異世界に召喚された俺はなぜだかゴリラに懐かれました。俺がもふもふしたいのはゴリラじゃない猫だよ(俺って最強なの?)

なかじまあゆこ

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テイムしてしまいました

待っていました

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「もう待てないよ~美味しそうな香りがたまらな~い」

 リスショウガは体を左右に動かしジタバタする。

「俺も食べたくてウズウズするよ」

 ゴリーラもそう言って体を左右に動かしジタバタする。

「もうお前ら待てないのかよ。困った奴らだよな……」

「なあ、ナオート」
「ん? 何だよ?」
「ナオートも待ちきれない動きをしているじゃないか」
「へっ?」

 俺は体を左右に動かしている自分の動きに気がつく。

「あ、ほんとだ……」

 人のことをとやかく言えない食いしん坊な俺だったとガックリする。

 そんなやり取りをしていると、「ご飯だぞ~」とお父さんの元気な声と共に美味しそうな食事が俺達の目の前に置かれた。

「わっ、美味しそう~」と俺と二匹の猿の声が揃う。

「これは、中世風パンケーキとスープだね」

 俺はヨダレを垂らしそうになりながら言った。

「ああ、そうだよ。お前達この料理好きだろう? あ、リスショウガちゃんのお口にも合うかな?」

 お父さんはそう言いながら俺達の顔を順番に見る。

「はい、わたし食べ物だったらなんでも大好きで~す」

 なんて答えるリスショウガはやっぱり食いしん坊だ。

「それは良かったぞ。では、召し上がれ。って言うかお前達フォークを既に持っているではないか」

 お父さんは呆れたように笑った。

「いただきま~す」と俺達は声を合わせて言った。

 中世風パンケーキから食べることにした。この中世風パンケーキとは、現代の地球でのパンケーキとは少し異なり小麦粉に卵とミルクを加えたものではあるけれど、生地が薄いのだ。クレープと似た感じでもあるかな。

 俺はその薄い生地にベーコンを挟んで食べる。うん、コショウがピリッと効いていて美味しい。さっき何かを焼いている音はこのベーコンだったのだろう。

 お次は野菜を挟んだ中世風パンケーキを食べようかな。
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