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最後の異世界生活~カノン編~
~図書館のうわさの真相~
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第三音楽準備室の噂が判明した翌日の放課後。
カノン達は一日の授業を難なく終え、人がまばらな図書館でテスト勉強をしていた。
「…美桜ちゃん、この数学の問題、解けた?どうしても答えが合わなくて…。」
「その問題は~…あ、雅君、ここで数字が違いますわよ。解き方は当たっていますわ。」
「そっか…てことは~…一個前の式で……おっ答えが合った!ありがとう!」
「ふふっ…お安い御用ですわ。………。」
「………いいなぁ…二人とも…そんな楽しそうに勉強してさ…。
峰岸君なんか、ある程度の勉強がわかっているから、そんなケアレスミスで済むわけだし。美桜ちゃんなんか、余裕な感じでテストに関係ない事勉強してるし。」
「そんないのりちゃんも、この間よりは勉強が出来ていますわよ。数学、半分も出来ていますし、他のも前に比べたら出来ているではありませんか。」
「……そりゃぁ、前は頼り過ぎたから…さすがに今回は自分でも進めているけど…でも…やっぱり、パズルみたいに…とか、頭の体操…とか自分に言い聞かせても…上手くはいかないよ。」
「んー…原さんの集中が続いたりすると良い…のかな…。あとは…何かご褒美とか楽しみを作るとか…。」
「楽しみ…ご褒美…か。ちょっと…自分でも考える…。来週にはテストで、時間はあまりないけど…でも、一人でやってみたい。」
「わかった。」
「……。(集中するための方法…いのりちゃんの楽しみや…ご褒美…。)」
三人はそれぞれ勉強に関する事を考え、再度机に向かった。
「「「………。」」」
「ふっ…ふふふ……ふふっ…♪~…♪…ふふっ…。」
「「?!」」
図書館内には今はもうカノン達の三人しかおらず、三人が黙々と勉強をしている最中、突如カノンがカリカリとペンを走らせながら笑い出し、鼻歌を口ずさみ始めた。
その突然の事に原さんや峰岸君はビクッと体を震わせ、怪訝な表情でカノンを見た。
「…あの…カノンさん…どうしたの…急に笑い出して…。」
「はっ…わたくし、今笑っていましたの?!それに鼻歌も?!お恥ずかしいですわ…。
えっと…笑っていたのは、旋律が自分の中に入ってくるのが楽しくなったからですわ。
この楽譜に書かれている旋律…ものすごく弾いてみたくなりましたの…。」
「もしかして…図書館の噂の真実って…これ?カノンちゃんのペンを走らせる音と、笑い声…。
またしてもカノンちゃんが噂の原因か…。
そういえば、髪の長い女の人…って、カノンちゃんに当てはまるし…。」
「す、すみません…わたくしが、ここ最近の噂の原因だったなんて…。」
「でもさ、あれだね、幽霊の正体見たり枯れ尾花…ってやつだね。」
「んー何それ、語呂とかはすごくかっこいいのに…。難しい言葉使うの今はやめて…キャパオーバーする…。」
「原さん…。今のは、ことわざの一つで、幽霊と思って怖かったものをよく見ると枯れたススキの葉が風に揺れていただけっていう例えだよ。」
「な、なるほど…説明ありがとう。…ところで、カノンちゃんは何で音楽の勉強?」
「前にいのりちゃんが言っていた音楽療法の勉強ですわ。
こうして楽譜を何回もルーズリーフに書き写して、自分の体と記憶に叩き込んでいるのですわ。
そして、実際にピアノを弾いてさらに技術として叩き込むのです。」
「…カノンちゃん…そのルーズリーフに書き込んで記憶に残す方法…他の勉強でもやっているよね。
医学とか…薬とか…カウンセリングとか…この間はインテリアとか…。」
「向こうの世界で発揮して、国を良くする為に、わたくしの記憶、魂…それらが覚えていられるように、何度も本を読み込み、何度も内容を書き込むのですわ。
その為の努力なら…惜しみません。
だって…いずれ、わたくしの大切な人が国を治めるんですもの…。
その隣に並んでいられるように、わたくしも出来る事を精一杯やりますわ。
腱鞘炎になる事だけは避けて、頑張りますわよ!!」
「カノンちゃん…ご馳走様~。今ちょっとだけ、さりげなくノロケたね。」
「その姿で、他の人を思いながらそんな優しい表情をするのは複雑だけど…。
でも、カノンさんの気持ち、ちゃんとその人に伝わっていると思う。」
原さんや峰岸君の言葉に、カノンは照れた笑顔を見せた。
「噂は全部解明しましたし、もう少しで司書の方が戸締りに来ますわ。
お勉強の続き、しますわよ。」
