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第二章 もふもふが集う古書カフェ店へようこそ!

4 大好きな本

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  わたしは楽しい気持ちになり軽い足取りで茶和ちゃん達の後を追った。可愛い動物達は天井まで広がる壁一面に備え付けられた本棚の前に立っていた。

「流石古書カフェということだけあって本がたくさんありますにゃん。興味深い」

  茶和ちゃんは本棚を見上げて言った。

「古い本から新しい本まで揃っているみたいだね。この古書カフェに来て良かったかもワン」

「そうだね。ずっとここの匂いを嗅いでいたよ。コッコッコー」

   この可愛らしい動物達はまさかの本好きなのだろうか?   動物達の周りになんだか不思議な空気がふわふわと漂っていた。

「茶和ちゃん、ヤンバちゃん、チワワンちゃんわたしも仲間に入れて」

  わたしの声に動物達はほぼ同時にこちらに振り向いた。

「もちろんどうぞ」と動物達はわたしを歓迎してくれた。不思議な動物達と友達になれたことが嬉しくて純粋だった幼い頃のわたしに戻れたような気がして心が弾んだ。

「ねえ、茶和ちゃんは本が好きなの?」

「うーん、好きかもにゃん……」

  茶和ちゃんはどうしてだか少し俯きそれから顔を上げにんまりと笑った。茶和ちゃんの表情が一瞬だけ曇ったように見えた。だけど気のせいだよね。

  だって、茶和ちゃんはにゃんにゃんと元気よく本棚を眺めているのだから。


  
  茶和ちゃんの本を見つめる瞳とぷくぷくっと膨らむウィスカーパッドが嬉しそうで愛くるしい。ヤンバちゃんとチワワンちゃんも楽しそうだ。
  
「皆、取れない本があったら言ってね。脚立もあるよ」

  小さな体で天井まである本棚を見上げている動物達にわたしは言った。

  わたしも本でも読もうかな。本棚を眺めていると時間を忘れてしまいそうになる。ずっとずっと眺めていたくなるから不思議だ。たくさんの夢が詰まっている本を手に取りぱらぱら捲る。

「真理子~どこにいるの?  皆もどこにいるの?  お茶の時間だよ」

  本を夢中になり眺めているとみどりちゃんの声が聞こえてきた。

「みどりちゃん、ここだよ。本を見ていた。今行くね、あ、皆もお茶の時間だよ」

「お茶でしたにゃん。すっかり忘れていたにゃん」

  わたしと動物達は本を抱えてテーブルに戻った。

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