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さあ、元気に

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  翌日、お母さんの作ってくれた朝ごはんを食べてからわたしは、散歩に出かけた。

  朝の空気は新鮮で心地よかった。次の仕事はゆっくりと探せばいいかなと考えながら、朝の太陽の光をたっぷり浴びた緑色の木々がキラキラと輝いている道をわたしはゆっくりと歩いた。

「うん、良い朝だ」

  わたしは、大きく伸びをした。その時、

「ふふっ、良い朝だね。日本は四季があって素晴らしいね。そして、春は新しい何かが始まる季節って感じがするね」

  と何処かから声が聞こえてきた。すると、視界に髪の毛を高い位置でツインテールに結わえ、少女マンガの主人公みたいに目が大きい十歳くらいの女の子が目に入った。

  その女の子の頭に視線を移すと可愛らしい丸い耳が生えていた。

「あ、ひよこちゃん!」

「おはよう、佐波ちゃん!  元気そうだね」

  ひよこちゃんはニコニコ笑っていた。

「ひよこちゃんはやっぱり存在していたんだね」

「……存在していたって当たり前でしょ」

  ひよこちゃんは口元に手を当ててクスクスと笑った。

「そうだよね」

「さあ、佐波ちゃん行きましょう~」

「あの、ひよこちゃん、どこに行くのかな?」

「あはは、決まっているでしょ。ひよこカフェ食堂にだよ~」

  ひよこちゃんはお腹をぽんぽんと叩いた。その姿がたぬきの女の子だって感じがしてわたしは笑ってしまった。

「あ、佐波ちゃん、どうして笑っているの?」

  ひよこちゃんは首を傾げてわたしの顔を見た。

「ひよこちゃんの姿がたぬきの女の子ぽくて可愛らしくて笑ったんだよ」

「わたし、やっぱり可愛いかな?」

  ひよこちゃんは頬に手を当てて嬉しそうだ。

  その時……。
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