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~現代女子高生が異国で生活編~
~女神祭イヴの日~
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リックが持ってきた電球のおかげで無事に女神祭の飾りつけが終わり、オリヴァーがフリージアの街人達に号外として女神祭の内容を伝えたおかげで各家庭パーティー料理の準備をしたり、プレゼントの用意をしたりと街が一層にぎやかだ。
他の街の人達も何の騒ぎか以前から気にしていたようで様子を見に来る人がいたりするので祭りを成功させるために警備担当に力を入れるように声掛けをしている。
ちなみに警備隊は祭りの当日は当番制にして出勤の人はお給料増額させている。
それからライトアップは夜6時に予定をしている。この世界のこの時期は夜6時になると完全に日が落ち真っ暗だ。その時間帯を狙っての事だ。さらに日にちはイヴの日の夜と、女神祭当日の夜の二日間の予定をしている。
見たこともない飾りのライトアップがどんなものかフリージアの街の人も他の街の人も皆楽しみにしており、いろんな意味でフリージアはお祭り騒ぎだ。
街はお祭りで大賑わいだが、フローライト家は夜会の準備で朝から大忙しだ。
「サーラさんの新着ドレス!青系統のきれいな色合いでとても素敵です!所々パールの飾りが散りばめられていて動くとキラッとするのがまた素敵ですね。」
仕立て屋から届いたドレスの完成度に心が弾む美桜。
ドレスに着替える前に身軽な制服で夜会で披露するお菓子の進捗状況を確認するため厨房に行く。
夜会は夜7時からの予定だ。それまでにお菓子の種類や飾り付けの出来具合を確認しようと考える美桜。
厨房に着き料理長に夜会の為のお菓子の状況を聞く。
「料理長さん、お疲れ様です。お忙しいところお邪魔します。夜会のお菓子の進捗はどうですか?」
「お嬢様!労いのお言葉痛み入ります。お忙しい身だというのに厨房まで足を運んで頂きありがとうございます。お菓子の準備は着々と進んでおります。アザレアから思いのほか早く砂糖が届きましたので問題なく作業が進んでおります。出来はこの通りです。ぜひ味の方もご確認よろしいでしょうか。」
そう報告を受け準備が出来たお菓子から見せてもらい、確認をしながら各種類一つずつ味見していく。
今回夜会に出すお菓子はディアマンクッキー、マカロン、チョコクリームケーキ、フルーツタルト、ガトーショコラ、紅茶のシフォンケーキだ。見た目や味はさすが料理人と言ったところで以前美桜が教えた以上にお店に並んでいるような出来だ。
「すっごくおいしいです!見た目もきれいですし、味も断然おいしいです!お店に並んでいてもおかしくないです!さすが料理長さん達です。」
そう笑顔で褒めたことで料理人達は照れながらもお礼を伝え、残りの仕上げに入っていく。お菓子の進捗も問題ないのを確認した美桜は自分の身支度を整える為準備に入る。
――夜6時少し前。いよいよ街ではライトアップの時間だ。
準備を終えた美桜やオリヴァー達は夜会に向かう途中、お祭りの様子を確認する為にフリージアに寄った。
皆は時間を確認しながら今か今かと心待ちにして飾りのあるコーラル通りに出てきてライトアップを見守る。カウントダウンが始まりいよいよ点灯の時が来た。
皆は見たこともない鮮やかな色のガラスと電気の発光でこんなにも綺麗な飾りができるとは思わなかったのであちらこちらで感動の声が聞こえたり、感動のあまり声が出ない者までいる。皆が初めてのステンドグラス風ツリーに魅入っていた。
「カノンの言う通りだな……。こんなにも美しく幻想的な飾りは初めてだ。こんな飾りをこの世界で見られるとは…。いや…実に素晴らしい…。」オリヴァーも感動していた。その皆の様子に美桜は計画してよかったと心から嬉しく思いもっと見ていたい気持ちを抑え夜会に向かう一行だった。
他の街の人達も何の騒ぎか以前から気にしていたようで様子を見に来る人がいたりするので祭りを成功させるために警備担当に力を入れるように声掛けをしている。
ちなみに警備隊は祭りの当日は当番制にして出勤の人はお給料増額させている。
それからライトアップは夜6時に予定をしている。この世界のこの時期は夜6時になると完全に日が落ち真っ暗だ。その時間帯を狙っての事だ。さらに日にちはイヴの日の夜と、女神祭当日の夜の二日間の予定をしている。
見たこともない飾りのライトアップがどんなものかフリージアの街の人も他の街の人も皆楽しみにしており、いろんな意味でフリージアはお祭り騒ぎだ。
街はお祭りで大賑わいだが、フローライト家は夜会の準備で朝から大忙しだ。
「サーラさんの新着ドレス!青系統のきれいな色合いでとても素敵です!所々パールの飾りが散りばめられていて動くとキラッとするのがまた素敵ですね。」
仕立て屋から届いたドレスの完成度に心が弾む美桜。
ドレスに着替える前に身軽な制服で夜会で披露するお菓子の進捗状況を確認するため厨房に行く。
夜会は夜7時からの予定だ。それまでにお菓子の種類や飾り付けの出来具合を確認しようと考える美桜。
厨房に着き料理長に夜会の為のお菓子の状況を聞く。
「料理長さん、お疲れ様です。お忙しいところお邪魔します。夜会のお菓子の進捗はどうですか?」
「お嬢様!労いのお言葉痛み入ります。お忙しい身だというのに厨房まで足を運んで頂きありがとうございます。お菓子の準備は着々と進んでおります。アザレアから思いのほか早く砂糖が届きましたので問題なく作業が進んでおります。出来はこの通りです。ぜひ味の方もご確認よろしいでしょうか。」
そう報告を受け準備が出来たお菓子から見せてもらい、確認をしながら各種類一つずつ味見していく。
今回夜会に出すお菓子はディアマンクッキー、マカロン、チョコクリームケーキ、フルーツタルト、ガトーショコラ、紅茶のシフォンケーキだ。見た目や味はさすが料理人と言ったところで以前美桜が教えた以上にお店に並んでいるような出来だ。
「すっごくおいしいです!見た目もきれいですし、味も断然おいしいです!お店に並んでいてもおかしくないです!さすが料理長さん達です。」
そう笑顔で褒めたことで料理人達は照れながらもお礼を伝え、残りの仕上げに入っていく。お菓子の進捗も問題ないのを確認した美桜は自分の身支度を整える為準備に入る。
――夜6時少し前。いよいよ街ではライトアップの時間だ。
準備を終えた美桜やオリヴァー達は夜会に向かう途中、お祭りの様子を確認する為にフリージアに寄った。
皆は時間を確認しながら今か今かと心待ちにして飾りのあるコーラル通りに出てきてライトアップを見守る。カウントダウンが始まりいよいよ点灯の時が来た。
皆は見たこともない鮮やかな色のガラスと電気の発光でこんなにも綺麗な飾りができるとは思わなかったのであちらこちらで感動の声が聞こえたり、感動のあまり声が出ない者までいる。皆が初めてのステンドグラス風ツリーに魅入っていた。
「カノンの言う通りだな……。こんなにも美しく幻想的な飾りは初めてだ。こんな飾りをこの世界で見られるとは…。いや…実に素晴らしい…。」オリヴァーも感動していた。その皆の様子に美桜は計画してよかったと心から嬉しく思いもっと見ていたい気持ちを抑え夜会に向かう一行だった。
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