陽のあたる場所【加筆訂正中】

たまゆらりん

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  奥の悦いところにガンガン突かれる。
  目の前がチカチカして、頭が真っ白になる。
  それでも欲張りな身体は、さらに快楽を求め、腰を振って悦がり狂う。



  ーー嫌なのに……なんで、勝手に…身体が勝手に動くんだよ……!



『お前、すげぇ淫乱だな。初めてなのに才能あるよ』



  ーー違う……淫乱なんかじゃない…元々淡白だし、オナニーだって毎日しなくても平気だ……



『もう、お前のここ、俺の形になってる…ヤバいくらい、相性良い』



  ーー勝手にあんたが、無理矢理暴いてるだけだ……相性なんか、良いわけない!



『こんな気持ちになったのは、お前が初めて…好きだ、柚希。俺のオンナになれ』



  ーーやめろ…あんたの、ただの勘違いだ……やめてくれ……









「…………ず…き……柚希、起きて」




「はぁ、はぁ………はる…と…」

「また、魘されてたよ。汗もすごくかいている」



  流れ落ちるじっとりとした冷や汗を、タオルで丁寧に拭ってくれた。
  汗で服がぐっしょりとしていた。



「濡れたままじゃ、寝付けないし、風邪ひくよ。着替えた方がいい」



  陽人の言う事も最もだと思い、着替えを取ろうと起き上がる。



「うそ……」



  その時、自分が勃起している事に、初めて気が付いた。

  あんな嫌な事をされた、忌まわしい夢なのに、身体は素直に快楽に反応してしまう。

  柊に言われた『淫乱』だという言葉が、何回も頭の中で繰り返された。



  浅ましい自分の身体が、心底穢らわしくて、

  気持ちが悪くて、

  勝手に涙が溢れてきた。

 

  陽人の前だというのに、勃起したまま涙を止める事が出来ない。



「はる…と……!」



  陽人は下着ごとハーフパンツをずり下げ、勃起するそれを右手で弄り始めた。



「や、め……俺の、汚い…から…」

「綺麗だよ…」



  俺は『違う……』、と首を横に振った。



「柚希の身体は汚くない。とっても綺麗だよ」



  陽人の手の中でさらに硬さを増して、先っぽはぬらぬらと濡れている。



「ちが…う………俺は汚い……」

「柚希……」

「淫乱…だから……」

「そんな事ない…」

「淫乱で…変態なん、だ……」

「柚希……じゃあ…俺も変態だよ…柚希の触りながら、勃起してる……」

「はると……」



  陽人の股間は大きく膨らみ、ズボンの中で窮屈そうに盛り上がっていた。



  俺も陽人も性的な話はあまりした事がない。
  お互い興味はあるけど、淡白だと思っていた。
  それに、爽やかで王子様みたいな陽人が、勃起したりオナニーしてる姿なんて想像出来なかった。


  そんな陽人が顔をうっすらと上気させ、欲を孕んだ目で俺を見ている。


  陽人がこんな顔するなんて、思ってみてもいなかった。

  欲情した顔を見ているだけで、身体中ゾクゾクとした。



「俺だって厭らしい事考えたりするし、刺激があればすぐ勃起する。誰にも隠してたけど、本当は性欲かなり強いから……オナニー、沢山してるよ…」

「あっ、あぁ……はると……」



  陽人の手が上下する度に、部屋の中に水音が淫靡に響く。
  今まで知らなかった陽人の吐露に、安心すると同時に興奮した。



「だから、気持ちイイ事やエッチな事に身体が反応するのは、自然な事なんだよ……汚くて、恥ずかしい事なんかじゃない……」



  先っぽから汁が溢れ出し、更に厭らしい音が響き渡る。



  陽人の優しい言葉が、心に染みていく。



「…どんな柚希も好きだよ……例えどんな事があっても、嫌いになんかならない……だから、柚希自身、自分を嫌いにならないで……」

「はる……はると……あっ、アァ……」



  陽人はいつも俺を助けてくれる。

  いつも、欲しい言葉をくれる。

  カッコ悪い所も、情けない所も、いつも隠さず俺に見せてくれる。



  俺は素直じゃないし、甘えるのが苦手だ。
  だから、人に心の内を晒す事はしなかったし、出来ない質だ。
  それでも、全部じゃないけど、陽人には話す事が出来た。



  俺にどんな噂が立とうと、クラスの連中から疎まれようと、



  陽人だけは味方だった。



  いつだって、俺の側にいてくれた。






「イッ…ちゃう…から……手、汚れるから……はな…して……」

「柚希は綺麗だよ…柚希のもの全部綺麗だ……だから…俺の手の中に出して……」



  陽人の端正な顔が近付き、唇が触れ合った。



  身体が溶けてしまいそうな、

  甘くて優しいキスだった。



  その瞬間、陽人の手の中で俺は爆ぜた。


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