「「うん!」」
三人は談笑を交えながらも、戸締りの時間が来るまでテスト勉強を着々と進めていった。
カノン達は一日の授業を難なく終え、人がまばらな図書館でテスト勉強をしていた。
「…美桜ちゃん、この数学の問題、解けた?どうしても答えが合わなくて…。」
「その問題は~…あ、雅君、ここで数字が違いますわよ。解き方は当たっていますわ。」
「そっか…てことは~…一個前の式で……おっ答えが合った!ありがとう!」
「ふふっ…お安い御用ですわ。………。」
「………いいなぁ…二人とも…そんな楽しそうに勉強してさ…。
峰岸君なんか、ある程度の勉強がわかっているから、そんなケアレスミスで済むわけだし。美桜ちゃんなんか、余裕な感じでテストに関係ない事勉強してるし。」
「そんないのりちゃんも、この間よりは勉強が出来ていますわよ。数学、半分も出来ていますし、他のも前に比べたら出来ているではありませんか。」
「……そりゃぁ、前は頼り過ぎたから…さすがに今回は自分でも進めているけど…でも…やっぱり、パズルみたいに…とか、頭の体操…とか自分に言い聞かせても…上手くはいかないよ。」
「んー…原さんの集中が続いたりすると良い…のかな…。あとは…何かご褒美とか楽しみを作るとか…。」
「楽しみ…ご褒美…か。ちょっと…自分でも考える…。来週にはテストで、時間はあまりないけど…でも、一人でやってみたい。」
「わかった。」
「……。(集中するための方法…いのりちゃんの楽しみや…ご褒美…。)」
三人はそれぞれ勉強に関する事を考え、再度机に向かった。
「「「………。」」」
「ふっ…ふふふ……ふふっ…♪~…♪…ふふっ…。」
「「?!」」
図書館内には今はもうカノン達の三人しかおらず、三人が黙々と勉強をしている最中、突如カノンがカリカリとペンを走らせながら笑い出し、鼻歌を口ずさみ始めた。
その突然の事に原さんや峰岸君はビクッと体を震わせ、怪訝な表情でカノンを見た。
「…あの…カノンさん…どうしたの…急に笑い出して…。」
「はっ…わたくし、今笑っていましたの?!それに鼻歌も?!お恥ずかしいですわ…。
えっと…笑っていたのは、旋律が自分の中に入ってくるのが楽しくなったからですわ。
この楽譜に書かれている旋律…ものすごく弾いてみたくなりましたの…。」
「もしかして…図書館の噂の真実って…これ?カノンちゃんのペンを走らせる音と、笑い声…。
またしてもカノンちゃんが噂の原因か…。
そういえば、髪の長い女の人…って、カノンちゃんに当てはまるし…。」
「す、すみません…わたくしが、ここ最近の噂の原因だったなんて…。」
「でもさ、あれだね、幽霊の正体見たり枯れ尾花…ってやつだね。」
「んー何それ、語呂とかはすごくかっこいいのに…。難しい言葉使うの今はやめて…キャパオーバーする…。」
「原さん…。今のは、ことわざの一つで、幽霊と思って怖かったものをよく見ると枯れたススキの葉が風に揺れていただけっていう例えだよ。」
「な、なるほど…説明ありがとう。…ところで、カノンちゃんは何で音楽の勉強?」
「前にいのりちゃんが言っていた音楽療法の勉強ですわ。
こうして楽譜を何回もルーズリーフに書き写して、自分の体と記憶に叩き込んでいるのですわ。
そして、実際にピアノを弾いてさらに技術として叩き込むのです。」
「…カノンちゃん…そのルーズリーフに書き込んで記憶に残す方法…他の勉強でもやっているよね。
医学とか…薬とか…カウンセリングとか…この間はインテリアとか…。」
「向こうの世界で発揮して、国を良くする為に、わたくしの記憶、魂…それらが覚えていられるように、何度も本を読み込み、何度も内容を書き込むのですわ。
その為の努力なら…惜しみません。
だって…いずれ、わたくしの大切な人が国を治めるんですもの…。
その隣に並んでいられるように、わたくしも出来る事を精一杯やりますわ。
腱鞘炎になる事だけは避けて、頑張りますわよ!!」
「カノンちゃん…ご馳走様~。今ちょっとだけ、さりげなくノロケたね。」
「その姿で、他の人を思いながらそんな優しい表情をするのは複雑だけど…。
でも、カノンさんの気持ち、ちゃんとその人に伝わっていると思う。」
原さんや峰岸君の言葉に、カノンは照れた笑顔を見せた。
「噂は全部解明しましたし、もう少しで司書の方が戸締りに来ますわ。
お勉強の続き、しますわよ。」
「「うん!」」
三人は談笑を交えながらも、戸締りの時間が来るまでテスト勉強を着々と進めていった。
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