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オーナーの神本さんとひよこは
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「ポンポンにコンコンって何ですか?」
わたしは、メニュー表を指差し聞いた。
「え? ポンポンにコンコンは話し言葉ですよ。親しみやすいかなと思いまして……」
神本さんは至って真面目な顔で答えた。
「……はぁ?」
神本さんはイケメンだけどちょっと感覚がズレている人なのかもしれない。
「そうか、メニュー表は親しみを込めないほうが良いのか……」
なんて言って首を縦に振り納得したように頷く神本さん。
「あの、そう言う問題ではないのですが」
神本さんはわたしの話なんて聞こえていないのか(恐らく聞いていない)メニュー表を手に取り「う~ん、ポンポンとコンコンは消したほうが良いかな?」と言ってメニュー表をじっと眺めた。
「神本さん……」
「あ、すみません。何でしょうか?」
「ポンポンもコンコンもですが変わったメニューですね」
「変わったメニューかな?」
「はい、会いたい人や食べ物に出会えるって不思議なメニュー名ですよ」
「まあ、それがこの店のテーマですからね」
「そうだよ、この店のテーマとわたし達の生きるためでもあるんだもんね」
そう言ったひよこちゃんの顔を見てわたしは、びっくりした。
だって、ひよこちゃんは……。
「ど、どうして頭に丸い耳が生えているの? あ、コスプレかな?」
「えっ! あ、わたしとしたことが~」
ひよこちゃんがパッと耳を手で隠したその時、にょきにょきともこもこの短い尻尾が生えてきた。
「し、尻尾が生えているよ~」
わたしは、ひよこちゃんの可愛らしい尻尾を指差した。
わたしは、メニュー表を指差し聞いた。
「え? ポンポンにコンコンは話し言葉ですよ。親しみやすいかなと思いまして……」
神本さんは至って真面目な顔で答えた。
「……はぁ?」
神本さんはイケメンだけどちょっと感覚がズレている人なのかもしれない。
「そうか、メニュー表は親しみを込めないほうが良いのか……」
なんて言って首を縦に振り納得したように頷く神本さん。
「あの、そう言う問題ではないのですが」
神本さんはわたしの話なんて聞こえていないのか(恐らく聞いていない)メニュー表を手に取り「う~ん、ポンポンとコンコンは消したほうが良いかな?」と言ってメニュー表をじっと眺めた。
「神本さん……」
「あ、すみません。何でしょうか?」
「ポンポンもコンコンもですが変わったメニューですね」
「変わったメニューかな?」
「はい、会いたい人や食べ物に出会えるって不思議なメニュー名ですよ」
「まあ、それがこの店のテーマですからね」
「そうだよ、この店のテーマとわたし達の生きるためでもあるんだもんね」
そう言ったひよこちゃんの顔を見てわたしは、びっくりした。
だって、ひよこちゃんは……。
「ど、どうして頭に丸い耳が生えているの? あ、コスプレかな?」
「えっ! あ、わたしとしたことが~」
ひよこちゃんがパッと耳を手で隠したその時、にょきにょきともこもこの短い尻尾が生えてきた。
「し、尻尾が生えているよ~」
わたしは、ひよこちゃんの可愛らしい尻尾を指差した。
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