べなくてもいいのにね」
わたしは、うふふと笑いながら椅子に腰を下ろした。
もし、わたしに弟か妹がいると毎日こんな感じで楽しいのかなと微笑ましくなりながらミケネコーンのチーズハム焼きトーストを食べる姿を眺めた。
チーズとハムの焼きトーストは、熱々でチーズがとろーりしていてとっても美味しい。うん、たっぷりかけられたケチャップの酸味がチーズに良く合っている。
なんて、舌鼓を打ちホクホクしていると視界にミケネコーンが入った。
「めちゃ旨ですにゃ~ん!」とチーズハム焼きトーストを食べているミケネコーン。
それは良いのだけど、裂けたお口の周りにはケチャップがお決まりのようにべったりとくっついている。
「ミケネコーンちゃん、お口の周りにケチャップがついているよ」
「うにゃん? ケチャップですかにゃん」
「うん、もうべったりくっついているよ。これで拭いたら」
わたしは、ミケネコーンにウエットティッシュを渡した。
「夏花、ありがとうですにゃん」
ミケネコーンは、わたしから受け取ったウエットティッシュでケチャップまみれになっている口の周りを拭いた。
まったく世話がやける子なんだからとわたしは可笑しくなりクスッと笑った。
「あ、ミケネコーンとしたことがにゃん!
ウエットティッシュがケチャップ色に染まっていますにゃん!」
ミケネコーンはそう言いながらケチャップ色に染まったウエットティッシュを見せた。
「あははっ、真っ赤かだね」
わたしは、口元に手を当てて笑った。
「ねえ、夏花ちゃん、そろそろ学校に行く時間じゃないの? 遅刻するわよ」
お母さんが壁時計を指差して言った。
「あ、本当だ~」
壁時計を見ると学校に向かう時間になっていた。
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