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~異国の令嬢が現代で生活編~
~元ご令嬢の学校生活(Ⅱ)~
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男子生徒達がカノンのほうに向かってくる。
「なんだ、お前?女のくせに男の話に入るんじゃねぇよ!」
「そうだ!出しゃばりやがって!女は黙ってろ!それとも俺たちに可愛がられたいかよ?よく見たら美少女じゃん。いい絵面取れそうだよなぁ。」
男子生徒二人がカノンの目の前で立ち止まり舐めますように見ながら一人がカノンの顔に触れようとした瞬間「だまんなさい!!!!!」それまで冷静でいたカノン。
だが、気づかないうちにカノンの心に積もっていた感情が溢れ出す。
目の前にいた二人は鼓膜が破れそうな勢いの声量に頭やら耳を抑え地面に膝まづく。
それをお構いなしにカノンは言葉を続ける。
「どの世界も女のくせに!女は黙ってろ!あげく女を卑猥な目で見て!どこも似たような事ばかりでもう、うんざりですわ!わたくしの周りはどうしてこんなにも……。本っっ当に低俗ばかりで嘆かわしいですわ…。」
カノンは自分の生まれた国で幾度と「女のくせに」と言われてきて、男子生徒達のように表立った言葉こそなかったがそういう視線を向けられたこともあったのだ。
カノンの感情は怒ってたはずなのに次第に悲しさや悔しさに変わる。何に対してかわからないが、涙がこみ上げ泣きそうになるのを必死に耐える。
今までカノンと男子生徒達のやり取りを見ていた峰岸君はなんと言って間に入っていいかわからずにオロオロしている。そんな状況を購買から戻ってきてた原さんが見ており、カノンと峰岸君の腕を引っ張っていそいそと屋上を後にして教室に戻る。
お弁当を教室で一緒に食べる3人。周りからは珍しい組み合わせだと言われた。
「私、美桜ちゃんが「だまんなさい!」のところからしか見てないんだけど、なんであの状況になったの?あの人たち隣のクラスだよね。」先に話を持ち出したのは原さんだ。
「ぼ、僕が…カツアゲにあってて…。一人が僕を殴ろうとしたんだ…。その時に一ノ瀬さんが庇ってくれて…。一ノ瀬さん…飛び出して庇ってくれたことお礼まだだったね。ありがとう。それとお礼遅くなってごめんね。それと原さんも。ありがとう。ごめんね。」
峰岸くんが状況の説明をしてカノンと原さんにお礼と謝罪を言う。
すでに落ち着きを戻していたカノンは二人に伝える。
「原様、わたくし達をあの場から連れ出して頂きありがとうございます。おかげでいろいろ助かりましたわ。そして峰岸様。押しは弱かったですが反論していたのはナイスですわ。勇気がありますのね。殴られなくてよかったです。あと、言葉ですわ。」
「言葉?」
「ありがとうは後に言ったほうが引き立ちますわ。好印象アップですわよ?」
グッと峰岸君に親指を立てウィンクして伝える。
途端に「ぼ、僕、ちょっとトイレ行ってくる!」峰岸君は慌てて立ち上がり教室を出ていった。この時、峰岸君の顔が赤かったのをカノンと原さんは知らない。
「そっかぁ、そんなことがあったのね。(美桜ちゃん、いつの間にそんな強気になったんだろう。この間まで内気で勉強熱心な女の子だったのに…何かきっかけがあったのかな…)でも美桜ちゃん大丈夫?相手は男子二人だよ?万が一にも襲われちゃったら……」原さんは今までの美桜を思い性格の変化に少しだけ違和感を覚える。
「そうですわね。何か対策を立てなければなりませんわ。………あ!そうですわ!」
カノンを心配する原さんと男子生徒達への対策を考えていると、カノンは興味のあった事を実行することにした。
「なんだ、お前?女のくせに男の話に入るんじゃねぇよ!」
「そうだ!出しゃばりやがって!女は黙ってろ!それとも俺たちに可愛がられたいかよ?よく見たら美少女じゃん。いい絵面取れそうだよなぁ。」
男子生徒二人がカノンの目の前で立ち止まり舐めますように見ながら一人がカノンの顔に触れようとした瞬間「だまんなさい!!!!!」それまで冷静でいたカノン。
だが、気づかないうちにカノンの心に積もっていた感情が溢れ出す。
目の前にいた二人は鼓膜が破れそうな勢いの声量に頭やら耳を抑え地面に膝まづく。
それをお構いなしにカノンは言葉を続ける。
「どの世界も女のくせに!女は黙ってろ!あげく女を卑猥な目で見て!どこも似たような事ばかりでもう、うんざりですわ!わたくしの周りはどうしてこんなにも……。本っっ当に低俗ばかりで嘆かわしいですわ…。」
カノンは自分の生まれた国で幾度と「女のくせに」と言われてきて、男子生徒達のように表立った言葉こそなかったがそういう視線を向けられたこともあったのだ。
カノンの感情は怒ってたはずなのに次第に悲しさや悔しさに変わる。何に対してかわからないが、涙がこみ上げ泣きそうになるのを必死に耐える。
今までカノンと男子生徒達のやり取りを見ていた峰岸君はなんと言って間に入っていいかわからずにオロオロしている。そんな状況を購買から戻ってきてた原さんが見ており、カノンと峰岸君の腕を引っ張っていそいそと屋上を後にして教室に戻る。
お弁当を教室で一緒に食べる3人。周りからは珍しい組み合わせだと言われた。
「私、美桜ちゃんが「だまんなさい!」のところからしか見てないんだけど、なんであの状況になったの?あの人たち隣のクラスだよね。」先に話を持ち出したのは原さんだ。
「ぼ、僕が…カツアゲにあってて…。一人が僕を殴ろうとしたんだ…。その時に一ノ瀬さんが庇ってくれて…。一ノ瀬さん…飛び出して庇ってくれたことお礼まだだったね。ありがとう。それとお礼遅くなってごめんね。それと原さんも。ありがとう。ごめんね。」
峰岸くんが状況の説明をしてカノンと原さんにお礼と謝罪を言う。
すでに落ち着きを戻していたカノンは二人に伝える。
「原様、わたくし達をあの場から連れ出して頂きありがとうございます。おかげでいろいろ助かりましたわ。そして峰岸様。押しは弱かったですが反論していたのはナイスですわ。勇気がありますのね。殴られなくてよかったです。あと、言葉ですわ。」
「言葉?」
「ありがとうは後に言ったほうが引き立ちますわ。好印象アップですわよ?」
グッと峰岸君に親指を立てウィンクして伝える。
途端に「ぼ、僕、ちょっとトイレ行ってくる!」峰岸君は慌てて立ち上がり教室を出ていった。この時、峰岸君の顔が赤かったのをカノンと原さんは知らない。
「そっかぁ、そんなことがあったのね。(美桜ちゃん、いつの間にそんな強気になったんだろう。この間まで内気で勉強熱心な女の子だったのに…何かきっかけがあったのかな…)でも美桜ちゃん大丈夫?相手は男子二人だよ?万が一にも襲われちゃったら……」原さんは今までの美桜を思い性格の変化に少しだけ違和感を覚える。
「そうですわね。何か対策を立てなければなりませんわ。………あ!そうですわ!」
カノンを心配する原さんと男子生徒達への対策を考えていると、カノンは興味のあった事を実行することにした。
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