座敷童子が見える十四歳のわたしと二十七歳のナオカちゃん

なかじまあゆこ

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わたしと家族と座敷わらし

ポテチを平らげてぽんぽこ

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「ねえ、ナオカちゃん、わたしの塩味のポテチも食べてみない?」

  わたしは言いながらポテトチップスの袋を差し出した。

「うん、ではいただくよ」

  ナオカちゃんはわたしが差し出したポテトチップスの袋の中に手を突っ込みガサガサと取り食べた。

「う~ん、塩味もこれこそ元祖ポテトチップスって感じで美味しいね」

  ナオカちゃんはそう言って口角をキュッと上げて笑った。

「でしょ。食べるたびに塩味がじわ~って効いて美味しいでしょう」

  わたしもニンマリと笑いながら言った。

「うん、そうだね。あ、こまたんもサワークリームオニオン味のポテチ食べる?」

  ナオカちゃんはそう言いながらサワークリームオニオン味のポテトチップスの袋を差し出した。

「うん、食べるよ。ありがとう」

  わたしはサワークリームオニオン味のポテトチップスの袋の中に手を入れガサガサと掴み口に放り込んだ。

 濃厚でクリーミーなサワークリームがオニオンの甘みと良く合いそれはもう美味しくてたまらない。

「やっぱりサワークリームオニオン味のポテチは美味しくてクセになる味だよ~」

  わたしはそう言ってとびっきりの笑みを浮かべた。


  気がつくとわたしとナオカちゃんはチョコレート、ポテトチップスにそれからクッキーも全部平らげていた。

「うわぁ~お腹がいっぱいだね」
「うん、めちゃくちゃお腹がいっぱいだ~」

  わたしとナオカちゃんは座布団の上に足を伸ばして座り腕をぐーんと伸ばす。

「でもさ、こうしてこまたんとお菓子をお腹いっぱい食べるのは幸せだな」

  ナオカちゃんはお腹をポンポコポンポンとタヌキのように叩く。

「わたしも久しぶりにナオカちゃんとおやつを食べられて幸せだよ」

  わたしもナオカちゃんの真似をして手をグーにしてお腹をポンポンと叩いてみせた。

「タヌキのこまたんとナオカちゃんだね」
「うん、わたし達タヌキ仲間だね~」

  なんて言ってわたしとナオカちゃんは笑い合う。この時わたし達はすっかり座敷童子のことなんて忘れていたのだった。

  だけど、座敷童子は元『開かずの間』のこの部屋のどこかでわたし達を見てクスクスと笑っていたのかもしれない。

  そうわたし達のことをずっと見ていたりしてね。
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