上 下
85 / 86
わたしの中の英美利

そして

しおりを挟む

  テレビ画面の英美利ちゃんはニコニコ笑っている。そんな英美利ちゃんの美しく輝く顔にケーキが飛んできた。

  飛んできたケーキを英美利ちゃんは避けようとしたがものの見事に英美利ちゃんの美しい顔にケーキは直撃した。

『わたしの顔にケーキをぶつけたのは誰よ!』

  英美利ちゃんはケーキの生クリームまみれになった顔で怒りを露にした。

「ちょっと英美利ちゃんが生クリームまみれになっているよ」

  お姉ちゃんはテレビ画面の生クリームまみれになっている英美利ちゃんを指差して言った。

「順子ちゃんはいつもそう言ってわたしのことを馬鹿にするんだから」

「うん、馬鹿にしてるかもね。でもね、わたしは英美利ちゃんが体を張って頑張っていることは凄いなと思っているよ」

  お姉ちゃんの声はいつもより優しく聞こえた。

「そう……わたしは頑張っているよ。分かってもらえたんだったら嬉しいよ」

  英美利ちゃんの声も嬉しそうでその顔もなんだか柔らかい表情に見えた。

 テレビ画面の英美利ちゃんは今もがるるーと吠えていた。

  今日は皆で楽しく中川英美利のコメディドラマを観ることができた。

 皆の笑顔がキラキラ輝き楽しいひとときを過ごすことができた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

同居離婚はじめました

仲村來夢
恋愛
大好きだった夫の優斗と離婚した。それなのに、世間体を保つためにあたし達はまだ一緒にいる。このことは、親にさえ内緒。 なりゆきで一夜を過ごした職場の後輩の佐伯悠登に「離婚して俺と再婚してくれ」と猛アタックされて…!? 二人の「ゆうと」に悩まされ、更に職場のイケメン上司にも迫られてしまった未央の恋の行方は… 性描写はありますが、R指定を付けるほど多くはありません。性描写があるところは※を付けています。

世界はスキッピー

misuka
ライト文芸
しょーもないけど笑える毎日に生きている

運命は、手に入れられなかったけれど

夕立悠理
恋愛
竜王の運命。……それは、アドルリア王国の王である竜王の唯一の妃を指す。 けれど、ラファリアは、運命に選ばれなかった。選ばれたのはラファリアの友人のマーガレットだった。 愛し合う竜王レガレスとマーガレットをこれ以上見ていられなくなったラファリアは、城を出ることにする。 すると、なぜか、王国に繁栄をもたらす聖花の一部が枯れてしまい、竜王レガレスにも不調が出始めーー。 一方、城をでて開放感でいっぱいのラファリアは、初めて酒場でお酒を飲み、そこで謎の青年と出会う。 運命を間違えてしまった竜王レガレスと、腕のいい花奏師のラファリアと、謎の青年(魔王)との、運命をめぐる恋の話。 ※カクヨム様でも連載しています。 そちらが一番早いです。

ただ美しく……

桐条京介
ライト文芸
奪われるだけの人生なんてたくさんだ! 他者より容姿が劣ってると言われながらも、自分は自分だと人生を歩んできた東雲杏理。けれど、そんな彼女のささやかな幸せが無残に壊される。 幸せな人生を送るためには、美しくなるしかない。そんなふうに考えた杏理は、親友や家族とも離れて、整形という道を選ぶ。 度重なる試練の果てに、最高の美しさを追い求める杏理。そんな彼女の前に、自分を傷つけた人々が現れる。ひとりひとりに復讐し、過去の恨みを晴らすと同時に、杏理は新たな自分へと変わっていく。 そんな彼女が、最後に見つけたものは――。 ※小説家になろう他との重複投稿作品です。 ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

ロケットマン

片栗粉
ライト文芸
舞台は、移民政策が進み多民族化した2050年の東京「ニュートーキョー」 栄光ある大都市の裏では貧富差や人種、思想の相違により引き起こされる犯罪が横行している。そんなニュートーキョーの「ニューミナト」に住む冴えない男子高校生の「ナルミ」彼はひょんな事から「人間の身体能力のリミッターを解除する"エナジーX"」を飲んでしまう。

異世界TS転生で新たな人生「俺が聖女になるなんて聞いてないよ!」

マロエ
ファンタジー
普通のサラリーマンだった三十歳の男性が、いつも通り残業をこなし帰宅途中に、異世界に転生してしまう。 目を覚ますと、何故か森の中に立っていて、身体も何か違うことに気づく。 近くの水面で姿を確認すると、男性の姿が20代前半~10代後半の美しい女性へと変わっていた。 さらに、異世界の住人たちから「聖女」と呼ばれる存在になってしまい、大混乱。 新たな人生に期待と不安が入り混じりながら、男性は女性として、しかも聖女として異世界を歩み始める。 ※表紙、挿絵はAIで作成したイラストを使用しています。 ※R15の章には☆マークを入れてます。

駆け落ちした姉に代わって、悪辣公爵のもとへ嫁ぎましたところ 〜えっ?姉が帰ってきた?こっちは幸せに暮らしているので、お構いなく!〜

あーもんど
恋愛
『私は恋に生きるから、探さないでそっとしておいてほしい』 という置き手紙を残して、駆け落ちした姉のクラリス。 それにより、主人公のレイチェルは姉の婚約者────“悪辣公爵”と呼ばれるヘレスと結婚することに。 そうして、始まった新婚生活はやはり前途多難で……。 まず、夫が会いに来ない。 次に、使用人が仕事をしてくれない。 なので、レイチェル自ら家事などをしないといけず……とても大変。 でも────自由気ままに一人で過ごせる生活は、案外悪くなく……? そんな時、夫が現れて使用人達の職務放棄を知る。 すると、まさかの大激怒!? あっという間に使用人達を懲らしめ、それからはレイチェルとの時間も持つように。 ────もっと残忍で冷酷な方かと思ったけど、結構優しいわね。 と夫を見直すようになった頃、姉が帰ってきて……? 善意の押し付けとでも言うべきか、「あんな男とは、離婚しなさい!」と迫ってきた。 ────いやいや!こっちは幸せに暮らしているので、放っておいてください! ◆小説家になろう様でも、公開中◆

星降る夜の、空の下

高嶺 蒼
ライト文芸
高校卒業から10年目の同窓会。 見知らぬ美女が現れてざわめく会場。 ただ1人、主人公だけはその美女が誰か気が付いて、驚きに目を見開く。 果たしてその美女の正体とは……? monogataryというサイトにて、「それ、それずーっと言って欲しかったの 」というお題で書いた短編です。

処理中です...