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出会いは不思議
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「湖が見える部屋だなんて最高だね」
亜子ちゃんが座布団を敷いてどかんと腰を下ろした。
「うん、良かった」
わたしも座布団を敷いて座った。
「琵琶湖にして正解でしたね」
久美佐ちゃんも笑顔を浮かべながら座布団を敷いて腰を下ろした。
「でもさ、これもカフェノートの祐介君のおかげだよね」
「うん、そうですよ。そのカフェノートの祐介さんに感謝ですよ」
亜子ちゃんと久美佐ちゃんがわたしの顔をチラッと見て言った。
「うん、祐介君のおかげだね」
わたしもそう答えながら祐介君とカフェノートを通して出会い琵琶湖に来ることになったんだなと改めて感じた。
祐介君と出会わなければ大阪には行ったかもしれないけれど滋賀県の琵琶湖には来てなかったんじゃないかなと思う。
人生の出会いは不思議だな。そんなことを考えながら鞄からカフェノートを取り出しそっと開いた。
そして、わたしはボールペンを握りペンを走らせた。
『祐介君、わたしも近江舞子駅に着いて今宿に到着しました。窓から湖が見える眺めの良い宿だよ。早乙女』と書いた。
すると、祐介君からすぐに返事が返ってきたのだけど、わたしはその文章を読みびっくりしてしまった。
だって、そこには信じられないことが書かれていたのだから。
「早乙女ちゃん、俺達も宿に着いたよ。同じく窓から青空と湖が見える素晴らしい景色だよ。ちょっと感動したよ。花風荘って宿だよ。祐介」と書かれていた。
わたしはその文章を読みカフェノートを落っことしてしまいそうになった。
「祐介君と同じ宿に宿泊しているなんて!」
わたしは思わず声に出してしまった。
「早乙女ちゃんどうしたの? 同じ宿ってまさか……」
「早乙女さんどうしたんですか? まさかですか……」
亜子ちゃんと久美佐ちゃんが身を乗り出して聞いてきた。
「う、うん。そうだよ、祐介君もこの花風荘に宿泊しているんだって!」
わたしは答えながらなんとも不思議な気持ちになった。過去と未来ではあるけど同じ宿に泊まっているだなんて信じられなくて胸がドキドキしてきた。
そんなわたしを亜子ちゃんと久美佐ちゃんはじっと眺めていた。
「不思議な偶然だね」
「宿は教えあっていないんですよね?」
「うん、そうだよ。教えあっていないよ。だからびっくりしてしまったんだよ」
わたしはカフェノートに『祐介君、わたし達の宿泊先も花風荘だよ。びっくりしてしまったよ。早乙女』と書いた。
すると、祐介君からすぐに返事が返ってきた。
『マジですか! めちゃくちゃびっくりしたよ。早乙女ちゃんもこの花風荘にいるんだね。祐介』
『うん、わたしは花風荘にいるよ』
わたしのペンを握る手は震えた。
亜子ちゃんが座布団を敷いてどかんと腰を下ろした。
「うん、良かった」
わたしも座布団を敷いて座った。
「琵琶湖にして正解でしたね」
久美佐ちゃんも笑顔を浮かべながら座布団を敷いて腰を下ろした。
「でもさ、これもカフェノートの祐介君のおかげだよね」
「うん、そうですよ。そのカフェノートの祐介さんに感謝ですよ」
亜子ちゃんと久美佐ちゃんがわたしの顔をチラッと見て言った。
「うん、祐介君のおかげだね」
わたしもそう答えながら祐介君とカフェノートを通して出会い琵琶湖に来ることになったんだなと改めて感じた。
祐介君と出会わなければ大阪には行ったかもしれないけれど滋賀県の琵琶湖には来てなかったんじゃないかなと思う。
人生の出会いは不思議だな。そんなことを考えながら鞄からカフェノートを取り出しそっと開いた。
そして、わたしはボールペンを握りペンを走らせた。
『祐介君、わたしも近江舞子駅に着いて今宿に到着しました。窓から湖が見える眺めの良い宿だよ。早乙女』と書いた。
すると、祐介君からすぐに返事が返ってきたのだけど、わたしはその文章を読みびっくりしてしまった。
だって、そこには信じられないことが書かれていたのだから。
「早乙女ちゃん、俺達も宿に着いたよ。同じく窓から青空と湖が見える素晴らしい景色だよ。ちょっと感動したよ。花風荘って宿だよ。祐介」と書かれていた。
わたしはその文章を読みカフェノートを落っことしてしまいそうになった。
「祐介君と同じ宿に宿泊しているなんて!」
わたしは思わず声に出してしまった。
「早乙女ちゃんどうしたの? 同じ宿ってまさか……」
「早乙女さんどうしたんですか? まさかですか……」
亜子ちゃんと久美佐ちゃんが身を乗り出して聞いてきた。
「う、うん。そうだよ、祐介君もこの花風荘に宿泊しているんだって!」
わたしは答えながらなんとも不思議な気持ちになった。過去と未来ではあるけど同じ宿に泊まっているだなんて信じられなくて胸がドキドキしてきた。
そんなわたしを亜子ちゃんと久美佐ちゃんはじっと眺めていた。
「不思議な偶然だね」
「宿は教えあっていないんですよね?」
「うん、そうだよ。教えあっていないよ。だからびっくりしてしまったんだよ」
わたしはカフェノートに『祐介君、わたし達の宿泊先も花風荘だよ。びっくりしてしまったよ。早乙女』と書いた。
すると、祐介君からすぐに返事が返ってきた。
『マジですか! めちゃくちゃびっくりしたよ。早乙女ちゃんもこの花風荘にいるんだね。祐介』
『うん、わたしは花風荘にいるよ』
わたしのペンを握る手は震えた。
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