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第15章:自己顕示欲と誇大妄想と被害妄想と支配欲
7話
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翌日、明日香が学校に行っている時間に連絡が入る。仕事もしていないやつだと弟に馬鹿にされていたあるぽんだったが、なるほど確かに。平日昼間でも遠慮なく電話をかけてくるような、相手の都合に無頓着なあたりはそういうところなのかもしれない。
ともあれ、何回も電話をしてくるあるぽんのことを無視して、昼休みになったところでようやく明日香は人気のないところへと行き、通話を始める。
『あ、やっとつながった。えっと、俺あるぽん! 君が一昨日、散歩配信で神社にいた子だね?』
「はい……先日はちょっと強い言葉を使いすぎてしまい申し訳ありません。許可のない取材が家に来たのは初めてなもので……」
『いやいや、いいんですよ。それにしても、弟から聞きましたよ。取材を受け入れてくれるだけじゃなく、相撲でバトルだなんて、なんかすごい企画ですね! えっと、あの時の、私に注意したお嬢さんですよね? 君。女性と相撲なんてとっちゃっていいんですか?」
「もちろんですとも。私ですね、配信とかに興味があって、やってみたいとは思っていたんですけれどチャンスがなくって……でも、貴方は結構フォロワーさんも多いですし、もしコラボできるなら、私も配信にスタートダッシュをかけられるかなって! そんなことを考えているんですよ」
「いいじゃん! 君って結構美人だったから、配信者始めたらきっと沢山の視聴者がつくと思うよ!」
明日香は自分の容姿を褒められるが、電話の向こうでは白けた顔をしていた。
「いいですねー。それで、ですね。やっぱり、普通に戦うだけじゃ面白くないから、罰ゲームとかつけてみません? もしも私が負けたら、水着で配信に登場します! とか」
「え? マジで、いいの? 俺、本気出しちゃうよ。君の水着姿とか視聴者大喜び間違いないし」
「その代わり、あるぽんさんが負けたら配信引退とかってどうですか? 緊張感があったほうが、燃えるでしょ?」
「うーん、そうだね! やっちゃおうか!」
実はこのあるぽんという男、今まで何回も引退配信を行っている。女相手に負けるとは思っていないというのもあるが、万が一負けたとしても、ごねれば結局視聴者は何もできないし、文句を言ってくる馬鹿(あるぽんの個人的な見解)の戯言ことなど無視してしまえばいいのだと考えている。
もちろん、そんな甘い考えは明日香には通用しない。なにがなんでも引退させる秘訣が彼女にはあるのだが、なまじ今までの相手にそれが通用してしまったため、今回も大丈夫だろうと無根拠で考えているのであった。
ともあれ、何回も電話をしてくるあるぽんのことを無視して、昼休みになったところでようやく明日香は人気のないところへと行き、通話を始める。
『あ、やっとつながった。えっと、俺あるぽん! 君が一昨日、散歩配信で神社にいた子だね?』
「はい……先日はちょっと強い言葉を使いすぎてしまい申し訳ありません。許可のない取材が家に来たのは初めてなもので……」
『いやいや、いいんですよ。それにしても、弟から聞きましたよ。取材を受け入れてくれるだけじゃなく、相撲でバトルだなんて、なんかすごい企画ですね! えっと、あの時の、私に注意したお嬢さんですよね? 君。女性と相撲なんてとっちゃっていいんですか?」
「もちろんですとも。私ですね、配信とかに興味があって、やってみたいとは思っていたんですけれどチャンスがなくって……でも、貴方は結構フォロワーさんも多いですし、もしコラボできるなら、私も配信にスタートダッシュをかけられるかなって! そんなことを考えているんですよ」
「いいじゃん! 君って結構美人だったから、配信者始めたらきっと沢山の視聴者がつくと思うよ!」
明日香は自分の容姿を褒められるが、電話の向こうでは白けた顔をしていた。
「いいですねー。それで、ですね。やっぱり、普通に戦うだけじゃ面白くないから、罰ゲームとかつけてみません? もしも私が負けたら、水着で配信に登場します! とか」
「え? マジで、いいの? 俺、本気出しちゃうよ。君の水着姿とか視聴者大喜び間違いないし」
「その代わり、あるぽんさんが負けたら配信引退とかってどうですか? 緊張感があったほうが、燃えるでしょ?」
「うーん、そうだね! やっちゃおうか!」
実はこのあるぽんという男、今まで何回も引退配信を行っている。女相手に負けるとは思っていないというのもあるが、万が一負けたとしても、ごねれば結局視聴者は何もできないし、文句を言ってくる馬鹿(あるぽんの個人的な見解)の戯言ことなど無視してしまえばいいのだと考えている。
もちろん、そんな甘い考えは明日香には通用しない。なにがなんでも引退させる秘訣が彼女にはあるのだが、なまじ今までの相手にそれが通用してしまったため、今回も大丈夫だろうと無根拠で考えているのであった。
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